トレンドを牽引する一人の女性に託されたジュエリーの“未来”
ハイジュエリーメゾンが、ラグジュアリーという言葉では表現しきれないほどゴージャスなジュエリーコレクションを次々と発表しています。もはやアート作品といっても過言ではない極上ピースばかりです。目を見張る美しさに酔いしれましょう。
今回取り上げたシャネルのハイジュエリーコレクション「コレクション 1932」は、数字に意味が隠れています。これは、マドモアゼル シャネルがハイジュエリーコレクション「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」を発表した年を指したもの。
当時、世界は大恐慌時代の真っただ中でした。疲弊したダイヤモンド業界は復興と希望をガブリエル シャネルに託します。それに応え、行動を起こした彼女はクチュールのデザインと同様の手法をとり、ダイヤモンドをふんだんに使いつつも、女性の身体の動きを妨げず、個性を一層際立たせるモダンなジュエリーを作り上げたのです。
今までにない感性を宿したジュエリーの誕生は新風を起こし、世界各国の記者たちや上流階級の人々が入手しようと殺到。ジュエリー業界に新風を吹き込みました。
90年を経て、天空で輝く3つの“光”をモチーフに誕生した新コレクション
今回のハイジュエリーコレクションは、こうして90年前にマドモアゼル シャネルが旋風を巻き起こした遺伝子を引き継ぎながら、新たな物語を紡いでいます。
モチーフはコメット(彗星)、月、太陽。天体の3つのシンボリックなジュエリーへと昇華されました。過去に立ち戻り、未来にその姿をよりよい形で引き継ぐために誕生した全77点の華麗なコレクションから、選りすぐりのアイテムをご紹介します。
■1:メゾンのアイコン、彗星をテーマとした「コメット ヴォリュート」
1932年以降、「コメット」のモチーフはシャネルのアイコンであると同時に、ラッキーチャームとしても愛され続けています。今回の「コメット ヴォリュート」のネックレスは、彗星の流れるようなシルエットがデコルテに沿うようにデザインされています。19.32カラットのオーバルシェイプのダイヤモンドがセットされ、視線を釘付けに!
ブローチは星モチーフを外すことができ、ブローチ、ブレスレットとして3通りの輝きを堪能することが可能。リングは、希少な1.60カラットのファンシービビットブルーダイヤモンドが星のセンターを彩ります。いずれも、彗星の流れるような煌めきが表現され、スペシャルなオーラが放たれています。
■2:夜空に浮かぶ唯一無二の存在にオマージュを捧げた「月」
かつてマドモアゼルは「私は、頭上にあるものすべてが好き。空も月も。そして星の力を信じている」と語ったように、この「月」をテーマとしたシリーズは、繊細で高貴な月の姿を映し出しています。
ブレオレットカットの細やかさが際立つ、左右それぞれ11カラットを超えるタンザナイトが配されたイヤリングは「リュンヌ タリスマン」。青く、そして優しく揺れながら、三日月や星を見守るようにあしらわれています。
ブローチ「リュンヌ エテルネル」は、昼と夜が融合したように魅せるデザイン。比類ない美しい三日月を祝福し、迎えているようにも見えます。1932年の「Bijoux de Diamants」では1点しか表現されなかった月が、今回のコレクションから新たなアイコンへ昇りつめました。
■3:グラフィカルに燦然と輝く幻想的な「太陽」
「ソレイユ ドレ」は、天空を巡る灼熱の太陽の眩しい輝きをイエローゴールドとダイヤモンドで表現しています。ネックレスの中心には3,02カラットのオーバルシェイプのダイヤモンドがデコルテで軽やかに輝く仕様に。ブレスレットは大ぶりのダイヤモンドが微妙な太陽の輝きのラインを再現。イヤリングはオーバルシェイプのダイヤモンドがまるで行く手を映し出すかのようにリズミカルに揺れて。
時に空を低く、時に天頂に向かって…、天体で頂点を極める太陽が、シャネル ジュエリー クリエイション スタジオによって、新たな息吹を与えられました。
ガブリエル シャネルのクリエイションが、90年前、低迷していたダイヤモンドマーケットに活力を与えました。大恐慌時代の世の中で、ハイジュエリーを発表。世界中の女性たちに希望と再生の道を示したのです。その状況は、今の時代ともどこか重なります。
シャネルのハイジュエリーコレクション「コレクション 1932」は、当時と同じように私たち女性の前に登場し、メッセージを届けてくれました。コメット、月、太陽の煌めきは、最高にピュアで、永遠の価値があるものだと。
※文中の表記はWG=ホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、PT=プラチナを表しています。
※文中のカラット数や素材は変更になる場合があります。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。