「追ってご連絡」は、「近いうちに追加の情報をお知らせします」というニュアンスで、ビジネスシーンでも頻繁に使われる言葉です。今回は「追ってご連絡」の意味や使い方に加え、返信の仕方や覚えておきたい注意点など、実務に即役立つ知識を解説します。一緒に学びましょう!

【目次】

待たせる目安は3日間くらいです
お待たせる目安は3日間くらいです。

【「追ってご連絡」を深く知るための「基礎知識」】

「追ってご連絡」の「追って」は、「 近いうちに。のちほど。後日」という意味の言葉です。「付け加えて」という意味もあります。
ビジネスでは、「連絡」の前に行為の対象を高める接頭語の「ご」をつけ、「追ってご連絡いたします」と謙譲表現で使われることの多い言葉です。

例えば、会議の日にちを取り急ぎ関係者に連絡したけれど、場所や時間が決まっていないといった場合には、「詳細は追ってご連絡いたします」のように使われます。「追ってご連絡」という言葉を使うことで、その時点では決まっていない内容を補足する情報を後日連絡することを先方に伝えているのです。

■期間は?「何日後」が一般的?

「追ってご連絡」の期間は、明確に決まっているわけではありません。目安として当日から3日以内といわれていますが、1週間程度という解釈もあり、人によって感覚が違うので、正確にしたい場合は「今週中に」「3日以内に」などと、具体的な言い方で伝えたほうがよいでしょう。

■「後日連絡」との違いは?

「後日(ごじつ)」とは「その日よりあとの日。ある出来事よりもあとの日」という意味の言葉です。「追って」と同じように使用できる類似表現と言えるでしょう。


【「追ってご連絡」の理解を深める「例文」5選】

■1:「今回のコンペの結果は、追ってご連絡いたします」

■2:「ご案内いたしました来月の展示会について、詳細は追ってご連絡いたします」

■3:「今回の会議で議論された案件につきましては、内容を再度検討し、追ってご連絡いたします」

■4:今回のご提案につきましては上司の承認を得たうえで、追ってご連絡いたします。

■5:「お問い合わせありがとうございます。この件に関しましては弊社担当者より追ってご連絡いたします」


【メールで相手から言われたときの「返信」の仕方は?】

■目上の方には「承知いたしました」が丁寧

メールなどで「追ってご連絡します」との記載があった場合、必ずしも返信する必要はありません。
ただ、相手が取引先や目上の方であれば、返信したほうが丁寧な印象となります。

その場合は、「承知いたしました。ご連絡をお待ちしております」「承りました。引き続きよろしくお願いいたします」などの返信が適切です。


【「追って連絡が来ない」場合はどうする?「催促」の仕方】

基本的には、最低3日間は待ったあと、問い合わせするといいでしょう。翌日など、あまり早くに問い合わせすると、必要以上に急かしているような印象をもたれてしまいます。

ただし、期限が迫る案件の場合は別です。業務に支障をきたすことがないよう、メールや電話で問い合わせしましょう。


【「追ってご連絡」を使うときの「注意点」まとめ】

■「追ってご連絡」のフレーズを使ったら、必ず3日以内に連絡する

「追ってご連絡」と言われた相手は、こちらからの追加情報を待っています。不愉快な思いをさせないためにも、忘れずに対応しましょう。翌日まで持ち越さず、その日のうちに連絡しても不自然ではありません。

■相手によって敬意の度合いを高めた表現とする

「追ってご連絡いたします」の敬意を高めた表現をご紹介します。

・「追ってご連絡差し上げます」
・「追ってご連絡申し上げます」

■緊急性・重要性が高い案件には使用を控える

「追ってご連絡」を使用するのは、多少の猶予がある案件に限られます。緊急の場合、重要な案件に関しては別の表現が適切です。

・「この件に関しましては、本日中に詳細をご連絡いたします。恐れ入りますが少々お待ちください」
・「大変申し訳ございませんが、明日までに必ず回答いたします
・「詳細がわかり次第、ご連絡させていただきます」

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「追ってご連絡」は、「追加の情報は近いうちにお知らせします」というニュアンスで、メールでも会話でも使用できる言葉です。とりあえず、の気持ちで使ってしまうこともあるかもしれませんが、この言葉を発した瞬間から「自分は相手を待たせている」という事実を忘れずに、誠実な対応を心掛けたいものです。催促の連絡は、するほうもされたほうも、気まずいものですよね。

この記事の執筆者
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参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) :