「シャネル」の名品、「コスチュームジュエリー」という美学
時代を超える唯一無二の存在感に宿る哲学、美しさを生み出す職人技…背景を知るほどに魅力が増す、「シャネル」の名品。上品な華やぎ、洗練されたモード感、主役級の存在感…。
だれもが心惹かれる「シャネル」の「コスチュームジュエリー」は、マドモアゼルの類いまれな美意識を、最高峰の職人の手技で形にした名品。女性を美しく輝かせる最新作とともに、その魅力の背景を探ります。
今回は、時を超えてスタイルのある女性に愛され続ける「シャネル」のコスチュームジュエリーについてご紹介します。
時を超えてスタイルのある女性に愛され続ける「シャネル」のコスチュームジュエリー
「シャネル」が似合う女性たちには揺るぎないスタイルがあります。
1954年、「シャネル」が再びモードの舞台にカムバックすると、当時の映画女優たちは、「シャネル」のツイードスーツの虜に。特にマドモアゼルがお気に入りだった女優は気品があり、シックな身のこなしができる女性でした。スーツに合わせるコスチュームジュエリーのまとい方にも、それぞれにエレガンスがあります。
最近のショーに集うセレブリティは、女優のほかにミュージシャンや作家といったアーティストも多く、デコルテを覆うほどたっぷりと身につけたコスチュームジュエリーから、より自由になった感性や意志の強さが伝わってきます。
ジュエリーそのものも進化して、多彩な表情が楽しめる今、かつてマドモアゼルが求めてきた美意識に、時代がようやく追いついたのだと気づかされるのです。
ロミー・シュナイダー
1962年の映画『ボッカチオ’70』で、ヴィスコンティ監督の紹介でふたりは出会う。衣装を担当したマドモアゼルから装い方の指導を受けます。
アンヌ・ベレスト
キャロリーヌ・ドゥ・メグレとの共著『パリジェンヌのつくりかた』でも知られる作家・脚本家。知的な顔立ちを大ぶりなイヤリングで華やかに飾ります。
ナオミ・ディアス
「シャネル」のショーで歌った経験のあるキューバ系ファンク音楽の双子ユニット「イベイー」のひとり。重ねづけにもアーティストらしい迫力が。
アナ・ムグラリス
現代の「シャネル」を象徴するアンバサダーのひとり。力強くも退廃的な美しさに、マドモアゼルが愛したビザンチンテイストのネックレスが似合います。
アヌーク・エーメ
’50年代の写真。「シャネル」のスーツにボウブラウスをのぞかせて、パールのネックレスをアクセントに。今見ても新鮮なエレガンスを体現しています。
グレース・ヴァンダーウォール
ファッションのかわいさでも注目されるミュージシャン。ネックレスのまとい方にもカジュアルな抜け感があり、センスのよさを印象づけて。
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- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、古里典子(Precious)