「ラルディーニ」のニュープロジェクトから生まれたブルゾンに浮かび上がるそれぞれの“らしさ”とは？

2020年秋冬シーズンにスタートした「ラルディーニ by ヨウスケアイザワ」は、クラシコイタリアを現代に継承する「ラルディーニ」と、ホワイトマウンテニアリングのデザイナーを務める相澤陽介がタッグを組んだニュープロジェクト。より強固なパートナーシップを築いた今シーズンのコレクションから、この季節に最適な薄手のブルゾンを紹介しよう。

イタリアのアルチザンが息衝く「ラルディーニ」が誇る高い技術力と、相澤陽介のファブリックへの並々ならぬ探究心やコンテンポラリーな感性が邂逅した結果、コラボレーションの必然性を感じさせる珠玉のプロダクトが完成した。

イタリアらしい色香溢れる佇まいアウトドアウエアの機能的なディテール

ブルゾン￥107,800（トヨダトレーディングプレスルーム〈ラルディーニ by ヨウスケアイザワ〉）※税込価格

手に持っただけで違いが分かる極めて軽量なテクニカルファブリックを採用。日本のブランドにはなかなか見られない絶妙な色出しは、季節感が色濃く現れる今時期の街並みによく映える。光沢を抑えたマットなテクスチャーや、身体の動きや腕の運びを考慮した多数の切り替えからは、相澤のルーツでもあるアウトドアやスポーツウェアからの影響が見て取れる。反面、首に沿って立ち上がる美しい襟元やスポーティーに振り過ぎないリブのディテールには「ラルディーニ」らしさが垣間見える中綿には人口羽毛「プリマロフト(R)」を採用。見た目の軽快さと相反する高い保温性に加え、羽毛にはない撥水性や柔軟性を合わせ持ち、インナー次第で厳冬期にも活躍するだろう。

出自やバックグラウンドの違いからくる異なるエレメントを、デザインに巧妙に落とし込んだ日本人らしい編集感覚は出色。それでも“あくまで「ラルディーニ」であること”をキーワードのひとつに掲げるように、コンテンポラリーな面持ちのいたるところから色香のある洒落感や小粋な遊び心が匂い立っている。