DIOR(ディオール)の2021-2022秋冬プレタポルテコレクション動画が公開となり、話題を集めています。
どのコレクションにおいても、時空次元のない世界を見事に表現するアーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリが、今回のコレクションでテーマとしたのはおとぎ話の世界。
ディオール2021-2022秋冬コレクションの舞台となったのは、ベルサイユ宮殿の「鏡の間」
今回のコレクション動画の舞台は、ベルサイユ宮殿の「鏡の間」。ひとりの女性が夜の宮殿に迷い込むシーンよりコレクションがスタートします。『Disturbing Beauty(不穏な美)』という映像のタイトル通り、ダークで不穏な空気感と神秘的な美しさが表現されています。
まるで、おとぎ話の世界から飛び出してきたようなルックが登場
コレクションには、おとぎ話の世界を彷彿とさせるスタイルが多数登場。『赤ずきん』に出てくるような鮮やかなレッドカラーのフードスタイルをはじめ、タータンチェックスタイルや、『美女と野獣』の原作を連想させる、真っ赤な薔薇を一面にあしらったグラフィック柄のドレスも印象的。
おもちゃの兵士の制服を再解釈した、バックスタイルのレッド&ホワイトの差し色が美しいブルーのカシミヤコートや、ブラックのジャンバースカートにホワイトカラーのボビーソックスを組み合わせた少女らしいスタイルも目を引きます。
なかでも、チュールを幾重にも重ね、色とりどりのカラーで仕上げられたドレスは圧巻。おとぎ話の世界から飛び出してきたプリンセスを想起させる、圧倒的な存在感を放っています。
Precious.jp独占!ドレス制作の舞台裏を公開
コレクション動画の中でも圧巻の存在感を放っていたチュールドレス。制作に数百時間もの時間を要したとされる3つのチュールドレスの製作舞台裏を、特別にご紹介します!
最初にご紹介するのは、幻想的なチュールのトレーンに目が釘付けになる美しいドレス。
このなめらかな色彩の写り変わりの効果を出すために、チュールのバンドを何層にも重ねて織り合わせて仕上げられているそうです。
続いては、胸元で華麗に咲き誇る花が印象的なこちらのドレス。胸元の花は、アコーディオンプリーツのグラデーションが美しいチュールを使い紡がれています。
最後にご紹介するのは、チェッカーパターンを全面に配したドラマティックなこのドレス。制作時間は、なんと500時間にも及んだそう。
チェックの効果を演出するために、ヌードカラーのチュールが1層、ブラックのチュールが2層と、それぞれのパネルが切り抜かれており、その3層のパネルが縫い合わさっています。
ジグザグステッチを最初のステッチに重ねることで、しっかりとした太い線を演出するなど、緻密な技術により完成した繊細なドレスです。
今回は、ディオールの2021-2022 秋冬プレタポルテコレクションと、制作の舞台裏をお伝えしました。ディオール のコレクション動画は、いつも幻想的で美しく、ファッションの持つ豊かな可能性を改めて感じさせてくれます。公開中のコレクション動画を、ぜひチェックしてみてください。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 池尾園子
- EDIT :
- 石原あや乃