【目次】
透明感を引き出す「ベースメイク」
■透明感を出すには「化粧下地」が最も重要
大人の肌づくりの過程で「下地」は最も重要なパートです。
なぜなら下地には、肌の凹凸を滑らかにする、化粧崩れを防いでファンデーションのもちをよくする、肌のくすみをカバーして透明感を出す、ハリを出して若々しく見せる…などの効果があるからです。下地がうまく塗れたら、肌づくりの7割は完成したも同然! その後に塗るファンデーションも薄くて済みます。
おすすめはコーラルとパールの2色塗り。40代になると、女性の肌は乾燥やくすみなどに加え、シミやしわ、ハリ感の低下など加齢による肌トラブルも増えてきます。これを1色でカバーしようとすると、厚塗りになってしまいます。ですからコーラルでトラブル補整、パールで立体感を同時に出すのです。
【下地はコーラルとパールの2色使い】
用意するのは、オレンジがかったコーラルとパールの下地。オレンジには顔をパッと明るくしてくれる効果があります。同じような効果が得られるカラーにピンクがありますが、ピンクは顔をやわらかい印象に導きます。
これに対し、オレンジは元気で明るい印象に見せてくれるので、40代・50代の女性にはこちらのカラーがベスト。パールは超微粒子タイプを選びましょう。パール粒が大きいとパール感が全面に出てしまい、若々しいどころか若づくりに見えてしまうので、要注意。光の当たる加減で気持ちキラッとするようなタイプがおすすめです。
【下地のメイクプロセス】
<STEP.1>コーラルの下地を米粒大出す
・オレンジがかったコーラルは、くすみはもちろん、加齢によってできてしまった目の下のくまや、口角のたるみ影を自然にカバーしてくれる優秀カラー。
<STEP.2>目の下、小鼻、口角にオン
・コーラルは色ムラを補正してくれるので、くまやくすみなどが目立つ部分にのせていきます。
<STEP.3>目の下は優しく叩く込んで
・目の下はくまだけじゃない、加齢によるくぼみが影となり、暗さを増長させます。
・この部分に、くまやくすみが残っていると、目の周りがどんより暗く見えてしまうので、しっかりカバーしましょう。指の腹を使ってトントンと優しく叩き込むように丁寧になじませます。
・まつげの際ギリギリまで、しっかり叩き込んで!
<STEP.4>小鼻の周りはくるくると
・小鼻の周りは赤みやくすみが現れやすい部分。
・さらに皮脂も出て崩れやすい部分でもあるので、しっかり塗り込みましょう。
・指の腹を使ってくるくるとなじませてカバー力アップ!
<STEP.5>口角のくすみも忘れずに!
・意外に忘れやすいのが口角の下の部分。40代を過ぎると、口角が下がり、それによって下唇の角に影ができてしまいます。下地の段階でくすみを払っておきましょう。
・いちばん影になる上から下に向かってなじませます。ここは大切な部分なので、ぜひ動画でチェックしてみてください。
<STEP.6>パールの下地を米粒大に出す
・パールにはくすみを払って透明感を出したり、艶を与えて立体感をプラスしたりする効果があります。
・年齢を重ねたことでたるんで平面的になってしまった顔を、パール効果でパッと華やかにしましょう。
<STEP.7>立体感を出したいTゾーンにオン
・いちばん高く見せたい「おでこ」の中心あたりにくるくるとなじませます。
・鼻筋は上から下にすべらせて。厚く塗るとギトギトしてしまうので、薄く塗り広げます。
<STEP.8>頬骨に沿って艶を仕込む
・頬にもパールを忍ばせます。指の腹全体を使って、内から外に向かって、薄く均一に広げたら、最後に頬骨に沿って重ねましょう。
・頬のいちばん高い位置に光をプラスすることで、頬がキュッと上がって見えます。
<STEP.9>あごの先端にもパールを忍ばせて
・最後にあごの先端にもパールをプラス。
・光をあごの中心の集めることで、たるんだフェイスラインがすっきり!
■ファンデーションは「塗りすぎ」に注意!
ファンデーションには、パウダリー、リキッド、クリーム、クッションなどがありますが、今回はリキッドを使用します。リキッドは、薄く塗れたり、厚く塗れたり、塗る量が調整しやすいのはもちろん、艶や潤い力も抜群。さらに伸びがいいので、シミやくすみ、しわなどが上手にカバーできます。
最近のリキッドファンデーションは、衛生的ということもあり、ディスペンサー式が主流です。ちなみにあなたがディスペンサー式のファンデーションを使う場合、1回の肌づくりに何プッシュ使っていますか?
