アウターに頼らずとも適度な防寒線や保温力を高めるなら「レイヤード」を使うのがおすすめです。着慣れたアイテムに鮮度が宿るコーディネート実例をお届けします。
■1:カーリー・クロスは…シャツワンピースのボタンをたっぷり開け躍動感を演出
2022年9月13日、NY ファッションウィーク開催中のストリートに現れたモデルのカーリー・クロス。コーディネートの軸となる正統派シャツワンピースは、シャカシャカとしたナイロンのような素材感、そしてリンクル加工でモードにブラッシュアップ。くびれ部分を共布の細ベルトでウエストマークしたら、その下からボタンをたっぷり開けることで、メリハリシルエットを形成しながら絵になる躍動感までクリア。そこにブルーのストレートジーンズを忍ばせ、シックなブラックのワンピースを程よくカジュアルダウンしました。彼女はサンダルを合わせていますが、これからの季節にマッチするブーツでももちろんOK。さらにロングコートをレイヤードすると、奥行きを深めることができます。
■2:エルザ・ホスクは…秋の定番トップスを重ねることで単調にならないワンツーコーデを作る
2022年9月7日、NYの街中を歩いているところをキャッチされたモデルのエルザ・ホスク。着映え力のある鮮やかグリーンのニットプルオーバーは、ネック周りと裾のリブ編みがアクセントに。そこにベージュのゆったりとしたパンツを合わせ、印象が明るくなる生き生きとしたアースカラーコーディネートを作りました。パンツはローライズなので、今季らしさが漂っています。これだけでもワンツースタイルは完結しますが、キレの良い真っ白の薄手タートルトップスを忍ばせ、顔周りをシャープに演出。それぞれ単体で活躍する定番トップスを重ねることで、新たな表情を引き出すことができます。仕上げにトップスカラーとリンクした端正なレザーハンドバッグを投入し、装いをクラスアップしてフィニッシュ。
■3:ヴィクトリア・ベッカムは…ドッキングデザインのように見える鮮烈赤シャツがよく映えて
N.Y.のSOHOでキャッチされたヴィクトリア・ベッカム。秋らしいキャメルのマーメイドワンピースは、ニットならではの落ち感が歩くたびに重厚な揺れを作り、エレガンスを後押ししてくれます。お洒落賢者であるヴィクトリアは、そのワンピースの中に真っ赤なシャツを仕込み、ドッキングデザイン風に。穏やかなキャメルのインを赤で引き締めるというモードテクニックを活用し、上級者なオーラを漂わせていました。シューズはV字カットと真っ白なカラーがスタイリッシュなパンプスを選び、ダークカラーを選びがちな秋シーズンの装いを軽やかに整えました。
無難に陥りがちな着こなしを刷新させる「レイヤード」のコーディネートをご紹介しました。そのテクニックを活用することで、着回し幅は無限に広がります。ぜひ、日々のスタイルの参考にしてみてくださいね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- Getty Images
- EDIT&WRITING :
- 阿部芙美香