3人の母たちの秘密の恋模様を描く!TBS金曜ドラマ『恋する母たち』とは
『東京ラブストーリー』などで知られるラブストーリーの名手・柴門ふみさんの原作を実写化した金曜ドラマ『恋する母たち』(TBS系)。木村佳乃さんがシングルマザーのヒロインを演じています。共演には、吉田羊さんと仲里依紗さん。3人は、母でありながら夫ではない別の男性と恋に落ちるという役どころをそれぞれ個性豊かに演じています。
木村さん演じる石渡杏は、かつては夫とひとり息子と3人で幸せに暮らしていたものの、夫が失踪してから生活が一変。杏の夫の不倫相手の夫だと名乗る斉木巧(小泉孝太郎さん)が目の前に現れたことで、夫が不倫相手と失踪したことが判明し、その際に杏と斉木は一夜限りの関係を持ってしまいます。時は流れ、11年ぶりに再会したふたり。お互いの眠っていた恋心に火が付きます。
吉田さん演じる林優子は、大手食品メーカーの宣伝部課長でバリバリのキャリアウーマン。売れない小説家の夫と、高校生の息子との3人家族です。仕事優先で生きてきたため、家庭では肩身が狭く、息子が引きこもりであることにも悩んでいます。部下で若手有望株の赤坂剛(磯村勇斗さん)からアプローチされ、京都出張をきっかけに男女の関係に。
仲さん演じる蒲原まりは、エリート弁護士の夫との間に3人の子どもを持ち、高級タワーマンションに住むセレブママ。何不自由ない暮らしをしているものの、夫が部下の女性と不倫していることに気づいていながら追求できないでいます。そんな折に出会った人気落語家の今昔亭丸太郎(阿部サダヲさん)に一目惚れされ、猛アプローチを受けるうちに惹かれていくのでした。
それぞれに秘密の恋心を抱えている3人の母たち。ストーリーも気になりますが、個性豊かな3人のファッションにも注目したいところ。キャラクターがよく表れている3人のファッションのこだわりを、それぞれの担当スタイリストさんに伺いました。
『恋する母たち』ヒロインたちのファッションは?担当スタイリストに聞く着こなしのコツ
■1:木村佳乃さん演じる杏は「流行に左右されない大人のトラッドスタイル」
シングルマザーである杏は、あまり生活が裕福ではなく、ファッションも至ってシンプル。杏の衣装を担当するスタイリストの中井綾子さん(crêpe)は、「着回しできるスタイル」を考えたそう。
「杏は洋服にお金をかけられないということが根底にありますので、ひとつのアイテムで幾通りもの着回しができるスタイルにしようと思いました。いつの時代も変わらないもの、またクリーニングに出さなければいけない素材の洋服も使っていません。
ずっと同じローファーを履いているのですが、カジュアルにも仕事にもどちらにも使用できるので便利です」(中井さん)
杏のファッションは確かにシンプルですが、清潔感があってさわやかな着こなしです。そこにも、杏を美しく見せるためのこだわりがありました。
「シンプルでありながらも、シルエットや素材にはこだわっています。
同じコットンのTシャツでも、とろみがあるような素材を選ぶことで、カジュアルに見えても洗練された印象になります。シルエットに関しては、たっぷり生地を使うということ。例えばシャツは必ず大きめを選びます。体にピッタリのものは子供っぽくなり、安っぽく見えるからです。
羽織るようなスタイルで、大人の女性のちょうどいいバランスをとっています」(中井さん)
普段着はもちろん、第3話で与論島を訪れたときのリゾート着も、布がたっぷりめの大き目シャツが印象的でした。ビッグシルエットととろみ素材が、大人っぽく洗練された印象に仕上げるポイントのようです。
■2:吉田羊さん演じる優子は「モノトーンマニッシュ」
他のふたりと違って、家計を支える大黒柱としてバリバリ働くキャリアウーマンの優子。会社では頼れる上司として、部下からも憧れられている存在です。会社でのシーンも多く、パリッとしたスーツスタイルが印象的。
吉田さん、仲さんの衣装を担当するスタイリストの西原有美さん(東宝コスチューム)に優子のファッションのイメージを伺いました。
