装いに気品と、ときめきを!モワナの春色バッグ

パリには、いまだ知る人ぞ知る老舗の一流ブランドが存在し、ときに目利きによって見いだされ、日の目を浴びることがあります。そんなパリの奥深さや伝統の力を再認識させられたのが、モワナの復活でした。

18世紀からトランク製造を手がけるパリ最古のアトリエを基に、ポーリーヌ・モワナという情熱的な女性実業家がメゾンを設立したのが、1849年。時代は産業革命による好景気と、蒸気機関車や自動車の台頭による交通革命によって、旅への意欲が高まったころ。キャンバスコーティングのバッグの特許取得をはじめ、ウォータープルーフのトランクを発明するなど革新的な姿勢を貫き、当時の富裕層や探検家たちの信頼を勝ち得るのです。

そして、テアトル広場のコメディ・フランセーズ正面に店舗を構えたことから、女優たちとも深い関わりが生まれ、1878年には初の女性用バッグを手がけるように…。実はモワナこそ、セレブリティの名を冠するバッグをつくった最初のブランドなのです。それが人気女優だったガブリエル・レジェンヌに捧げられた『レジェンヌ』でした。その後も、ベルエポック、アールデコの時代を経て、パリジェンヌに愛されるブランドへと成長。ところが1970年代、後継者不在により、閉鎖を余儀なくされます。

そんな伝説のメゾンの復活や、伝統の継承を強く望んでいたのがLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの会長兼CEO、ベルナール・アルノー氏でした。2011年、モワナは再構築され、豊富なアーカイブと、職人技を誇るメゾンのつくるバッグは、「最旬」のときめきを得て、見事に蘇ったのです。本物を知る大人の女性にとって、確かな実力のあるブランドを、新たに見つける喜びは、おしゃれの醍醐味。語らずともひと目でわかる上質感と美しさで、本命バッグのリスト入りは間違いありません。

歴史的モチーフを効かせたモダンな端正なバッグ「Gabrielle(ガブリエル)」

ひと目で、確かなクラフツマンシップを感じる、端正なトップハンドルバッグ。ロック部分にモワナの「M」をあしらい、タイムレスな美しさを備えて。

歴史的モチーフを効かせたモダンな端正バッグGabrielleガブリエル
バッグ『プティットゥ ガブリエル』[縦18×横26×マチ9㎝、取り外し可能なショルダーストラップ付き] 上から/チョコレートブラウン・ピーチ×パウダーのバイカラー各¥420,000( STEP inc. 〈モワナ〉) [Precious3月号258ページ] 

アイコニックなフォルムにきれいな春色が映える!ワンハンドルバッグ「REJANE(レジェンヌ)」

絶妙なカーブを描いて存在感漂うフォルムに、発色の美しさが映えるバッグは、1908年につくられた四角いフレームのバッグを、2012年にモダンに蘇らせたもの。着脱可能なショルダーストラップにより、さまざまな表情が楽しめる。

アイコニックなフォルムにきれいな春色が映える!
バッグ 上から/イエローの『プティットゥ レジェンヌ』[縦18.5×横26×マチ10㎝]¥543,000・ターコイズの『ミニ レジェンヌ』[縦15×横20×マチ8㎝]¥486,000・ベージュの『レジェンヌ クラッチ』[縦15×横26×マチ6.5㎝]¥468,000( STEP inc〈. モワナ〉) [Precious3月号259ページ]

※掲載した商品はすべて税抜です。掲載した情報は2017年2月7日時点のものです。

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小池紀行(パイルドライバー)