“その先”の世界を見据えた秋冬のトレンドは、大人のベーシックを活性化する華やかな力強さが話題に!「パワフル&エレガント」な秋冬モード速報

大多数のブランドでリアルなショーが復活し、クリエイションを競う華やぎが戻った2022〜23年秋冬コレクション。発表された数々のルックから、プレシャス世代にふさわしいトレンドを厳選してお届けします!

ファッション・ジャーナリスト藤岡篤子さんとPrecious編集部が対談!この秋冬、大人が取り入れるべきトレンドは?

藤岡 篤子さん
ファッション・ジャーナリスト
(ふじおか・あつこ)毎シーズン、各都市コレクションへ足を運び取材。その内容を伝えるトレンドセミナーは、ファッション関係者から絶大な支持を得ている。
 

Precious編集部(以下、編集部) いよいよファッションが楽しい秋冬シーズンですね。ランウェイ写真を見ると、素敵なものが多く目移りしてしまいますが、大人へのおすすめをうかがえますか。

藤岡篤子(以下、藤岡/敬称略) 今回のコレクションは、ジェンダーレスやダイバーシティなど、時代の流れを反映したトピックが注目されました。ただ、グローバルな視点では重要な傾向ですが、日本のプレシャス世代のファッションに大きな影響は出なさそう。むしろ、クラシックな正統派アイテムを、繊細な変化でどう華やかに演出するかが大切になっています。

編集部 前シーズンから続いているトレンドが多い印象もありますね。

藤岡 そう、大きく変える必要はない。コロナ禍も出口が見えつつある今、慎重なアティテュードをもちながらも、そこにコロナ後の集いや再会のために、「Y2K」のような華やかなトレンドを部分的に取り入れるのがいいと思います。

編集部 2000年前後のキラキラした雰囲気を楽しむ「Y2K」ファッションは、先シーズンから人気ですね。

藤岡 ええ。その気分で、光沢や輝き、肌見せ、フワフワ素材などで、装飾をプラスしていくのがポイントです。

編集部 装飾といえば、今季は色と輝きに溢れたツイードに惹かれました。

藤岡 カラフルなファンシーツイードは、ベーシックな服をトレンドに変えるマジックがあっておすすめ。英国調のダークなツイードは、服のサイズが思いきり大きいなど、デザイン自体がモードでないと今っぽくならないけれど、装飾感のあるツイードはシンプル派にも即戦力になるはず。

編集部 注目のアイテムはいかがですか。

藤岡 ジャケット、コート共にテーラードがとても豊富。みんな、ゆるい格好に飽きてきているので、きちんと感のあるアウターが戻ってきているのでしょう。

編集部 春夏に続いて、秋冬もビビッドな色が出ていますね。

藤岡 強くて明るい色を求めるのは、まさに今の気分。なかでも、今シーズンは豪華で情熱的な赤がいい。世界的にも祝祭の色で、この秋にぴったりです。

編集部 赤のパワフルな感じに、個人的にも最近、すごく呼ばれます。

藤岡 強さは今、女性の標準装備。強さがなければ、ベーシックは平凡になります。フリルやフレアを使ったアイテムも、ちょこちょことかわいいだけでは物足りない。バイアスで立体感をつけた大ぶりなものにするなど、これからは、エレガンスに強さをプラスするのが必須です。

編集部 パワフル&エレガントですね。そのマインドで、ぜひいきたいです!


このムードやバランスをお手本にしたい!秋冬ルック4

パワフルでエレガントな気分が盛り上がりそうなこの秋冬シーズン。そんな気分を牽引する代表ルックを選定しました! 大胆なのに洗練されている、さじ加減も素敵です。

「BOTTEGA VENETA」美しくダイナミックな装飾が着映えの新・切り札|華やぎディテール

 

揺れるレザーフリンジの美しさとかっこよさで、称賛を集めた「ボッテガ・ ヴェネタ」。クラフツマンシップが生かされた華やぎディテールは、大人ならではのおしゃれの楽しみ。

「PRADA」煌めきや凹凸感、織り柄…、華やかファブリックを狙え!|迫力テクスチャー

 

ベーシックフォルムのアイテムこそ、素材で迫力を出すのが正解。大きめパターンのヘリンボーンツイードが袖のファーと共に存在感を放つ「プラダ」のコートは、まさに旬顔。

「DIOR」色のパワーをポジティブに楽しむべし!|ポジティブカラー

 

色のもつパワーを前向きに楽しもうというムードは、先シーズンから引き続き健在。華麗で情熱的な赤を、エレガントなシフォンドレスに仕上げた「ディオール」にうっとり。

「LOUIS VITTON」肩が張ったビッグサイズのテーラードがマストハブ|NEWテーラード

 

ジャケットからコートまで、ショルダーラインを強調したテーラードの波が到来! 「ルイ・ヴィトン」はオーバーサイズジャケットを、甘辛ミックスしたレイヤードで新鮮に魅せて。

STYLIST :
古田千晶
HAIR MAKE :
川原文洋(UM)
EDIT&WRITING :
長瀬裕起子、池永裕子(Precious)