「優子は外ではバリバリ働くキャリアウーマンなので、オフィススタイルはモノトーン系でクールな感じですが、家では柔らかい色を使ってオンとオフの印象を変えてみました。
スーツは、ジャストサイズのスーツというところがポイントです。最近オーバーサイズのものがはやっていますが、あえてジャストサイズで色はモノトーンに。インナーで色や透け感を出すことによって硬くなりすぎず、女性らしさが出せます」(西原さん)
働く女性は特に参考になりそうな優子のファッション。ぴたっとしたクールなスーツ姿はまさに憧れの上司といったイメージです。今後は、オンとオフのギャップにも注目して見てみてくださいね。
■3:仲里依紗さん演じるまりは「カラーフェミニン」
3人のなかでもっとも色合いが華やかで、フェミニンなファッションなのがまり。そのポイントを、西原さんはこう話します。
「まりは外でのファッションは華やかかつ可愛らしさを大事にしつつ、家ではシンプルなワンピースで家庭的な雰囲気を出してみました。
華やかな色のワンピースが多く、レースや刺繍がポイントです。レースや刺繍でよりフェミニンになりますが、スカート丈が膝下なので子供っぽくなることがありません」(西原さん)
大人の女性がまりのようなレースや刺繍を多用したフェミニンなワンピースを着用する際は、丈がポイントになってくるようです。ぜひ参考にしてくださいね。
次回、第6回のあらすじをチェック!
いよいよドラマも折り返し地点を過ぎました。
母の交際のことでナーバスになって出て行ってしまった息子を心配し、斉木と少し距離を置く杏。夫と子どもが新たな人生を与論島で始めることになり、不倫相手とも別れひとり残された優子。子どものことで意見が対立した夫への不信感をつのらせるまり。
それぞれ、家庭に恋に悩みを抱えている3人ですが、11月27日(金)に放送される第6回では一体どういう展開を迎えているのでしょうか? あらすじを見てみましょう。
元夫の慎吾(渋川清彦さん)が再び現れ、驚く杏(木村佳乃さん)。与論島での離婚話が島で噂になり、妻の耳にも入って家を追い出されたというのです。慎吾は離婚届に書いてあった杏の住所を頼りにやって来たのですが、その身勝手な慎吾の行動に怒りを覚えた杏は、母・綾子(夏樹陽子さん)の連絡先を教え、雨の中彼を突き放します。
その後、杏は階段から足を踏み外して松葉杖生活に。息子の研(藤原大祐さん)と一緒に、慎吾も身を寄せている綾子のところで世話になることに。しかし、そのことを斉木(小泉孝太郎さん)に知られてしまいます。
千葉で一人暮らしをスタートさせた優子(吉田羊さん)は、千葉の営業部が本社の宣伝部とはまったく雰囲気が違うことに、戸惑いを覚えていました。挨拶に行った得意先のスーパーで嫌味なことを言われるなど、驚くことばかりの優子でしたが、初めての営業の仕事をひたむきにこなしていました。
そんな時、杏が勤める高根不動産に「吹っ切るために住むところを変えたい」という男性がやってきます。申込書の勤務先に「コジカフーズ」と書いていたことから、相手が優子の思い人である赤坂(磯村勇斗さん)ではないかと察する杏。
同じ頃、まり(仲里依紗さん)は夫・繁樹(玉置玲央さん)の傲慢な態度にうんざりしていました。落語家になりたいという長男の繁秋(宮世琉弥さん)のことも、一向に認めてくれません。一方で、そのことを相談していた丸太郎(阿部サダヲさん)からは、思いがけない返信が届きます。
そんな蒲原家を、災難が襲い……。
スタイリストさんのお話では、7話で季節が変わり、秋冬のファッションが登場するとのこと。ちょうど今の季節に合った3人の装いが見られそうで、楽しみですね。ストーリーはいよいよ佳境に入ってきました。3人の母たちの恋は、どういう結末を迎えるのでしょうか……?
3人のファッションと気になるストーリーの詳細は、ぜひ金曜22時からの本放送をチェックしてくださいね。
番組詳細
- 金曜ドラマ『恋する母たち』
- 2020年11月27日(金)22:00~ TBS系にて第6話放送予定
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 小林麻美