オーストリアのワイングラスカンパニー「リーデル(RIEDEL)」。260年以上の歴史を誇る、日本でも人気の名門ブランドです。

今回、新しく発表された「ファット・ア・マーノ シリーズ」(各¥12,000 税抜)が取り入れたのは、ヴェネチアンガラスの技法。色彩豊かで見た目に麗しい、カラフルなルックスに仕上げられています。

リーデル(RIEDEL)の新作「ファット・ア・マーノ シリーズ」はステムの色が違うのが特長
リーデル(RIEDEL)の新作「ファット・ア・マーノ シリーズ」はステムの色が違うのが特長

リーデルのワイングラスには、いくつものシリーズがあるのはご存知の通り。「ソムリエ」、「ソムリエ ブラックタイ」など、プロフェッショナルも愛用する高級ラインから「ヴィノム」など、家庭でも気軽に使えるお手ごろなラインまで、幅広く取りそろえられています。

その中で、この1客¥12,000(税抜)という「ファット・ア・マーノ シリーズ」は、価格帯はちょうど中間くらいの位置づけです。

自宅のグラスとロゴが違う、一体なぜ?

さて、発表会でこのグラスを手にしたとき、ひとつのことに気づきました。

「私の自宅のリーデルのグラスと、ロゴが違う」

自宅のグラス(左)のロゴはブロック体、「ファット・ア・マーノ シリーズ」(右)のロゴは筆記体
自宅のグラス(左)のロゴはブロック体、「ファット・ア・マーノ シリーズ」(右)のロゴは筆記体

リーデルの方に質問してみたところ、その理由が判明! 現在発売しているリーデルのグラスのなかで、「ファット・ア・マーノ シリーズ」についているような筆記体のロゴ(右)は、「ハンドメイド」されている証。私が所持している「ヴィノム」のグラスについているブロック体のロゴ(左)は、「マシンメイド」を意味していたのです。

つまり、「ソムリエ」「ソムリエ ブラックタイ」などの高級ラインはハンドメイドでつくられているので、筆記体入り。「ヴィノム」など比較的、廉価なラインはすべてマシンメイドのブロック体入り。ワインに詳しい方はグラスそのもので見分けがつくのでしょうが、ロゴさえ見れば、誰でもグラスのランクがなんとなく想像できてしまうのですね(※現在発売されているものに限ります)。

この「ファット・ア・マーノ シリーズ」はハンドメイドでありながら、ほかの手づくりでつくられたラインに比べ、半額以下の価格。にも関わらず、この筆記体ロゴが入っています。なぜでしょうか?

筆記体ロゴが入っているのは、ハンドメイドの高級ラインのみ!

その秘密は、製法にあります。最初に述べたように、ヴェネチアンガラスの技法を用い、手づくりのカラフルなステム(脚)があしらわれています。驚くべきは、このステムに、マシンメイドの吹きガラスのボウルを結合していること。

つまり、職人の手でつくられたステムの感触や、手作業ならではの色彩の美しさを持ちつつ、安定した完成度のボウルを組み合わせることで、コストパフォーマンスのよいグラスに仕上げられたのが、このシリーズなんです。

発表会と共に行われたプチセミナーの写真。ワインの個性に合わせてグラスの形状が違う
発表会と共に行われたプチセミナーの写真。ワインの個性に合わせてグラスの形状が違う

リーデルのグラスは、ワインの個性を最大限に引き出すよう、それぞれ形の違うものをそろえているのが特長。

この新作発表会と一緒に行われたテイスティングプチセミナーでは、同じワインを入れ物を変えることで、私のような初心者でもくっきりと味が違うことを体感することができました。

ワインを口にしたときに、味覚を感じるのが舌。そのワインの個性に合わせて、いちばんおいしく感じる位置に流れ込むよう、形状が調整されています
ワインを口にしたときに、味覚を感じるのが舌。そのワインの個性に合わせて、いちばんおいしく感じる位置に流れ込むよう、形状が調整されています

ワインの奥深さ、面白さを感じはじめてくると、次はグラスにも少しこだわってみたくなります。そんなとき、家庭で気軽に使える価格でありながら、高級感も演出できるこの「ファット・ア・マーノ シリーズ」は、ぴったりフィットすること間違いなし。ステムの色がカラフルなのは見た目の華やかさ、美しさがいちばんの特長なのですが、ワインに合ったグラスを覚えていくときに、色で間違えないようにする効果もあるのだな、と気づきました。

リーデル青山本店には、こんなクリスマスを意識したテーブルコーディネート例も展示されています
リーデル青山本店には、こんなクリスマスを意識したテーブルコーディネート例も展示されています

問い合わせ先

  • リーデル青山本店 
  • 営業時間/11:00~20:00(平日)、10:00~18:00(土・祝)
    定休日/日・年末年始
    TEL:03-3404-4456
  • 住所/東京都港区南青山1-1-1 青山ツインタワー東館1F

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2017.9.23 更新
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EDIT&WRITING :
安念美和子