大人のジュエリーのまとい方には、過ごしてきた上質な時間が凝縮されて、自分だけの輝きとなって表れます。雑誌『Precious』6月号では「美しい人は最愛のジュエリーとともに」を特集。各界でご活躍の素敵な4人の女性に、成熟するジュエリーへの思いをお話しいただきました。
今回は、ギタリストの村治佳織さんが語るパールジュエリーへの思いと、大人女性が真似したい「より華やかになる重ねづけ」スタイリングもご紹介します。
パールジュエリーとの幸福な縁をつないで美しく生きる
マニッシュな装いに合わせて パールの上質な艶を たっぷりとラグジュアリーに
4mのロングネックレスはクロスボディにするなど使い方も自在。ここでは5連に巻いて、大玉のチョーカーを合わせてリズミカルに。マニッシュな装いに合わせることで、たっぷりと重ねても、すっきりとした印象に。
帽子を目深にかぶり、大粒で極上の白蝶真珠のチョーカーと、長さ4メートルものスーパーロングパールネックレスを無造作に巻いた村治さん。カッコいい女らしさのなかに、人懐っこい笑顔がチャーミングだ。自然が生み出したパールには、喜びも悲しみも、どんな表情にも寄り添う温もりがある。
「演奏中はバングルや長いネックレスがつけられないので、とても新鮮でした!」
村治さんはパールととても相性がいい。それを意識し始めたのは、かつてテレビ番組『オーラの泉』に出演して演奏したときのこと。
「トレモロ(奏法)を聴いた美輪明宏さんが、音の粒が揃って『パールの連なり』のようだと言ってくださったのです」
ミキモトのイメージキャラクターを務めたこともある。
「演奏会用にチョーカーネックレスとピアスをつくっていただきました。左右どちらかを向いて演奏するのを見て、イヤリングをアシメトリーにしてくださったんです。それが気に入って、以来プライベートでもイヤリングをアシメトリーで楽しむようになりました」
ミキモトの歴史や、パール誕生までの経緯についても調べた。
「楽曲を演奏する際、作家について調べたり、作曲の意図を探ったりするのと同じで、背景を知ると思い入れが深まりますね。真珠は自然が創り出したもので、コントロールできない運命的な魅力があります。美しいひと粒が生まれるまでの物語に心惹かれました」
その後、両親からも30歳のお祝いに、仕事をねぎらう意味でパールネックレスをプレゼントされた。
「風水の視点から、角が立たないようにと『和』を大切にするために、ジュエリーや時計はいつも『丸いモチーフ』を選んでいます。パールはその象徴でもありますね」
スペイン滞在時には作曲家ホアキン・ロドリゴの娘であるシシリアさんにも影響を受けた。
「元バレリーナで立ち姿が颯爽としているのですが、日焼け肌にたっぷりとゴールドジュエリーを重ねて、パールを合わせるのが、ご本人のスタイルに合っていて、とてもカッコよかった。年齢を重ねるほどに似合うのがパールの魅力。自分らしくつけこなせるように、長く愛せるものを探したい!」
白からゴールドへ繊細な色の移ろいが美しいグラデーションパール
粒を揃えながら、色の移ろいをここまで繊細に整えるのは至難の業。上質なパールが豊富な「ミキモト」ならではの魅力が詰まったネックレス。ブローチも今注目のアイテム。カジュアルな装いにも気負うことなく楽しみたい。
問い合わせ先
- PHOTO :
- 久富裕史(N°2/人物)、唐澤光也(RED POINT/静物)
- STYLIST :
- 大西真理子
- HAIR MAKE :
- ヘア/TSUKUI(Perle)・メイク/佐々木貞江
- MODEL :
- 村治佳織
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、古里典子(Precious)