雑誌『Precious』では「My Action for SDGs 続ける未来のために、私がしていること」と題して、持続可能なよりよい世界を目指す人たちの活動に注目し、連載しています。

今回は「マフィス」代表 高田麻衣子さんの活動をご紹介します。

高田 麻衣子さん
「マフィス」代表
(たかた まいこ)大学卒業後、不動産ディベロッパーで働く。2人目の出産後は3か月で職場復帰をするも働き方に疑問を抱く。子育てにゆとりと笑顔を生み出す働き方を実現したいと保育施設と職場を隣接させた「マフィス」を開業。

保育施設とシェアオフィスを併設、多様な働き方をサポートしたい

保育園に子供を預け、にこやかに手を振った1分後、母親は階下のフロアで就業開始。高田さんが運営する「マフィス」は、保育施設のあるシェアオフィスだ。

「起業のきっかけは企業での管理職経験です。子育てと仕事の両立でいつも時間がないと焦っていた私は、ある日ふと『通勤時間』をカットできないかと思ったんです。保育施設とオフィスを併設させればそれが叶う。なによりこれだけ女性活躍が謳われているのに、育児とキャリアを両立したければ心身を削るしかない就業スタイルには限界がある、私の課題は世の中の共通課題だろうと思いました」

これからは場所や時間に捉われない働き方が当たり前になると確信した高田さんは、3年かけて事業計画を練り、’14年に開業。この数年で想像をはるかに超える勢いでテレワークは広まり働き方は多様化(※)したが、保育施設併設のオフィスとなるとまだ数えるほどしかない。

自宅で育児をしながら仕事に集中するのは難しいという人も多く、その両方が1か所でできる環境として「マフィス」は人気を集め、拠点を拡大している。利用者は子育て世代が経営する会社や、会計士やクリエイターなどの個人事業主、そしてテレワークが認められた会社員などさまざま。

物理的距離が近いことは、母乳育児を継続できたり仕事に集中しながら子どもの成長に寄り添えるなど、単なる時短というだけでなく、大切な親子の安心にもつながっている。

「これからもお客様のみならず子育て中のスタッフの悩みや要望にも耳を傾け、彼らが仕事と育児の両方に対してゆとりをもって楽しめるよう、精一杯サポートをしていきたいですね」

【SDGsの現場から】

●世の中の働き方の需要とも合致、現在、拠点拡大中

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東京の北参道や横浜元町のほか、横浜白楽にも’21年に開業。最近は夫婦で活用する人も。

●働く女性のWellbeingを世界同時配信

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国際女性デーを記念した企業が主催するイベントに注目のリーダーとして登壇。

※働き方の多様化​とは…週休3日制や副業解禁、ワーケーションなど生産性向上のため働き方は多様に。コロナ禍でテレワーク実施率は、32.2%に上昇(内閣府調べ)。

PHOTO :
篠原宏明
WRITING :
剣持亜弥(HATSU)
EDIT&WRITING :
大庭典子、喜多容子(Precious)
取材・文 :
大庭典子