ファッション賢者が、Preciousアーカイブのなかから厳選! 時代を経ても色あせない「不朽の名品」|カルティエ(Cartier)の『パンテール ドゥ カルティエ』

創刊以来、Precious に登場した多くの「名品」のなかから、永遠に色あせることのない「名品」とは何か、を改めて、ファッションプロのみなさんが厳選。それぞれの「名品」に対する思い入れやエピソードとともに、お届けします。

「名品特集」がスタートしたのは今から16年前の、Precious創刊号から。ファッションプロの方々に推薦していただいた「名品」候補アイテムを、スタッフが実際にお店に出向いてリサーチし、心から納得できたものだけを、「名品」として選定。

商品の歴史やつくり手の思いまでを伝えるこの特集は、当時女性ファッション誌として、画期的なものでした。 試行錯誤の結果、たどり着いたひとつの結論は、「名品」とは、観賞に値する美しさだけでなく、実用性も含めた実力を兼ね備えたアイテム、流行に左右されない不変のアイテム、ということ。

『名品』のパワーが背中を押してくれる。(スタイリスト・押田比呂美さん)

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1983年に誕生した『パンテールドゥ カルティエ』。1980年代らしい自由な発想から、それまでドレスアップのための装飾品と位置づけられていたジュエリーウォッチの概念を、仕事や遊びを問わず、昼夜身につけられるものに変えたのが、この腕時計。多くのファンに惜しまれつつ姿を消したものの、カリスマ的な人気を保ち続け、2017年に満を持して復活。伝統的なモチーフはそのままに、モダンで都会的なモデルとなって登場した。Precious2019年9月号掲載[Precious2020年8月号70ページ]

「いつかは私も」「ふさわしい自分でありたい」と、気持ちを前向きに鼓舞してくれる「名品」は、同時に「一期一会」を感じさせる運命のパートナーでもあります。

「一生に何度か、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで、多少背伸びをしてでも手に入れておくべき『出合い』があると思います。私にとってはそれが、『パンテール ドゥ カルティエ』でした。

あえて自分にプレッシャーをかけようと、『これからもっと頑張らなくては!!』という決意表明として、フルダイヤモンドのタイプを選びました。結果は大正解。気持ちが少し落ちていたり、おしゃれに前向きになれないときにも、『名品』のパワーが背中を押してくれる気がします」(押田比呂美さん/スタイリスト)


「不朽の名品」で掲載した商品は、過去のPreciousで掲載した記事からの転載なため、現在は買えないものも含まれています。ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
BY :
『Precious8月号』小学館、2020年
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WRITING :
河西真紀
EDIT&WRITING :
兼信実加子、喜多容子(Precious)