外出の機会が制限されて、おしゃれをして出かける楽しさや胸の高まりに、改めて思いを馳せた日々…。
でも、そうして家で過ごす時間は、自分のために心地よいおしゃれをすることをとことん考え抜く時間でもありました。そして気付いたのが、自宅での時間を充実させるためのとびきりのラウンジウエアと、スニーカーで出勤する日のアクティブでチャーミングなオンスタイル、さらに自分自身が心から楽しめるドレスアップでした。
そこで雑誌『Precious』4月号では「新しい時代は12の「スタメン名品」ワードローブで軽やかに!」を展開中。理想を胸に、ワードローブのひとつひとつを丁寧に見直して、新しい時代にふさわしい今をときめく「スタメン名品」を探し求めました! 本記事では「エルメス」のジョガーパンツをご紹介します。
スポーティカジュアルこそ上質な遊び心を|ジョガーパンツ
これまでもすでに「ノームコア」や「アスレジャー」といった言葉で語られてきたスポーティでボーダレスなスタイル。今回の歴史的な転換期を迎えて、すべてが明らかに変わっていくファッションの助走期間だったような気がします。次のトレンドは何? 明日着るべき服は? と考えるよりも、今の心や体の欲するものに耳を傾けて、おしゃれを楽しめばいいのです。
「ジョガーパンツ」はそのひとつ。スポーツとファッション、カジュアルとエレガンス、部屋着と外出着…そんないくつものボーダーを越えてしまったスポーツウエアは、ジョガーパンツとスニーカーをおいてほかにありません。年齢を重ね、おしゃれを知り尽くした大人の女性は、エレガントかつラグジュアリーな方向へ、グイッと振れ幅を引き寄せるだけ!
メゾンゆかりのモチーフを大胆にあしらったメルトン素材のパンツ。プリントの美しさに加え、型崩れしにくい上質な素材感や端正なディテールはさすがです。またスマートフォンケースは、アイコニックな《シェーヌ・ダングル》モチーフを引用したデザイン。内側はグリーンのバイカラー仕様という細やかさもうれしい。スマホひとつで軽快に街へ。
普通のジョガーパンツと一線を画すディテールの美しさと、ひと目でわかる高級感!
「エルメス」ならではの伝統的なプリントモチーフの優雅さと、ひと目で伝わる贅沢で上質なつくりによって、このジョガーパンツは、単なるスポーティなスウェットパンツと一線を画す華やかな存在感を放っています。そのディテールをクローズアップしてみました。
清潔感漂う白のジョガーパンツにシックなボルドーで、グラフィカルにあしらわれたモチーフ《サーベル飾袋》。このモチーフのオリジナルは、18世紀に騎士が馬で移動する際に使用していたサコッシュにヒントを得て、1986年、スカーフ用に描かれたものでした。
騎士たちはこの飾袋に封書や私物を入れて、サーベルに吊り下げて持ち運んでいたのだとか。乗馬という出自を持つ「エルメス」らしい、そんな小さなストーリーは心を豊にしてくれます。
そして現代、「飾袋」を「スマートフォンケース」に持ち替えた私たちは、このラグジュアリーなジョガーパンツで、軽やかに新たな優雅さをまとうことができるのです。
程よい厚みをもつ、しっかりとしたコットンメルトン素材なので、形崩れしにくく、リブ部分もヨレにくいので、ラフに着こなしても清潔感がキープできます。カジュアルなジョガーパンツにして、この高級感あふれる佇まいは、そうしたディテールの表れなのです。
以上、雑誌『Precious』4月号「新しい時代は12の『スタメン名品』ワードローブで軽やかに!」の特集から、「エルメス」のジョガーパンツをご紹介しました。
※掲載した商品は、すべて税抜です。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 『Precious4月号』小学館、2021年
- PHOTO :
- 戸田嘉昭・新垣隆太(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 三好 彩
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、喜多容子・古里典子(Precious)