まだまだ暑い日が続くなか、パワーをチャージするなら、やっぱりお肉! 焼肉、ステーキ、すき焼き、とんかつ、焼鳥…などなど。

そこで、雑誌『Precious』9月号では、企画「『プレシャスなお肉』の新潮流」を展開。定番の楽しみ方はもちろん、素材や調理法、プレゼンテーションなど、多彩に、さらに美味しく進化する肉料理の“今”に迫りました。

今回は、幻のシャ豚(トン)ブリアンとんかつを堪能できる「とんかつ 成蔵」をご紹介します。

【とんかつ 成蔵(なりくら)】見よ、この肉汁の表面張力! 豚肉のみずみずしさと、サクサクの白い衣に驚く幻のシャ豚(トン)ブリアンとんかつ

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ジューシーな味わいに驚くシャ豚ブリアンは一頭から500gほどしかとれない、ヒレのなかでも最も柔らかい希少部位。

閑静な住宅街にひっそり佇む一軒家。以前は行列必至でしたが、この地への移転と共に事前予約制に。ゆっくりと極上のとんかつを堪能できるようになりました。

白い衣をまとった、ジューシーかつ、すーっと噛み切れる柔らかさは、とんかつというジャンルを超えた衝撃的な味わい!

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ロースのなかでも赤身のうま味が際立つ特ロース。この日はふたつとも日本のブランド豚「TOKYO X」。ほかに上質な脂の岩中豚(いわちゅうぶた)、希少な梅山豚(メイシャントン)などが日替わりで登場。今にもこぼれ落ちんばかりのみずみずしい肉汁に…感涙!

美味しさの秘密は「衣、揚げ油、火加減」と店主の三谷成藏さん。

サクサクの食感を出すため、糖度をギリギリまで下げた特注の生パン粉を使用し、熱しにくく冷めにくいラードはランチと夜、都度入れ替えて常に澄んだ美しさを保つ。さらに、110℃という驚くほど低温の状態からゆっくりと火入れし、肉にストレスをかけることなく揚げる。

この繊細な手順はすべて、肉汁を一滴も逃すことなく閉じ込めるため。

「とんかつは、衣も油も食材です。なにより、生産者の方が丹精込めて育てた豚肉のうま味を最も美味しく食べられるのは、衣で肉汁をコーティングできるとんかつがいちばん。できたてをぜひ!」(三谷さん)

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熱が柔らかく入る銅鍋を使い、揚げ音も泡もほとんど立たない低温でじっくりと火入れ。
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油を切りながら余熱でさらに火を通す。
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カウンターほか、テーブル席も完備。

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PHOTO :
長谷川 潤、篠原宏明
EDIT&WRITING :
田中美保、安村 徹(Precious)
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