新生ハレクラニ、どこが変わった?
ワイキキビーチのフロント・ロウに建ち、気品漂うたたずまいとアロハスピリットをこめたおもてなしで、世界中にファンを抱えるラグジュアリーホテル「ハレクラニ」。ホテル名はハワイの言葉で“天国にふさわしい館”を意味し、その名のとおりの滞在を叶えてくれます。
ハレクラニはこれまでも数回のリニューアルを経てきましたが、今回の2020年9月から1年間にわたり全館営業休止をともなう大規模リニューアルは、初とのこと。
今回のプロジェクトでは建物の主要設備類の更新や基本性能の維持向上、そしてパブリックスペースの刷新、スイートを含むすべての客室のリニューアルが行われました。
ファンにとって思い入れも深い、歴史ある建物の外観は守りつつ、最初に迎えられる正面エントランスとゲートハウスをタッチアップ。飾られたファインアートのコレクションが、ハレクラニの歴史を伝える演出になっています。そしてガーデンはハワイの自然美を活かした新しい造園コンセプトが取り入れられています。
客室のデザインを担当しているのは、フォーシーズンズやマンダリン オリエンタルなど、数々のラグジュアリーホテルを手掛けている「BAMO」社。ハレクラニの伝統である「seven shades of white – 七色の白」のデザイン哲学を継承した、様々な風合いの“白”が調和した空間となるもよう。室内のインテリアや家具類は居住性を重視しつつ、ヨーロッパ、ハワイ、アジアの文化を融合させたテイストになります。そして主要設備機器のアップデートにより、客室においても、これまでなかった設備や備品の導入が可能となったそうです。
ホテルの再始動から1カ月後の11月には、ハワイアンミュージックの生演奏とフラダンスが楽しめるレストラン「House Without A Key」もリニューアルオープン。新設される屋外バー、ガラス張りのオープンキッチンなど、開放的な雰囲気になりそうです。
アフターコロナに訪れたいホテルのAリストに、新生ハレクラニを加えなくては、ですね。
正統派エレガンス・ホテル、ハレクラニの歴史をおさらい
ハワイを代表するホテル、ハレクラニ。そのホテルとしてのはじまりは、1917年にキンバリー夫妻が購入したビーチハウスでした。
さらに、そのルーツをさかのぼると、ルワーズ伯爵夫妻によって1881年に建造されたビーチハウスに行きつきます。ルワーズ伯爵夫妻はそこで漁師たちをもてなし、心のこもった対応から、彼らはビーチハウスのことを「ハレクラニ」、つまりハワイ語で「天国にふさわしい館」と呼んだそうです。
ホテルとして運営がスタートした後の1932年、ルワーズ伯爵の名前をいただいた「ルワーズハウス」(現在のメインビルディング)が、C.W.ディッキーの設計で建設されました。特徴である急傾斜の屋根は“ディッキー屋根”と呼ばれ、ハワイの貿易風を取り入れる仕組みになっているとか。
1984年、メインビルディングを活かしながら、2年間かけて完成した16階建て456室(現在は453室)のラグジュアリーホテルが誕生。白を基調としたエレガントな客室、30年連続AAA(全米自動車協会)ファイブダイヤモンド受賞のレストラン「ラ・メール」、ヒーリングスポット前の「スパハレクラニ」など、常に世界中から注目を集めてきました。
そして、いつの時も変わらず、なによりもの魅力は、“最上級のおもてなし”との呼び声が高いサービス。スタッフ一人ひとりがホテルに愛着をもち、誇りと情熱を胸にゲストと向き合っているから、型にはまらない心から生まれたサービスが生まれるのでしょう。これは、100年以上続く伝統です。
※新型コロナウイルスによる状況下では一部情報が変更となる可能性があります。公式HPなどでご確認ください。
問い合わせ先
- ハレクラニ(Halekulani) TEL:+1 808-923-2311
料金/ダイヤモンドヘッド プライム スイートUS$2670、サンセット スイートUS$1695、ダイアモンド ヘッド オーシャンフロント プライムUS$930など
住所/2199 Kalia Road, Honolulu, Hawaii 96815
日本での問い合わせ先/帝国ホテル ハレクラニ リゾーツ予約センター フリーダイヤル:0120-489823
- TEXT :
- 古関千恵子さん ビーチライター
公式サイト:古関千恵子ホームぺージ
Twitter へのリンク
Instagram へのリンク