まとう人をミューズへと導く「ベニュワール」の華麗なフォルム
オーバルシェイプの時計は、エレガントなシーンやファッションに映える独特な曲線美が特徴です。同時に、着用することで、ワンランク上の女性へと引き上げる不思議なパワーを持っています。
そんなオーバルケースの時計を、ラグジュアリーを極めたブランドからピックアップ。時代を敏感に感じ取り、新しさをデザインへ注ぎ込んで仕上げた秀逸なウォッチを、短期シリーズでご紹介します。本記事では、カルティエ(Cartier)の「ベニュワール」に注目しました。
まるでオブジェとも評されるコレクション「ベニュワール」は、1912年、創業者の孫にあたるルイ・カルティエが伝統的なラウンドフォルムを研究し、その形を引き伸ばすというアイデアによって生み出したデザイン。並行する2本の直線がつながる曲線という、今も生かされ続けるフォルムです。
1958年になり、現在でも採用されるオーバルシェイプが完成しました。「カルティエ」のクリエーションが発揮されたアップデートというべきでしょうか。わずかに湾曲した文字盤に合わせるようにデザイン化されたローマ数字。縁飾りのように丸みを活かしたベゼルが施されています。リューズには煌めく貴石が配され、絶妙な存在感を携えています。
この端正なバランス感をもつ美しさに惹きつけられていったセレブリティも、驚かされる人ばかりが名を連ねます。カトリーヌ・ドヌーヴ、ロミー・シュナイダー、ジャンヌ・モローなどなど。
抜群のセンス、教養、美しさと品格のある佇まい、自由さとウィットをもって物事をとらえる女性たちが愛用しています。彼女たちの手元に配された「ベニュワール」は、さりげなく、それでいてジュエリーの役目も担っているようにも見えます。
2019年、「ベニュワール」は更なる進化を遂げます。従来のデザインを保ちつつ、ストラップは細く、シルバー仕上げなどの上に刻印されたローマ数字、ケースのボリュームに合わせたケースバック、30m防水など、求められるものに応えた現在の品質水準となりました。美的遺産を継承しつつ、官能的な美しさを湛えるタイムピースは、女性たちをさらなる高みへと導いてくれる逸品です。
■1:歩んできた歴史を表す永遠のシグネチャー
一見、ぽってりとボリュームのある印象を受けますが、着用すると心地よいほど腕に馴染み、エレガントな印象をもたらします。デビューから現在までの歴史を全部、感受したような「ベニュワール」。計算し尽くされたバランス美が満載のウォッチです。
オーバルのケースと合わせるように文字盤がやや湾曲し、ローマ数字もわずかにデフォルメされて。この細やかな心くばりをデザインに反映する…ここに歴史あるメゾンの矜持を感じずにはいられません。
アリゲーターストラップに採用されたトープカラーは、プレシャス世代の女性が愛用する服にベストマッチ。イエローゴールドのケースとも馴染みます。なにより、デイリーユースで時計選びに困らないこと。これも腕時計選びのキーポイントです。
■2:眩いほどの輝きを放つ小ぶりなケースサイズ
2011年に日本女性のために発売され、今も高い人気を博している限定モデル。ホワイトゴールドのベゼルに連なる42個のダイヤモンド、リューズにもブリリアントカットのダイヤモンドが配され、小ぶりながら抜群の煌めきを放ちます。
文字盤の中心から光が放たれるように施されたサンレイ仕上げは、華やぎと同時に時間の見やすさを考慮したもの。艶やかに焼き込んだブルースチール針とともに美しいハーモニーを奏でます。
黒にも近いダークグレーのファブリックストラップは、あらたまったシーンやドレスアップスタイルにも似合う上質な素材感です。
以上、カルティエの名品ウォッチ「ベニュワール」をご紹介しました。
独特の存在感を発揮し、フランスの気品に満ちたマダムのように見せるタイムピース「ベニュワール」の美は、成熟した女性に欠かすことのできない逸品。手元をうっとりと見てしまうことが、クセになってしまいそうです。
※掲載した商品はすべて税抜です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 菅野悦子
- EDIT :
- 谷 花生