息を呑むほどに美しいデザインと、五感が刺激される素材使い。名デザイナーたちのクリエイションが生んだ、アートの領域に達した至福のジュエリーがあれば、朝も昼も夜も、極上の時間を味わえます。
雑誌『Precious』6月号では「見て、味わって。堪能し尽くす『アートなジュエリー』」と題して、存在そのものがセンスを刺激してくれる「アートなジュエリー」の流麗なフォルムや素材の組み合わせの妙、しのばせた物語に迫りました。
今回は、一日の食事の時間を彩る「アートなジュエリー」とその創り手4人をまとめてご紹介します。
見て、味わって、堪能し尽くす「アートなジュエリー」
■1:Tiffany & Co. in the morning
自然界のユニークな形態を華麗なるクリエイションに|designed by Jean Schlumberger
鮮やかなジェムストーンの魚と、揺れるサヤから覗くパールのえんどう豆。ジャン・シュランバージェの感性と想像力が融合したユニークなモチーフは、美しいデザインと巧みなセッティングが瑞々しい。
センシュアルな香り漂う魅惑のスコーピオン|designed by Elsa Peretti
モダンな世界観で、多くの独創的な作品をクリエイトしたエルサ・ペレッティの、数少ないアニマルモチーフのひとつがスコーピオンです。いきいきと動くパーツが非常に印象的な名作。
【ティファニーの「アートなジュエリー」の詳細記事はこちら】
■2:Louis Vuitton at noon
伝統的なモチーフを進化させ冒険心を刺激するデザインへ|designed by Francesca Amfitheatrof
メゾンを象徴するフラワーモチーフを再解釈。丸みを帯びたスタイリッシュな印章のように、さらにシンプルなフレームの内側にセットしてグラフィカルにと、アイコニックなデザインにミニマリズムを添え、新鮮な華やかさを演出。
LとVの競演が、つけた人の内なるエネルギーに共鳴する
ウォッチ&ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクター、フランチェスカ・アムフィテアトロフが手掛けた新作コレクション『LV ヴォルト』。
【ルイ・ヴィトンの「アートなジュエリー」の詳細記事はこちら】
■3:Cartier in the evening
個性的な女性を惹きつけるメゾンの永遠なるシンボル|designed by Jeanne Toussaint
1914年の誕生以来、野性味あふれる多様な個性でファンを魅了し続けているパンテール。ホワイトゴールドに、丁寧なダイヤモンドのセッティングで毛並みの質感まで表現した逸品は、息を呑む美しさ。
官能的なフォルムと煌きの融合が圧倒的な存在感を生む
強くしなやかなシルエットと、印象的な瞳、気高ささえ漂うパンテールの個性を、見事な素材使いと斬新な発想で、独創的なジュエリーに。
【カルティエの「アートなジュエリー」の詳細記事はこちら】
ジュエリーを芸術に昇華させた伝説の4人とは?
自然の驚くべき美しさを再現した想像力の魔術師|Jean Schlumberger for Tiffany & Co.
フランス・アルザス生まれのシュランバージェ。1956年に「ティファニー」と運命的なパートナーシップを結び、本店の専用工房から数々の名作を生み出しました。
シュランバージェのデザインを象徴する『ジャン・シュランバージェ バード オン ア ロック』。稀少なタンザナイトの上に小鳥が一羽。さえずりが聞こえてきそうないきいきとしたデザインのブローチ。
『ジャン・シュランバージェ エナメル ブレスレット』。エナメル技法は、シュランバージェのデザインを象徴するスタイルのひとつ。
「職人」と呼ばれることを好んだジュエリー界の美しき革命児|Elsa Peretti for Tiffany & Co.
フィレンツェで生まれ、人気モデルとして活躍した後、1974年に「ティファニー」のジュエリーデザイナーに。
あらゆる装飾をそぎ落とした極めてシンプルな『エルサ・ペレッティ(TM)ダイヤモンド バイ ザ ヤード(TM)』。
骨格を研究することで生まれた、オブジェのごとく美しい名品。
グローバルな視点で斬新な作品を発表する最も旬なデザイナー|Francesca Amfitheatrof for Louis Vuitton
東京で生まれ、世界各地で暮らし、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートを卒業。グローバルな半生を反映し、ジュエリーの未来を担う、最も目が離せない存在。
1,890粒のダイヤモンドで織り上げたメッシュを背景に19.31ctのサファイアが大きな存在感を放つ逸品。
モノグラムの揺るぎない原点を讃えつつ生まれ変わったアイコニックモチーフ。
自らも「パンテール」と呼ばれた確固たるスタイルをもつ女性|Jeanne Toussaint for Cartier
ベルギーのブリュッセルで生まれ、10代でパリへ。ルイ・カルティエと運命的に出会い、1933年から1970年にかけてクリエイティブディレクターとして活躍。
ウィンザー公爵夫人が購入したパヴェ サファイアとダイヤモンド、イエローダイヤモンドを使ったブローチ。
そのしなやかな肢体を優雅に表現。
【「アートなジュエリー」の創り手4人の詳細記事はこちら】
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※文中の表記はWG=ホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、PG=ピンクゴールド、DIA=ダイヤモンド、SIV=シルバーを表します。
- PHOTO :
- 赤尾昌則(whiteSTOUT)
- STYLIST :
- 伊藤美佐季
- EDIT&WRITING :
- 大野智子、池永裕子(Precious)