昨年末、63年ぶりに誕生石が改訂されたニュースが全国宝石卸商協同組合から届きました。新たに10種類のストーンが加わり、全29種類へ。それぞれが美しい輝きを携えた貴石ばかりです。
そもそも貴石は自然が生み出した神秘の存在。かつてのヨーロッパの王侯貴族たちは、そのパワーにあやかろうとさまざまな宝飾品に取り入れていました。そんな誕生石にスポットを当て、おすすめのジュエリーをお届けします。
本記事では、9月の誕生石サファイアのジュエリーをピックアップ。「ダミアーニ」、「ピアジェ」、「フレッド」、「ポメラート」からセレクトしました。
ブルーだけじゃない!愛されてやまない「サファイア」の魅力を紐解くと…
近年のサファイアにまつわる大ニュースといえば、イギリス王室のウィリアム王子とキャサリン妃のエンゲージリングでしょうか。母親の故・ダイアナ妃の婚約指輪でプロポーズ。ダイヤモンドで縁取られた12カラットのセイロン産サファイアがキャサリン妃の指元で、新たな歴史のオープニングを知らしめました。
またサファイアは、結婚式のサムシングフォーのひとつ「サムシングブルー」として選ぶ人も多いストーン。理由は「慈愛」「誠実」などの石言葉と、聖母マリアを象徴する青を重ね合わせているからだといわれます。
古代から聖者の石、哲学者の石といわれるサファイア。名前の由来はラテン語の“青色”を表す「sapphirus(サッピルス)」、ギリシャ語の「sappheiros(サピロス)」。和名も「青玉(せいぎょく)」です。この名からブルーの発色を連想しがちですが、オレンジ系、ピンク系、イエロー系などのカラーも存在します。
■1:ダミアーニ|カラフルな色彩で魅了する「ベル エポック・レインボー」
サファイアの多彩なカラーバリエーションをすべて詰め込んだような、ダミアーニの「ベル エポック」コレクションのネックレス。縦26×横20mmのクロスのペンダントトップは上部のグリーン系から、イエロー系、オレンジ系、ピンク系、そしてブルーに彩られ、サファイアならではの発色の美しさをアピールするデザインです。
使用された合計約1.48カラットのサファイアには、細やかなラウンドブリリアンカットが施され、光の屈折を上手に取り入れた麗しい輝きを放ちます。
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■2:ピアジェ|メゾン独自のセッティングで輝きが際立つ「ポセション」
ピアジェの「ポセション」が長く愛される理由は、円を描くようなフォルムはもちろんのこと、このメゾンが長年培ってきた、貴石を引き立てるためのオリジナルジェムセッティングの見事さにもあります。
こちらのジュエリーに採用された技術は、ふたつの半球状のホワイトゴールドがダイヤモンドを取り囲むハーフムーンセッティング。これによって、ダイヤモンドの輝きが組み合わせた貴石に連鎖。サファイアの青さもより鮮明に発色し、清廉とした品格が引き立ちます。
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■3:フレッド|溌剌と!海の青を連想させる「フォース10」
「フォース10」は、創業者 フレッド・サミュエルが愛したマリンスポーツと色彩美を融合させた1966年誕生の永世コレクションです。そのなかから34粒のサファイアを使ったバックルをセレクト。ケーブルは、豊富なカラーバリエーションと素材がありますが、ステンレススティール素材のものをコーディネートしています。
ヨットのカラビナやケーブルを発想源とした「フォース10」ならではの、スポーティなコンセプトは休日の装いとの相性は抜群。さらに今回取り上げたコーディネートならば、涼やかで凛とした佇まいで、オフィススタイルにも自然になじみます。
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■4:ポメラート|ひと目で恋に落ちそうにキュートな「オルセット」
1989年にデビューして以来、ポメラートのマスコット的存在の「オルセット」。バリエーション豊富なチャームのラインナップには、センターのハートとバチカンにブルーサファイアをあしらったベアがいます。
いたずらっ子のような表情は「遊び心と好奇心を忘れないで」と訴えているのだそう。また、ぷっくりとした手足が動くのは、昔、一緒に過ごしたテディベアのように、「遊んでよ」と駄々をこねている姿とも。これを愛おしいと思わない人はいないはず!
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以上、9月の誕生石ジュエリーをお届けしました。
残暑が続く日々に清涼感をもたらし、また深まる秋の気配にも美しく映えるサファイア。新しい季節にシフトしていく時期のファッションに高貴なアクセントを添えるパートナーとしても、大いに活躍してくれます。
※文中の表記はWG=ホワイトゴールド、RG=ローズゴールド、SS=ステンレススティールを表しています。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
- WRITING :
- 菅野悦子
- EDIT :
- 谷 花生