昨年末、63年ぶりに誕生石が改訂されたニュースが全国宝石卸商協同組合から届きました。新たに10種類のストーンが加わり、全29種類へ。それぞれが美しい輝きを携えた貴石ばかりです。
そもそも貴石は自然が生み出した神秘の存在。かつてのヨーロッパの王侯貴族たちは、そのパワーにあやかろうとさまざまな宝飾品に取り入れていました。そんな誕生石にスポットを当て、おすすめのジュエリーをお届けします。
今回は、7月の誕生石ルビーのジュエリーをピックアップ。「ティファニー」、「ヴァン クリーフ&アーペル」、「ピアジェ」、「フレッド」、「ポメラート」からセレクトしました。
エレガントな表情のなかに熱いハートを秘めたルビー
名前の由来が「赤」を指すラテン語「rubeus(ルベウス)」とされるルビー。情熱や勇気、熱情、自由、勝利を呼ぶ石など、活力に満ちたパワーを秘めているといわれます。
だからでしょうか。ルビーは、いにしえからインド・マハラジャのターバン飾りのセンターに位置していたり、ヨーロッパの王族たちの王冠で燦然と輝くアクセントに使われていたり。歴史をたどっていくと高貴な身分でしか身につけられない時代もあったといわれるほどです。
デイリーな装いのアクセントとして取り入れるにも、この秘めたパワーは魅力的です。梅雨が明け、夏が来たことを感じさせるスタイルのポイントにあしらってみませんか?
■1:ティファニー|さりげないしぐさに美映える「エルサ・ペレッティ カラー バイ ザ ヤード」
1974年にティファニーに加わり、世界中の女性たちを虜にする名品の数々を生み出してきたジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティ。社交界の花形であった彼女は、その経験からミニマルなデザインを生かしながら、身にまとう女性のエレガンスを上手に引き出していきます。
ルビーを使ったアイテムもしかり。赤の発色が肌色を美しく、かつなじみよく見えるよう、ベゼルセットであしらっています。白シャツの袖や胸元、太陽を見上げた横顔、さりげない動きに連動するかのように、煌めきがあらわに。大人なおしゃれの流儀を再認識させてくれるジュエリーです。
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■2:ヴァン クリーフ&アーペル|生き生きと咲き誇る「フリヴォル」のフラワーモチーフ
今年4月、「フリヴォル」コレクションへの追加が発表されたと同時に、入手に走った女性たちが殺到したミニモデル。最高クラスに位置する希少な深紅の色合いのルビーを花芯に使い、ミラーポリッシュのハート型の花びらで取り囲んでいます。
互いに引き立てあい、鮮やかさを増す、ときめき度マックス!の仕上げ。自然にフォーカスを当てるメゾンのエキスパートがていねいに組み合わせた、可憐に咲き誇る花そのものといっても過言ではありません。
誕生石を使い、女らしさ重視のコーディネートへと仕上げたい人にはベストチョイス。生命力に満ちた花が品のいい大人フェミニンへと導いてくれます。
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■3:ピアジェ|ルビーのポジティブなエネルギーが満ちあふれる「ポセション」
くるくると回転するリングが特長のピアジェのアイコン「ポセション」。この動きは、時計製造の高い技術力を有するメゾンの成せる技です。時計においても名門マニュファクチュールなだけに、遊び心に満ちた仕様だと思いませんか? 同時にルビーがもつ「自由」という意味にもつながります。このおおらかなエネルギーを指元に配すれば、それだけで新しい発想がどんどん生まれ出そう。
イヤリングもダイヤモンドを中心とした半円のフォルムが愛らしい印象。昨今、左右違うデザインのイヤリングを着用するジュエリーコーディネートが流行っています。この個性的なデザインのシングルタイプなら、デイリーでの使い勝手は抜群です。
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■4:ディオール|繊細なデザインのなかに高貴な気品が香り立つ「ミミローズ」
メゾンがセレクトするルビーをピンクゴールドのライスグレインでセッティングした「ミミローズ」。ムッシュ ディオールの庭に咲く赤い小さな花を連想させるキュートな印象です。可憐に咲く花ですが、香り立つ気品は抜きに出ています。名門貴族の家に生まれ、1998年からディオールのファインジュエリーのアーティスティック ディレクターに就任したヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌが手がけたコレクションなのですから。
生まれ持った感性がベースにあるだけに、ジュエリーひとつひとつが極上の輝きを放ちます。夏のパーティシーンにこのルビーを着用すれば、シンプルなタンクドレスが華咲くようにスタイルアップ!
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■5:ポメラート|ぽってりとしたリッチなゴールド使いの「イコニカ」に鮮やかに際立つルビー
ミラネーゼはもちろんのこと、世界中の女性をゴールドやカラーストーンのコラボレーションで魅了するポメラート。今回の誕生石ルビーでは「イコニカ」の新作、ダブルリングとイヤリングをピックアップしました。
リングは丸みを帯びたゴールドとルビーが配された2本を、斜めにジョイント。つなぐ部分にボリューム感のあるゴールドパーツを配することで、指にはめる向きによって異なる表情を見せます。イヤリングはサークル状のデザインに整然とルビーが並び、スタイリッシュなムード。
「日常にジュエリーを楽しむ」というブランドポリシーが、デイリーの装いを昇華させる役割を果たしているようです。
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■6:フレッド|2つのパワーを組み合わせた最強のラッキーチャーム「シャンス アンフィニ」
無限や永遠を意味するレムニスケート(連珠形)から着想されたデザインの「シャンス アンフィニ」コレクション。もとより「始まりも終わりもない」「永遠に続く」を意味するこの形は、ルビーがもつ「情熱」や「勇気」、「自由」などの意味と重なり、身につけているだけでハッピーな気分へ。ラッキーチャームそのものの役割を存分に果たします。
シーンを問わず愛用するもよし、この日は絶対に外せない!という大事なタイミングでコーディネートするもよし。 華奢でフェミニンなデザインが表情を和らげつつも、自信に満ちた佇まいへと導いてくれます。
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以上、7月の誕生石ジュエリーをご紹介しました。
一見、その色合いからフェミニンな表情を醸し出すルビー。しかしながら、実はハートフルで熱いスピリットを備えているストーンです。だからこそ、大人の色香に一翼を担ってくれる貴重な存在。一流ジュエラーがこぞってルビーを使ったアイテムを発表する流れも納得です。
7月生まれの女性の着こなしをアップデートする役目は、ルビーのジュエリーにお任せしてはいかがでしょうか。
※文中の表記はYG=イエローゴールド、WG=ホワイトゴールド、RG=ローズゴールド、DIA=ダイヤモンドを表しています。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
- WRITING :
- 菅野悦子
- EDIT :
- 谷 花生