進化し続ける『リモワ』の魅力を紐解く、スペシャルインタビュー
シンプルなデザインと高品質な性能で絶大な支持を集める『リモワ(RIMOWA)』。1898年にドイツ・ケルンで創業した『リモワ』は、アルミニウムやポリカーボネートといった革新的な素材を用い、タフで軽量なスーツケースをつくり続けています。
生誕125周年を迎えた『リモワ』では、伝統を未来へとつなぐさまざまな活動が行われています。品質とクラフツマンシップに自信をもっているからこそ叶う「生涯保証」や「RE-CRAFTED」、次世代をサポートする「RIMOWAデザイン賞」や、ドイツや世界の有名建築とのコラボレーションなど、多種多様なプロジェクトが進行しています。
今回は『リモワ』のマーケティング&製品担当シニア・ヴァイス・プレジデントのエミリー・デ・ヴィティスさんへのインタビューから、未来へ向かって進化し続ける『リモワ』の魅力をひも解きます。
革新的な『生涯保証』の試みに、誇りをもっています
――エミリーさんにとって特に思い入れのあるプロジェクトは?
「『生涯保証』の試みは革新的で、誇りをもっています。『リモワ』を愛用するすべての人が安心して旅ができるように考案されたのが、『生涯保証』の試みです。2022年7月25日以降に購入された新品のスーツケースに対して、『生涯保証』を標準サービスにしています。
『生涯保証』は、人生を通して、スーツケースを長く愛用してほしいという願いと共に、エンジニアリングに誇りをもち、製品に自信があるからこそできる取り組みだと思っています。私には3人の子供がいますが、『生涯保証』は大切なスーツケースを子供たちへと繋いでいけるプロジェクトでもあり、誇りに感じています」
注目を集めるプロジェクトは『RE-CRAFTED』はコレクターからも人気
――今、特に注目を集めているプロジェクトは何でしょう?
「2023年の初頭より、『RE-CRAFTED』という旅人に愛されたユーズドスーツケースに新たな循環を生み出す取り組みを始めています。使い込まれたアルミニウム製のスーツケースには、冒険の証が刻まれ、人生の旅を共にした記憶が宿っています。
アルミニウム製のユーズドのスーツケースはバウチャーと店頭で引き換えでき、回収されたスーツケースはエキスパートにより、30項目の検査が行われ、修理またはリサイクルされていきます。
『RE-CRAFTED』スーツケースには、ステッカーが貼られていたり、風合いのあるものが多いのですが、それが個性となり、すぐにソールドアウトになるほど注目を集めています」
ドイツデザインのDNAが大切なエッセンス
――デザインにおける哲学は?
「ドイツデザインのDNAは、大切なエッセンスです。ドイツ発祥のブランドらしい、タイムレスなデザインと機能美に誇りをもっています。2018年にリニューアルしたブランドモノグラムは「ケルンの大聖堂の尖塔」を彷彿とさせるものでもあり、伝統を大切にしながら未来へと向かう意思が込められています。
『リモワ』が誇る、スーツケースに浮かぶ波状の「グルーヴデザイン」は、ドイツの古い航空機から着想を得たもの。シンプルでありながら『リモワ』と一目でわかるデザインは、外部からの負担を分散させるメリットもあります。
2022年に第1回目の『RIMOWAデザイン賞』を行い、次世代の活動を支援する取り組みを始めました。学生コンペティションにより、将来が期待される若き才能をサポートしています。
また、ドイツの建築遺産に着目し、『リモワ』製品のフォトストーリーを展開しています。”形態は機能に従う”というコンセプトを提唱した『バウハウス』建築や、クラシカルな『ヘクセンハウス』とコラボレーションした取り組みは、次世代のジェネレーションからも好評でした」
イノベーションへの投資とエンジニアリングこそが宝
――『リモワ』のスーツケースが機能面で優れている理由は?
「イノベーションへの投資とエンジニアリングこそが宝です。『リモワ』は”エンジニアリングは芸術である”という哲学をもっています。ドイツの工業技術”ジャーマン・エンジニアリング”は無味乾燥なものではなく、”緻密性・機能性・革新性”の3つが共鳴し合う、芸術的なもの。
また、イノベーションを大切にし、時代の変化に合わせるように改善を行い、より旅人たちのニーズに応えるスーツケースを生み出しています。
ポリカーボネートを真っ先に取り入れるなどの軽量化はもちろん、特許技術であるマルチホイールシステムなど快適な旅をサポートする情熱を持ち続けています」
表参道の旗艦店は、日本のヘリテージが堪能できる空間
――リニューアルした表参道店の魅力は?
「表参道の旗艦店は、日本のヘリテージが堪能できる空間です。2023年12月に『RIMOWA Store 表参道』がリニューアルオープンしました。日本国内での最大面積の売り場を誇るこの店舗では、日本の伝統的な要素がインテリアに組み込まれ、オリジナリティ溢れる空間になっています。
竹を用いた温もりのある内装には、和紙工房の「りくう」が手がけたランプや、飛び石、丸窓など、和モダンなテイストに統一されています。自然&幾何学性を表現する、竹造の内装は「リモワ」のグルーヴデザインとも調和します」
プライベートな質問も!エミリーさんの愛用品は「Cabin Plus」
――エミリーさんが愛用している『リモワ』製品を教えてください。
「日本への渡航では「Cabin Plus」のブラックカラーを携えました。また、最小限のものを収められる、アルミニウム製のクロスボディバッグも愛用しています。街を歩いていると、『ミニスーツケースが素敵ですね』と話しかけてもらうこともあり、目を引くアイテムとしても気に入っています」
キャリアと家庭のバランスとるため、いつも感謝を忘れない
――キャリアと家庭のバランスを取るために気をつけていることはありますか?
「海外出張などが増えると、パートナーとの協力は不可欠ですので、いつも感謝を忘れないようにしています。3人の子供には、誇りをもって、積極的に仕事に携わっている姿を見せることも必要だと思っています。また、子供たちからの日本のお土産リスト(キャラクターグッズ)は、必ずGETする予定です!」
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 川口夏希(NTK CREATIONS)
- EDIT&WRITING :
- 濱谷梢子(Precious.jp)