およそ2年半のあいだ、海外旅行から遠のいてしまっていましたが、だんだんと復活の兆しがみえてきた今。次のバカンスこそ久々にヨーロッパの保養地で過ごしたい。そんな人におすすめなのが、イタリア・ミラノから車で1時間半ほどの距離に位置するコモ湖南部、ブレーヴィオ村に2019年4月にオープンした「マンダリン オリエンタル レイク コモ」です。
光と静寂に包まれたサンクチュアリ「マンダリン オリエンタル レイク コモ」の魅力4選
イタリア出身の造園家、パトリジア・ポッジが新古典主義様式を取り入れて作り上げた、50種類以上の植物や花が咲き誇る緑豊かな植物園に囲まれたホテルは、都会の喧騒を忘れ、プライベートな時間を楽しむのに最適な空間です。
穏やかなくつろぎの時間が流れる施設を、「マンダリン オリエンタル レイク コモ」デジタル・マーケティング・エクゼクティブのマルティナ・ロンチェッティさんにご案内いただきました。
■1:歴史感じる壮麗なデザインのパブリックスペース
ミラノを拠点に、ヨーロッパのラグジュアリーホテルやレジデンスのインテリアを多数手掛けるエリック・エガン監修のもと、1799年に建てられた貴族の館を改装。
伝統とモダンなイタリアのエレガンス、そして東洋の繊細さが融合した見事なデザインは息を呑む美しさです。
「こちらはイタリア出身のオペラ歌手、ジュディッタ・パスタの屋敷として建てられました。彼女はここにナポレオン(フランス皇帝・ナポレオン一世)をはじめ有名人をたくさん招いていたようです」(「マンダリン オリエンタル レイク コモ」デジタル・マーケティング・エクゼクティブ マルティナ・ロンチェッティさん。以下省略)
「湖を正面に右へ進むとあるバーは、力強くマスキュリンなムード。その奥はボールルームで、反対にフェミニンで明るく、パスタの来客はここでおしゃべりしたりダンスを楽しんだりしていました」
「メインビルディングの『ヴィラ ロッカブルーナ』はモダンに改装されていますが、天井や床の大理石はオリジナルのままです。もともとは薄暗く、ベルベットを基調とした重たい雰囲気だった9つのヴィラを、光を取り入れて明るく、自然と触れ合えるような光と空気を感じられる空間に変身させたんですよ」
■2:次回はどの部屋に?滞在の楽しみ広がる個性豊かな客室
21室のゲストルーム、52室のスイート、2つのプライベートヴィラを擁するマンダリン オリエンタル レイク コモ。
「75の客室と2つのプライベートヴィラがあり、全ての建物が異なるデザインとレイアウト、ムードで構成されています。
たとえば、オフィスがあるメインビルディングのペントハウススイート『ヴィラ ロッカブルーナ』はクラシックでロマンティックな雰囲気。一方、ファミリー向けのアットホームなムードのヴィラがあったり。リピーターは毎回異なるテイストを楽しむことができるんですよ」
多彩な客室から、今回は「ヴィラ デル ラーゴ」と、「パノラミックスイート」をご覧ください。
湖にプライベートデッキ付き「ヴィラ デル ラーゴ(Villa Del Lago)」
「パノラマな景色が楽しめる3ベッドルームのヴィラです。敷地の端にあるので、とてもプライベートなムード。キッチンや、プライベートデッキがついています。ここから鑑賞する美しいサンセットも魅力的です。目の前に遮るものがないので、部屋に一歩入ると湖に浮かんでいるような眺めも楽しめます」
プライベートプール付き「パノラミックスイート(Panoramic Suite)」
大きな窓のあるリビングルーム、ダイニングエリアのあるキッチン、広々としたベッドルーム、そして2つのバスルームが備わっているスイートです。
■3:コモ湖に浮かぶアウトドアプール&スパ
湖畔にはアウトドアプールと広々としたサンデッキがあり、プールサイドのリクライニングチェアでくつろぎの時間が過ごせます。
また、スチームバス、インドアプール、ヒマラヤンソルトルームなども宿泊者なら無料で利用可能(2022年9月現在、事前に要予約)。旅の疲れを極上トリートメントで解消するのもいいですね。
■4:美しい眺めとともに味わう最高の美食
オールデーダイニングの「コモ バー&ビストロ(CO.MO Bar & Bistro)」や独創的なモダン地中海料理「ラリア(L~ARIA)」などコモ湖を見渡しながら美食を堪能できるのも、大きな魅力の一つです。
「コモ バー&ビストロでは、ゲストの前で、釜で焼いてくれるピザが食べられるピザナイトを6月〜9月中旬まで毎週月曜日に開催(2022年)。ミクソロジーにも力を入れていて、イタリアの空気にインスパイアされ、かつオリエンタルをミックスしたフレーバーが楽しめます」
「ラリアでは、日本食の影響を受けたイタリアンが味わえます。ホテルのエグゼクティブシェフであるヴィンチェンツォ・グアリーノはイタリア人ですが、スーシェフは日本人で東京出身なんですよ。この2人のコラボレーションにより日本のタッチが加わったイタリアンを提供しています」
屋外テラス付き「ヴィスタ ラーゴ テラス ルーム(Vista Lago Terrace Room)」を深掘り!
マンダリン オリエンタル レイク コモをさらに紐解くべく、実際に宿泊した「ヴィスタ ラーゴ テラス ルーム」の詳細をご紹介します。
キングサイズのベッドが備わった客室には、コモ湖の美しい景色を望む広々とした屋外テラスが。隣の部屋とコネクトしてスイートとして使用することも可能です。
客室からは、リゾートの植物園を見下ろす丘の中腹の景色を楽しめます。
マンダリン オリエンタル レイク コモで「ドルチェヴィータ(甘い生活)」な滞在を
広い敷地内でひときわ存在感を放つ大きな木には、オペラ好き垂涎のこんなストーリーが。
「かつてヴィラのオーナーであった、オペラ歌手のジュディッタ・パスタがこの木の下で歌っていたところ、湖の反対側に住んでいた作曲家のヴィンチェンツォ・ベリーニが彼女の声を聴いて恋に落ちてしまい、小さなボートに乗って湖を渡り、会いにやってきたとか。そして、彼女に『ノルマ』と『夢遊病の女』という2つの有名なオペラ作品を書き下ろしたんですよ」
なんとも甘く、イタリアらしいエピソード! しかし、この壮大なロケーションでは、そんなことが起こっても不思議ではないような気もしてきます。
「このリゾートは、湖に隣接するユニークさが魅力です。湖に直接アクセスでき眺望を独り占めでき、この場所の素晴らしさを大いに味わうことができます。美しい夕日、インターナショナルでありながらイタリアらしさもあるムード…、文字通り『ドルチェヴィータ(dolce vita)』を体験できます」
都会の喧騒から離れ、静寂のなかで自分らしく過ごすことができるマンダリン オリエンタル レイク コモ。
滞在中には多彩なエクスペリエンスも可能で、スポーツ&アドヴェンチャーマネージャーが、ボートツアーやハイク、木の下でのヨガセッションなどもオーガナイズしてくれます。
働く大人の休日にふさわしいラグジュアリーリゾートは、「マンダリン オリエンタル ミラノ」とのパッケージもあるので、全く異なる両方のコントラストを楽しむこともおすすめです。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 神田朝子