2021年に発売されたラグジュアリーウォッチから珠玉の逸品を選出する『Precious WATCH AWARD』が、『Precious』1月号にて発表されました。4回目となる今回は、「MEN'S Precious WATCH AWARD」も『Precious』1月号での合同開催となります。
独自の審美眼をもつ審査員の方々が、機構、精度、美観、実用性、物語性など、あらゆる観点で熟考&吟味を重ね、“変化の時代に大人の男性が選ぶべき時計”を全8部門で決定しました。
今回はその中から、栄えある「ラグジュアリースポーツウォッチ賞」に選ばれた、エルメス『《エルメスH08》』についてご紹介します。
「MEN'S Precious WATCH AWARD」2021 審査員
【ラグジュアリースポーツウォッチ賞】エルメス『《エルメスH08》』
先端素材で機能性も十分な新しいスタイルのスクエアウォッチ
『0』はゼロ、『8』は横に倒して無限大に。無から無限大までを自由に行き来するという概念を表現し、その名で表した新モデル。
エッジが立つクッションケースや仕上げの異なるダイヤル、独自にデザインしたタイポグラフィなど、さまざまな要素がブラックに調和する。ベゼルはセラミックを用い、素材感の違いでも個性を演出。
「ヴェロニク・ニシャニアンの柔軟なクリエイティビティとメゾンの時計づくりがスポーティに昇華」平山祐介さん
炭素のシート素材を複合させたグラフェンは、工業界でも注目の先端素材で、その加工には高度な技術を要する。
今やマニュファクチュールとしての存在感を高めるメゾンが、自社製でつくる自動巻きムーブメントH1837を搭載。
「インデックスのタイポグラフやケースデザインを見れば、『エルメス』だとわかる力強さ。ここにメゾンの真髄があると見ます」と並木氏。
『エルメス』が2021年に世に贈った新作ウォッチは、ラグジュアリースポーツのジャンルだった。特に本作は、先端素材であるグラフェンの複合素材を使用し、軽量性と強度を両立。
「新素材に対するエクスペリメントも、好感がもてるところ」と、チョー氏も続ける。
このモデルは、30年にわたってメンズのクリエイティブを担当し続けるヴェロニク・ニシャニアンのひとつの集大成という位置付けという。
「彼女には、モデルとして何シーズンかお世話になったこともありますが、30年間ブランドをひとりで統括しながらも、かなり柔軟にその姿勢を変えてきているのがおもしろい。『エルメス』における彼女の信頼も確かだし、過去に縛られず、常に新しいものを探求していける姿勢も素敵。かといってメゾンの世界観はキープしてるんですよね」と、平山氏は自らの体験と時計の先進性を重ねる。
『0』と『8』に意味をもたせた個性的なコンセプトメイクも、時計に夢を与えるメゾンのおもしろい点だ。
※掲載した商品は、税込み価格です。
問い合わせ先
- PHOTO :
- 戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 関口真実
- EDIT&WRITING :
- 安部 毅、安村 徹(MEN'S Precious)