5月に開催された第75回カンヌ国際映画祭では、チャーミングな佇まいで周囲を魅了していたフランスの女優Melanie Laurent(メラニー・ロラン)。映画『イングロリアス・バスターズ』や『オーケストラ!』といった代表作をもつ彼女は、レッドカーペットでは妖艶なファムファタルそのもの。しかし、フォトコールやプライベートなシーンでは可憐な装いでフレッシュな表情を見せ、思わず周りに笑顔が連鎖していました。

絶妙な抜け感を醸すノンシャランなヘアメイクに、エレガントなルックを品よくまとったスタイルはバカンスの参考にぴったり。開放的な空気に似合う、柔らかく女らしいスタイルを紐解いていきましょう。

■1:きちんと感と抜け感の絶妙バランス!こなれたセットアップスタイル

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見えづらいですがネイルは鮮やかなオレンジを選び、チアフルに仕上げています。

2022年5月23日、第75回カンヌ映画祭の期間中に開催されたパネルディスカッションに、オフホワイトのセットアップで登場。小物やバッグまでホワイトで揃え、カンヌの日差しに似合う、軽快でクリーンな装いを披露しました。

パンプスにあしらわれたビットのゴールドトーンが優雅な光沢を添えて。インナーにはフロントに茶目っ気のあるデザインが施されたプリントTシャツを合わせ、モダンなテイストを加えています。

イベントの趣旨を考慮し、セットアップで知的なムードを漂わせつつ、リゾート地らしいアクティブさもミックスしたTPOにフィットしたスタイリングです。

■2:繊細なフローラルプリントと意外性のあるデザインで大人の色香を漂わせて

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ジュエリーはイヤリングのみ!の潔さが洗練へと導きます。

2021年7月6日、第74回カンヌ映画祭の審査員として参加したフォトコールでのスナップです。ホワイトベースに涼やかなカラーのフローラルワンピースはパリジェンヌらしい佇まい。

詰まった襟元と長めの袖、フリル裾のロング丈といったディテールでクラシカルなデザインに見えますが、実は背中が大きく開き、フロントとバックでギャップのあるプレイフルな一着。

 

この意外性が大人の余裕を感じさせ、マチュアな魅力を高めています。足元はブラックのプラットフォームサンダルでキリッと引き締め、バランスよく。

■3:バッグ&シューズをタンカラーのペアリングにして格上の洗練を

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フラットサンダルでハズしてリラックスしたムードを演出

2021年7月12日、同じく第74回カンヌ映画祭でのスナップです。ボタニカル柄が印象的なミニ丈のシャツドレスで、グッドガール風な装いを披露しました。

シャツドレスは1枚でさまになり、バカンスだけでなく街でも夏に重宝するアイテムですが、合わせるバッグとシューズで全身の印象がだいぶ変わります。そんな軸となるカラーをブラックではなく、タンカラーにしたことで明るい陽気に似合う軽やかで垢抜けた印象に。

バッグのハンドルにあしらわれたネオンカラーのバンドが程よくモードな個性を加えています。


アンニュイなムード漂うヴィジュアルと裏腹な、ナチュラルな笑顔に誰もが惹きつけられるメラニー・ロラン。完璧なコーディネートはやや野暮ったく暑苦しく見えるリゾートでの装いに、「間違いなくスタイリッシュでありながら、ちょっと隙がある…」、そのバランス感覚が秀逸な彼女のスタイルをぜひ活用してみてくださいね。

この記事の執筆者
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PHOTO :
Getty Images
WRITING :
神田 朝子