渡邉さんが今季愛用されているフレグランス。
渡邉さんが今季愛用されているフレグランスたち。

香りの楽しみ方のひとつに、季節に合わせる方法があります。これは、四季がある日本ならでは。「ファッションと同じタイミングでフレグランスも衣替えします」と話すフリーランスPRの渡邉明子さんに、いまの時期に似合うフレグランスの選び方とおすすめの香りを教えていただきました。

 
渡邉明子さん
フリーランスPR
外資系ラグジュアリーコスメブランドのPRを経て、独立。スキンケア、メイク、フレグランスに関する高い知識を持ち、世代ごとの悩みに寄り添うコスメの魅力を伝えるのが得意。香りは、抽出方法などのストーリーまで学んで選ぶほどこだわりあり。

大人が選ぶ“軽やかな香り”は質を重視して

「蒸し暑くなってくると、心地良く纏える、フレッシュで軽やかな香りに衣替えをしています。しかし、軽やかな香りにはもの足りなさを感じたり、稚拙な印象があり、ファッションとアンバランスになってしまうことも。また、トップに香る柑橘系の香りは、質の良し悪しがハッキリとわかってしまうので、上質な香りを求めて、季節を問わず重厚感のある香りを手に取る“香り通”な方も少なくないように感じます。私が軽やかな香りを選ぶときに重視しているのが“質の高さ”。使われている成分はもちろん、こだわり抜いた抽出方法などの開発ストーリーもチェックすると、大人に似合う上質で軽やかな香りを見つけることができます。そのような香りは、軽やかでもしっかりと奥行きがあり、自分自身をクラスアップしてくれ、また、香りの“もち”も良いので、より一層香りを楽しめると思います」(渡邉さん)。

そこで、いまの時期に大人がまといたい香りをご紹介いただきました。

「西海岸の空気を感じるような心地良さが長続き」(渡邉さん)

ルイ・ヴィトン Parfums de Cologne Pacific Chill(パシフィック チル) 100ml ¥42,900
ルイ・ヴィトン Parfums de Cologne Pacific Chill(パシフィック チル) 100ml ¥42,900

「柑橘系の爽やかさの中にスパイシーさもあり、そして太陽のような温かみも感じる香りで、気持ち良く晴れた日の気分をさらに高めてくれるよう。ルイ・ヴィトン専属の名調香師、ジャック・キャヴァリエ・ベルトリュード氏が、カルフォルニアでデトックススムージーからインスパイアされた香りだそうで、西海岸の空気感を味わえます。レモンやオレンジにブラックカラントやコリアンダー、バジル、ペパーミントに、グラースで考案した手法で抽出したというキャロットシードのエッセンスなどの斬新な組み合わせの中に、メイローズのフローラルがほんのり加わって、新しい爽やかさを堪能できます。特殊な二酸化炭素抽出など、独自の贅沢な手法を用いて素材それぞれの香りを抽出しているので、驚くほどフレッシュ。軽やかでありながら素材ひとつひとつの香りに五感が刺激されるほど。そのエッセンスたちが奏でるハーモニーは、蒸し暑さを心地良いものに変えてくれます」(渡邉さん)。


「暑くても甘めの香りを楽しみたいときにぴったり。ミクソロジーも楽しめます」(渡邉さん)

左/アクア アレゴリア ペラ グラニータ-オーデトワレ 75m l ¥14,960 右/アクア アレゴリア フローラブルーム-オーデトワレ 75ml ¥14,960
左/ゲラン アクア アレゴリア フローラブルーム-オーデトワレ 75ml ¥14,960 右/同 ペラ グラニータ-オーデトワレ 75m l ¥14,960

「フローラルやフルーティ、シトラスなど、20種類ほどもあるゲランの“アクア アレゴリア”。どれもフレッシュな調香で、香りを軽やかに楽しみたい方が求める1本がきっと見つかると思います。私のお気に入りは、フルーティやフローラルの香り。コレクションのなかで特に人気の【ペラ グラニータ】は、洋梨にキンモクセイが甘さを引き立て、シャーベットを思わせる甘酸っぱさがなんとも言えない魅力的な香り。また、新作の【フローラブルーム】は、チュベローズの甘みがまろやかなのに重すぎず、とてもフレッシュ。マンゴーバターの油脂に摘みたてのフレッシュな花を置いて香りを抽出するアンフルラージュ法という、とても手をかけた伝統的な抽出法を、ゲランが現代的な技法にアップデート。チュベローズの新たな一面を味わえます。また、香りの奥行きや“もち”を求める方には、オーデパルファンもおすすめです。

そして、 “アクア アレゴリア”の楽しみ方に“ミクソロジー”という方法があります。これは、ふたつの香りを、例えば手首と足首というように違うパーツにまとい、空気中で香りをミックスさせるというもの。パートナーなどとそれぞれ違う香りをつけて同じ空間を楽しむという意味もあります。そんな香りのまとい方の提案にもわくわくさせられます」(渡邉さん)


湿度の高い日本では香りの広がり方が重たくなりがち。渡邉さんのように、上質な軽さを求めるなら、ラグジュアリーブランドから選ぶのも近道ですね。

※掲載している商品の価格は、すべて税込みです。また商品はすべて本人の私物です。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
越後有希子