正解は半プッシュ。ずいぶんと少ないように感じますが、前回お届けした下地の2色使いで肌の土台はほぼ完成しているので、ファンデーションは極少量でOKなんです。1プッシュ出したら、それが適量だと思い、すべての量を使いたくなってしまいますよね。でも実はこの「もったいない精神」が、厚塗りを呼んでしまうのです。
【ファンデーションのメイクプロセス】
<STEP.1>リキッドを大豆大取る
・ファンデを厚く塗ると肌のトラブルはカバーできますが、そのぶん「塗っています」感が出てしまい、結果、老けて見えてしまいます。ファンデーションは極少量に、ナチュラル肌を目指しましょう。
・出す量は半プッシュぐらいでOKですが、もし多く出してしまっても、すべて塗らないように。後で行うコンシーラーで使うので、そのまま手のひらに残しておきましょう。
<STEP.2>頬の内側から外側に向かって薄く伸ばす
・ファンデーションはおでこ、鼻筋、頬、顎、顔の中心をベースに塗りましょう。
・顔の中心に塗ることで、厚塗りが防止されるのはもちろん、光が中心に集まって小顔効果にもなるんです。
・まずは頬の広いところから。指の腹を使って内側から外側に薄く塗り広げます。
<STEP.3>Tゾーンもしっかり塗り込んで
・崩れやすいTゾーンは、指の腹で押し込むようにしっかり密着させます。
・おでこは中心からくるくると、鼻筋は指を小刻みに動かして。
・小鼻の下や口の周りの凹凸部分も忘れずに塗りましょう。
<STEP.4>まぶたは手に残ったファンデーションを使って薄く
・くすみやすいまぶたにもオン。まぶたは後からアイシャドウを塗るので、ファンデーションをたっぷり塗ってしまうと、ヨレてしまいます。手に残ったもので薄く塗りましょう。
<STEP.5>スポンジでファンデーションを密着させる
・頬やおでこなどはスポンジの広い面を使って、ポンポンと軽くたたき込むようになじませて。
・リキッドファンデーション用のスポンジは、大きくて広げやすく、余分なファンデーション吸い取りながら、綺麗に密着してくれます。
<STEP.6>目の周り、小鼻、口の周りはスポンジの角を使って
・目の周りや小鼻、口の周りなどは、スポンジの角を凹凸部分にしっかり当てて、優しくなじませます。
・目の周りはとてもデリケートなうえに、シワにファンデーションが入り込んでヨレやすくなるので、しっかり密着させて。
<STEP.7>フェースラインは軽くなじませる程度に
・最後にフェースラインの上から下にスポンジをスライドさせて、ファンデーションの境目をなじませます。
・下地で立体感を仕込み、さらにファンデーションを中心にのせることで、光が顔の中心に集まって、パーンと張ったように見えます。
ファンデは潤いたっぷり、伸びのいいリキッドファンデーションがいい!
透明感の生み出す「アイメイク」
【イエベ】透明感の出るアイシャドウメイク
ブラウンのセットは大人世代よりも、メイク初心者が好む素直な質感と色のものが多いかもしれません。だからこそ、クリエイション自慢のブランドからは、こだわりがあるセットが発表されています。その代表格が質感と光を自在に操るディオールの「サンク クルール クチュール 649」です。
今回は、「サンク クルール クチュール 649」を使った、オンラインでも映える「ヘルシーブラウン」アイメイクをご紹介。
■透明感ある色で、骨格を美しく整え目力アップ! 新時代のきらめく「ヘルシーブラウン」
A:チラキラシマー
色ではなく光を加えるハイライトカラー。ピンク、オレンジ、シルバー、グリーン、ホワイトなどさまざまな色と大きさの光がぎっしり詰まった光感の素。
B:締め色ブラウン
マットな質感で見た目の色が発色する締め色ブラウン。このままでもキレイだけど、チラキラシマー(A)やきらめき血色ブラウン(D)と混ぜると新たな魅力を発見。
C:血色オレンジ
くすんだまぶたに血色を足す、絶妙オレンジ。ベースカラーとしてアイホール全体に、仕上げにブラシでのせても。簡単に若々しさを加えられる優秀色。
D:きらめき血色ブラウン
繊細なパールがぎっしり配合された明るいメタルブラウン。光感を控えたいときは、締め色ブラウン(B)や血色オレンジ(C)と混ぜると新たな質感に。
E:艶めきブラウン
赤みと青みのバランスが美しいパーリィなブラウン。光の加減とブラウンの色味の濃さは、マットな質感の締め色ブラウン(B)と混ぜれば自由自在。
■ディオール「サンク クルール クチュール 649」を使った、基本の塗り方
血色オレンジ(C)をアイホールに、きらめき血色ブラウン(D)は二重の幅に、下まぶたにもほんのりのせる。艶めきブラウン(E)を目の際に。チラキラシマー(A)を眉下にふわりとのせて。
