時計好きで知られるスタイリスト、大西真理子さん。彼女の時計遍歴には、これまでの人生と築き上げてきたスタイルを感じる物語がありました。それぞれにまつわる思い出とともに、20代から50代となった現在まで愛用してきた、6本の私物時計をご紹介します。

スタイリスト、大西真理子さんのウォッチ・ヒストリー

「私にとって時計は、装うといったほうがしっくりくるアイテム。毎朝の着こなしの仕上げは時計なんです。男性がその日の靴を最後に選ぶような感覚に似ていると思います。40代でウォッチメーカーのつくる時計に目覚めて以来、メンズライクな時計が定番でしたが、最近、華奢な時計が自分の中でひそかなブーム。久しく出番のなかった小ぶりな時計をつける機会も多くなりました。時計はこのようなことができるからおもしろい。普遍的な美しさのある一生物時計の魅力ですね」

■20代:初めての一本は、イタリアで購入したブルガリのスクエアウォッチ

辛口な時計好きは20代から。現在も愛用しているブルガリのスクエアウォッチ

23歳でスタイリストとして独立、数年経ったころに手に入れたブルガリのスクエアウォッチ。

「初めて自分で買った、“ちゃんとした”時計。サイズで悩んで一日迷った結果、小さいほうを購入。長いことしまったままでしたが、最近、華奢な時計の気分なのでまた登場させています」

■30代:クラシカルな気品漂う表情に惹かれて手に入れた、カルティエの名作時計

タイムレスに美しいケースデザインの、カルティエの『ミニ タンク アメリカン』

『Oggi』で活躍していたころに購入したのが、カルティエの『ミニ タンク アメリカン』だそう。

「当時は、同じくカルティエの『タンク フランセーズ』の人気が全盛でしたが、私は断然『アメリカン』派でした。いつか欲しいと思っていたときに、ロケで訪れたミラノのショップで見て、今買うしかないと即決」

■40代:ジラール・ペルゴの名品など、メンズライクな大ぶり時計が大西流カジュアルの定番に

中央/メンズライクなデザインの、ジラール・ペルゴの『ヴィンテージ 1945』

クリーミーグラデーション配色の装いを、大ぶり時計をポイントに仕上げる…そんな、大西流「ラグジュアリーカジュアル」が確立された40代。

「ジラール・ペルゴなどウォッチメーカーの時計を撮影で使うようになって、私自身もファンに。時計がなくてはならないアイテムになりました」

■50代:ティファニーの端正ウォッチのような、小さめサイズが今の気分

1940年代のトラベルクロックをもとにデザインされた、ティファニーの『イースト ウエスト』

最近手に入れたという、ティファニーの『イースト ウエスト』。

「横型のデザインと、ダブルのレザーストラップが斬新なスタイルのミニサイズの時計。程よくカジュアルでエレガントな表情が魅力です。スパイス小物として、着こなしをモードにまとめてくれるので重宝しています」

大西さんが、20代から50代にかけて愛用してきた時計は、どれも類稀なるセンスと素敵な思い出が詰まったものばかり。ぜひ、時計選びの参考にしてください。

この記事の執筆者
TEXT :
大西真理子さん スタイリスト
BY :
『Precious2月号』小学館、2017年
大人の女性に向けて、シンプルで洗練された着こなしを提案し続けるベテランスタイリスト。ベーシックで上質なものをベースにしたスタイリングは雑誌『Precious』読者からの支持が厚い。次々と人気企画を実現。 好きなもの:ハワイ、デニム、アルフレッド・ヒッチコック、ワイン、プール、立ち飲み屋
PHOTO :
戸田嘉昭・宗髙聡子(パイルドライバー)
EDIT&WRITING :
下村葉月、中村絵里子(Precious)
RECONSTRUCT :
難波寛彦