何年もかけて身の回りを整え、残したのは手仕事の温もりのある'50年代のノーブルなダイヤモンド|ビューティ・ライフスタイルデザイナー藤原美智子さん
力強くも繊細なディテールが優雅なダイヤモンドの輝き
パリを訪れるたびに買い求めた’50年代のダイヤモンドジュエリーは、エレガンスの真髄に触れるような気品に満ちている。
ミルグレインがあしらわれた金細工がクラシックなリングは、パヴェで縁どられた大粒ダイヤモンドが凛として美しい。テニスブレスレットは横からも光を受ける端正なボックスシルエットが希少なデザイン。39歳で出合ったシンプルな立て爪の大粒ピアスは、今も日々を彩る永遠のパートナーに。
「自分の軸が固まった40歳の頃。たどり着いたのがシンプルだけれどエレガントなダイヤモンドでした」(藤原さん)
人肌に直に触れて、女性を美しく幸せにするヘアメイクアップアーティスト。そんな尊い仕事を極めた一流の仕事人である藤原さんの別格のオーラと、優しくチャーミングな人柄が、ジュエリーの好みと見事に一致するよう。
メイクアップの施術中は身につけない手元のジュエリーも、取材や講演会のときは、遠目にもわかる鮮やかな煌めきを放つ。華やかな藤原さんのオーラをひときわ明るく照らし出す。
この春、メイクアップ・アーティストとしての仕事にひと区切りをつけた藤原美智子さん。20代の頃から語り続けてきたのが、女性の美しさをつくるのはヘアメイクだけではなく、生き方そのものだという思い。
メイクアップの見事なテクニックはもとより、藤原さん自身の美しさや生き方に憧れる女性は多く、仕事も徐々にビューティだけでなく、ライフスタイルにも大きな比重がおかれるようになったとか。そんな人生の大きな節目を迎えた大人の女性のジュエリー観が気になります。
見せてくださったのは、パリや香港の宝石店で購入した大粒ダイヤモンドのリングとピアス、そしてテニスブレスレット。鑑定書付きの1950年代のアンティークで、凛として力強いのに、繊細なディテールには上品な気配が漂い、類いまれな美しさを湛えています。
「年齢を重ねて、ある程度大ぶりなものが似合うようになりました。きっとこれからも、この大きさがいちばんしっくりなじむと思います」
22歳で独立し、早くから第一線で活躍してきた藤原さん。ファッションもジュエリーもたくさんの経験を積んで、たどり着いたのがシンプルなひと粒ダイヤモンドでした。
「ゴールドジュエリーを集めていた頃もありました。でもどこか自分らしくなかった。40歳を間近に、ようやく自分の軸が固まってきた頃、ひと粒ダイヤモンドの大ぶりなピアスに出合い、シンプルな潔さに心惹かれました。いろいろ試すうち、40代半ばでこのサイズに落ち着いたのです。しかもいいなと思うのは概ね’50年代のもので…。自分の本質に合うデザインなのだと思います。
ダイヤモンドは大人の肌をきれいに見せて、ライトが当たると煌めいてきれい。講演会などでも皆さんが喜んでくれるのがわかります」
かつて集めたジュエリーは時間をかけて手放していき、残ったのがこうした職人の手の確かな温もりを感じるノーブルなダイヤモンドジュエリーだったとか。
「きっかけは2011年の東日本大震災。自分にとって本当に必要なものは何かを見つめ直し、多くのものを処分していくうち、好きなものが改めて見えてきました。自分にとって心地いいと感じるものにだけ、その人らしさが極まっていくのでしょう」
※こちらで紹介したアイテムはすべて私物です。問い合わせはご遠慮ください。
- PHOTO :
- 篠原宏明(人物)、唐澤光也(RED POINT/静物)
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、古里典子(Precious)