■ディオール「サンク クルール クチュール」が、名品と呼ばれる理由
初代「サンク クルール」が登場したのは1987年のこと。30年を超えて愛され続ける定番のアイカラーセットです。2020年登場した「サンク クルール クチュール」は、ディオール メイクアップ クリエイティブ&イメージ ディレクターのピーター・フィリップスが着想。
649番は光に満ちたふたつのブラウンと、混ぜ色に最適なマットブラウン、血色パールオレンジときらめきを加えるシマーで構成。そのままの色もキレイですが、混ぜれば新たな色が出現。単にお行儀のいいブラウンとは違う、わくわくするモードなブラウンに出合えることも魅力です。
【マスクメイク術】Diorのアイシャドウを使った、大人の「ヘルシーブラウン」アイメイク
【ブルべ】透明感の出るアイシャドウメイク
青みの代表格は「グレージュ」。肌色に、動脈の赤色だけでなく静脈の青色を加えたふたつの血色と光を加えたカラーは、温かみに加えてどことなくクール。「レ ベージュ パレット ルガール ミディアム」は、洗練された印象を演出してくれます。
今回は、「レ ベージュ パレット ルガール ミディアム」を使った「ノーブルグレージュ」アイメイクをご紹介します。
■セミマットな新・質感が目を大きく、圧倒的な印象美に。艶めく「ノーブルグレージュ」
A:万能白ベージュ
ほんの少量でまぶたのくすみを消し、静かな光をもたらす魔法の白ベージュ。ベースカラーとしてアイホール全体に、ハイライトとして眉下にと使い方は自在。
B:くすみ消しオレンジ
くすんだまぶたに生気をもたらすオレンジが含まれた血色カラー。ベースカラーとしてアイホール全体に、ミディアムカラーとして二重の間に使っても。
C:光のベージュピンク
微細なパールやラメがきらめくニュアンスカラー。特別なシーンで華やかさを加えるのに最適。アイホールの中央や目頭にハイライトとして入れるとキレイ。
D:血色グレージュ
オレンジ系の血色ブラウンに少しだけ静脈の青色を足した、ミディアムカラーに最適な赤み寄りのグレージュ。温かさと洗練をもち合わせた絶妙色。
E:締め色グレージュ
限りなく黒に近い、青みと赤みが上手に混ざった濃グレージュ。光感は控えめなので、締め色として目の際に使うほか、アイブロウとしても使いやすい。
■シャネル「レ ベージュ パレット ルガール ミディアム」を使った、基本の塗り方
くすみ消しオレンジ(B)をアイホールに伸ばし、血色グレージュ(D)を二重の幅からややはみ出るようにつけ、下まぶたにも。締め色グレージュ(E)を目の際に。万能白ベージュ(A)を眉下につける。
■シャネル「レ ベージュ」が、名品と呼ばれる理由
ココ・シャネルが愛した色であるベージュをテーマにした「レ ベージュ」は、一人ひとりがもつ美しさを生かし、引き立てるシリーズです。
つくり込むのではなく、流行を追い求めるのでもなく、自然体の美しさを表現する色とアイテムがそろいます。
「レ ベージュ パレットルガール ミディアム」は、私たち黄色人種の肌色に、ほんの少しの動脈の赤色と静脈の青色、そして光と影を加えてつくられた、計算し尽くされた5色のセット。
なぜか印象に残る女性…、そんな目元に彩ってくれます。
【マスクメイク術】シャネルのアイシャドウを使った「ノーブルグレージュ」アイメイク
透明感を上げる「チーク&リップメイク」
■クリームチークで頰とリップに血色感を与え、若見えを実現!
「大人のポイントメイクには、チークが不可欠です。チークを入れることで、気になるくすみが払われ、肌の透明感が大幅にアップ。リフトアップ効果や小顔効果も得られます。チークのありなしで、見た目年齢が5歳以上の差が出てくるといっても過言ではありません。
忙しい大人女性にぜひ取り入れてほしいのが、リップとしても使えるクリームチークです。ツールいらずで、指にとってのせるだけでOKですし、チークとリップのカラーを合わせることで統一感のある仕上がりがかないます。ミネラルタイプをセレクトすれば、天然成分によるケア効果も狙えますよ」
【チーク&リップのメイクプロセス】
<STEP.1>指にとったチークを頬骨の上にオン
・ひとさし指と中指でクリームチークをとり、親指で擦り合わせてなじませます。
・その後、頰骨の上にのせ、ポンポンとタッピングしながら楕円形になるように広げます。
<STEP.2>唇の上にもカラーをのせる
・クリームチークを指にとり足し、同様に親指で擦り合わせてから唇にオン。
・その後「んー、パッ」と唇を合わせてなじませます。
<AFTER>
たった2分! 多忙な40代女性におすすめの「若見え時短メイク」
- TEXT :
- Precious.jp編集部