今年発表された新作から、プレシャス世代にふさわしい名品をカテゴリーごとに選び出す「Precious WATCH AWARD」。今回も高い審美眼と知識をもつ審査員の方々が吟味を重ねて、珠玉の一本を厳選。恒例となったラグジュアリーウォッチの誌上祭典を、ここに開催します!
雑誌『Precious』1月号で発表された第4回「Precious WATCH AWARD」。つねに「真の名品」とその価値を探求し続ける『Precious』が、2021年に発表された時計の中から「至高の真名品」を選び抜きました。
今回は『本格機械式ウォッチ賞』に輝いた、カルティエ『パシャ ドゥ カルティエ』をご紹介します。
「Precious WATCH AWARD」2021 審査員
【本格機械式ウォッチ賞】偉大なるふたつのアイコンを、高度な技術で融合させた傑作スケルトン|カルティエ『パシャ ドゥ カルティエ』
2010年に一度発表され、即完売した伝説の時計が、パンテールの顔つきをモダンにアップデイトさせて再び誕生。『パシャ』ウォッチと『パンテール』というメゾンのふたつのアイコンを、スケルトナイズしたムーブメントによって融合させ、究極のシグネチャーウォッチに。
ストラップはインターチェンジャブルで、セミマットとシャイニー、表情が異なるブラックアリゲーターを自由に付け替えることができる。
ジュエラーとしてのエレガンスと、自社内で複雑な機械式ムーブメントを製作できるマニュファクチュールとしての実力。その両方を併せもち、近年のラグジュアリーウォッチ界を牽引し続けてきた「カルティエ」。『パシャ ドゥ カルティエ』は、まさにこのメゾンのアイデンティティを語る一本です。
「近年カルティエの上位モデルに多く用いられているスケルトンですが、複雑なモチーフを仕上げる手腕には驚くばかり。ダイヤルから『パシャ』の意匠がなくなっても、リュウズだけでそれと認識できるアイコニックさにも注目です」(関口さん)
「『パシャ』は私が初めて自分で買った時計なので思い入れがあるのですが、そのアイコニックなフォルムに、スケルトナイズされたムーブメントでパンテールを映し出すことで、異なる次元のアートピースに。フランスのメゾンらしいクリエイションに感服しました」(雨宮さん)
「まるでパンテールがムーブメントの心臓部を守っているようにも見えて、愛しくなってしまいます」(本間さん)
ケースバックもスケルトンで、自社製ムーブメント『9625 MC』の精緻な美と、反対側からのまた異なるパンテールの表情を堪能できる。
幾何学的なラインに沿った大胆なデザインのなかで際立つのは、チェーンで結ばれたリュウズカバーという『パシャ』の力強いデザインコード。リュウズにもブリリアントカット・ダイヤモンドがセッティングされ、グラマラスな輝きを放つ。
ストラップのクラスプにも丹念にダイヤモンドをあしらい、全方向隙のない美しさを発揮して。
※掲載した商品の価格は、すべて税込みです。
※文中の表記は、YG=イエローゴールドを表します。
問い合わせ先
- PHOTO :
- 戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 関口真美
- EDIT&WRITING :
- 岡村佳代、安部 毅、安村 徹・佐藤友貴絵(Precious)