インテリアのハイブランドとして有名なB&B イタリアは、コンテンポラリーで個性あふれる家具コレクションをもつインテリア業界の先駆者的な存在です。

156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載では初登場となるこのブランドを、前後編の2回に分けてご紹介。

昨日公開した【前編】に続き本記事では、2020年に復刻したソファ「Camaleonda(カマレオンダ)」とともによみがえったアクセサリーの「Gli Scacchi(リ・スカッキ)」をピックアップ。その魅力をさまざまな角度からレポートします。

「カマレオンダ 」に欲しい機能を追加できるアイテム「リ・スカッキ」

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写真左から/「ルーク」約13kg、「ナイト」約13.8kg 「クイーン」約13.6kg。【ブランド】B&B イタリア【商品名】リ・スカッキ【写真の仕様の価格】「ルーク」¥436,700・「ナイト」¥459,800・「クイーン」¥367,400【サイズ】「ルーク」幅900×奥行き300×高さ370mm・「ナイト」幅900×奥行き300×高さ550mm・「クイーン」幅900×奥行き300×高さ370mm【材質】天然皮革、ポリウレタン、スチール

「リ・スカッキ」は、デザイナーのマリオ・ベリーニが「カマレオンダ」(昨日公開の【前編】にて詳しくご紹介)に追加してデザインしたテーブルやシートにもなるピースです。

これらのシリーズを構成する3つのアイテムは、チェスのクイーン、ナイト、ルーク(イタリア名:Regina(レジーナ)、Cavallo(カヴァッロ)、Torre(トーレ))からヒントを得た六面体の構造で、「カマレオンダ」のサイズと完璧にシンクロするように開発されました。チェス盤で駒を動かすように簡単に移動できます。

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ポコポコとした「カマレオンダ」と直線的な「リ・スカッキ」の生み出すリズムが空間にアクセントをもたらします。
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建築と家具デザインが統合されていることが、マリオ・ベリーニによるデザインの大きな特徴。
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「カマレオンダ」を少しだけ斜めに配置して、「リ・スカッキ」をサイドテーブル代わりにくつろぐのもおすすめ。
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ちょっとした平らな面があると格段に便利に。

サイズはそのまま、より表情豊かに復刻した「リ・スカッキ」

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「リ・スカッキ」を組み合わせてつくる多面体

50年前に「リ・スカッキ」をデザインしたマリオ・ベリーニは、復刻にあたり寸法体系は「カマレオンダ」と同様に変更しませんでした。

一方で仕様は変更。1971年のオリジナル版の「リ・スカッキ」は、当時は自動車業界でのみ使用されていた技術「セルフスキニング・ポリウレタンフォーム(自己拡張式ポリウレタンフォーム)」を家具に初めて取り入れたものでした。

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B&B Italiaアーカイブより。photo by Aldo Ballo

2020年の復刻版はソフトなポリウレタンを採用。印象的なステッチが施されたレザーとカーフヘアで作られたソフトなカバーリングで仕上げています。

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ベース部分の優雅な金属製の部材が、ソフトな本体とのコントラストを演出。

「カマレオンダ」「リ・スカッキ」をデザインした、イタリアンデザインのリビングレジェンドとは?

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「カマレオンダ」に座り、「1970代当時よりも“今”のほうがよりコンテンポラリーな存在になった」と語る、マリオ・ベリーニ

マリオ・ベリーニは、1935年イタリア・ミラノ生まれ。ミラノ工科大学で建築を学び、卒業後はタイプライターで有名なオリベッティ社のデザイン顧問に就任。その後、クルマから照明器具、家具にいたるまで多くのデザインを手がけ数々の国際的な権威ある賞を受賞。一方で建築・デザイン雑誌「ドムス」の編集長を務めるなど、イタリアの最も多才で影響力のある建築家・デザイナーの一人です。

「『カマレオンダ 』は時間の枠の中で固定する形を持たない。さらなる新しい可能性を示していて、誰もその可能性を諦めることはしないのです」と彼は語っています。 


いかがでしたか?「カマレオンダ」と「リ・スカッキ」は、多くの変化を余儀無く求められる日々を、むしろ積極的にワクワクしながら楽しむ心持ちに変えるきっかけをつくってくれるインテリアアイテムなのではないでしょうか?

B&B イタリアのホームページでは、3Dで店内のディスプレイやアイテム情報を事前に確認することができます。ぜひ、ショールームでも実物をご覧になってみてください。

※掲載した商品はすべて税込です。

問い合わせ先

  • B&B Italia Tokyo 
  • 営業時間/11:00~18:00
  • ※当面の間、来店は予約制。オンライン予約もしくは電話にて受け付けています。
  • 定休日/水曜日
  • TEL:03-3401-3837
  • 住所/東京都港区北青山2-5-8 青山OM-SQUARE 1,3F

 

この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM