スポーティさとエレガンス、強さとしなやかさ…、一見相反する要素を持ち合わせる「ラグジュアリースポーツウォッチ」。時計界ではもはやトレンドを超え、ラグジュアリーウォッチそのものの概念のひとつとして定着しています。
『Precious』7月号では、シャネルをはじめ、各ブランドの個性と矜恃を映し出し、つける人のセンスや生き方さえも語る「ラグジュアリースポーツウォッチ」の魅力に迫りました。
今回はシャネル『J12 パラドックス』をご紹介するとともに、「ラグジュアリースポーツウォッチ」のヒストリーについて、プレシャス編集部が語りました。
ホワイト&ブラックが織りなす魅惑の「逆説」
シャネル『J12 パラドックス』
セラミックをケースやブレスレットに用い、一大センセーションを巻き起こした『J12』。
誕生から20年の歳月を経て、ホワイトとブラックを、まさに逆説的に組み合わせた傑作が誕生。マドモアゼル シャネルの美学が息づく、比類なきモノトーンの世界観に酔いしれて。
「ラグジュアリースポーツウォッチ」が今、なぜこんなにも女性を惹きつけているのか
数年来、時計界を席巻している「ラグジュアリースポーツウォッチ」。マニュファクチュールだけではなく、ジュエラーやトータルファッションメゾンからも、ブランドの個性を映したさまざまなモデルが誕生してきました。そのルーツをたどると、1970年代に遡ります。
1972年に発表されたオーデマ ピゲの『ロイヤル オーク』。「高級時計はゴールド、或いはプラチナケース」という常識を、スポーティなステンレススティールを用いることによって覆しました。その後、パテック フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンといった超名門ブランドからも、ステンレススティール製の高級時計が発表され、「ラグジュアリースポーツウォッチ」という概念、そしてカテゴリーが確立されていきました。
やがて、ウブロがラバーをストラップに採用したり、シャネルが高耐性セラミックを用いた『J12』を発表したりと、「ラグジュアリースポーツウォッチ」はその可能性を無限に広げながら、現在に至っています。
また、歩みを同じくして、女性があえてメンズサイズの時計をつけるのがクールという風潮が世界的に広まり、女性たちも臆せず「ラグジュアリースポーツウォッチ」を手にするように。女性が自ら価値のあるものを選び、手にする今。高価だからこそ、日常から使い、共に人生を歩んでいく――強したたかに、だけどしなやかに、着こなしに寄り添うタイムピースは、意思のある女性像を映し、自らの生き様さえも語ります。
※掲載した商品は税込み価格です。
問い合わせ先
- PHOTO :
- 池田 敦(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 犬走比佐乃
- EDIT&WRITING :
- 岡村佳代、安村 徹(Precious)