『ミシュランガイド』の星を連続で獲得する名店『桃の木』でも知られる中国料理人・小林武志氏。シンプルでありながらも研ぎ澄まされた感性を注ぎ込んだ小林シェフの中国料理は、多くの美食家の舌を魅了してきました。

そんな小林シェフの新たな舞台として、今年6月に東京・六本木にオープンしたのが、自身の名を冠したレストラン『KOBAYASHI』です。小林シェフが「自分の中の不易流行と温故知新を再確認し、さらなる守破離の精神で道を拓く─」と語るように、『KOBAYASHI』は“進化と深化”を融合させた新たな中華=“新華”が息づくレストランに。

今回は、空間から料理まで、随所に小林シェフの美学としなやかな感性がうかがえる『KOBAYASHI』の魅力についてご紹介していきます!

ストーリーが巧みに落とし込まれた洗練の空間

東京・六本木『KOBAYASHI』の外観
凛と佇む『KOBAYASHI』。

アプローチからエントランス、レセプションエリアまで、石や木といった自然素材をふんだんに用いてデザインされた『KOBAYASHI』。まるで月の明かりの下を、森の中へと進むような神秘的な空間が出迎え、これからはじまる物語への期待感が高まります。

東京・六本木『KOBAYASHI』の外観
静謐なムードを醸すエントランス。
東京・六本木『KOBAYASHI』のレセプション
真壁石の自然な造形を生かしたレセプションカウンター。

8席のカウンターと5つの個室で構成された店内では、カウンターと個室、それぞれで異なるコースメニューが提供される点も見どころのひとつ。

東京・六本木『KOBAYASHI』のカウンター席
奥行きも席間もゆったりと設計されたカウンター。

無垢材の一枚板でしつらえられたラグジュアリなーカウンターでは、小林シェフが新たに挑む、型にとらわれないハイエンドな料理の数々がコース仕立てで提供されます。目の前で小林シェフ自身が行う料理の仕上げの瞬間は、臨場感たっぷり! 全8席の限られた席数だからこそ堪能できる“ライブ感”です。

一方、2〜8名まで利用できる個室は、シックで落ち着きのある空間に。個室では、小林シェフが積み上げてきた技を結集させた至高のスペシャリテのコースを楽しむことができます。

東京・六本木『KOBAYASHI』の個室
モダンな空間にデザインされた個室。

かつてのお店、港区・三田の『御田町 桃の木』時代からのファンの方には懐かしい料理なども登場するそう! シグネチャーラインならではの満足度の高いメニューは、会食シーンでの大切なお客様も喜んでくれること間違いなしです。

“新境地”を味わう「カウンター」でのコース料理

“ULTRAK”と名付けられたカウンターで提供されるおまかせコースは全10品。なかでも、自家製のXO醬をたっぷりと使った海鮮料理「KOBAYASHI 特製XO醬 ULTRA style」やミートスペシャリスト・沼本憲明氏とのコラボレーションによる「KOBAYASHIとNUMAMOTO」は、ぜひ味わっておきたい注目メニューです。

東京・六本木『KOBAYASHI』のXO醬
『KOBAYASHI』自家製のXO醤。

干し貝柱と金華ハムをふんだんに使い、辛さは控えめで旨みを最大限にまで引き出した自家製のXO醤は、小林シェフのスペシャリテのひとつ。そのXO醤と伊勢海老、蛤を合わせ、太白ごま油でアヒージョ風(オイル煮)スタイルに仕立てられた「KOBAYASHI 特製XO醬 ULTRA style」。

東京・六本木『KOBAYASHI』の「KOBAYASHI特製XO醤ULTRA style
「KOBAYASHI 特製XO醬 ULTRA style」

さばき立ての活け伊勢海老は、高温のXO醤オイルで火入れされ、弾けんばかりのプリッとした食感に。噛み締めるごとに増幅する蛤と伊勢海老の濃厚な甘みがXO醤の深い味わいと合わさり、中枢神経を支配するほどの旨みへと達します。

レストラン『KOBAYASHI』のメニュー「KOBAYASHIとNUMAMOTO」
「KOBAYASHIとNUMAMOTO」

「KOBAYASHIとNUMAMOTO」は、沼本氏が目をかけ、自身の手でカットを施した和牛「高森和牛」(山口県岩国市)のモモ肉(シンシン)を使った「水煮牛肉」(シュイジューニューロー)。四川料理を代表する、ひときわ辛いことでも知られるこのメニューを、小林シェフは敢えて辛さを抑え、唐辛子や豆板醤、豆鼓の香りを引き出したソースで仕立てています。

東京・六本木『KOBAYASHI』のメニュー「頂湯(ディンタン)」
こちらもカウンターのコース料理で提供される、鶏肉と豚肉をたっぷり使い、仕上げに金華ハムを加えたスープ「頂湯(ディンタン)」。黄金色の輝き、えも言われぬかぐわしさにうっとり!

・「ULTRAK」おまかせコース ¥38,500〜(全10品)
​※「ULTRAK」はコース1本のみ、一斉スタートです。
※ワインペアリング ¥16,500(5種)、¥27,500(7種)
※サービス料10%別途

ファン多数のスペシャリテを存分に味わい尽くす「個室」でのコース料理

個室で提供されるコース料理は2種類。いずれも全8品で構成された「季節のスペシャリテ」コース・「干し鮑や脆皮鶏などのスペシャル」コースがそろいます。

東京・六本木『KOBAYASHI』のメニュー「茄子の唐揚げ山椒唐辛子風味」
「茄子の唐揚げ 山椒 唐辛子風味」

茄子を主役とした『茄子の唐揚げ 山椒 唐辛子風味』は、『辣子鶏(ラーズージー)』と言われる鶏の唐揚げの唐辛子炒めを着想源とした小林シェフのオリジナル料理。辛さよりも香りを楽しむのが、この料理の真骨頂!

唐辛子のスパイシーな香りと山椒特有の青みがかった香りに、茄子の香ばしさが渾然一体となり、茄子をかじった瞬間の、サクッ・トロッの食感には誰もが瞠目すること必至です。

・「季節のスペシャリテ」コース¥36,300(全8品)
・「干し鮑や脆皮鶏などのスペシャル」コース¥44,000(全8品)
※ワインペアリングもあり
※サービス料10%別途
※メニューは季節に応じて変更の可能性があります

小林シェフの審美眼によりセレクトされた「器」にもご注目

東京・六本木『KOBAYASHI』の手羽先料理
「J.LCoquetの洋食器」など、多彩な器で楽しませてくれる。

かねてより器好きとしても知られる小林シェフ。有田焼や瀬戸の器をはじめ、繊細な絵付けが施された古伊万里など、骨董も多くコレクションしているそう。

『KOBAYASHI』では、そんな小林シェフの審美眼により厳選された器も見どころ。フランス料理など多くのグランメゾン・シェフたちが選ぶ「J.L Coquet(ジャン・ルイ・コケ)」のプレートが新たに用いられている点も、注目したいところです。

東京・六本木『KOBAYASHI』の料理「海老とニラの春巻き」
料理をいっそう艶やかに彩る器にも魅了されて…。

小林シェフが心酔する作家の方へ依頼し、特別にあつらえた器も登場するなど、器と料理の予期せぬ反応も、『KOBAYASHI』流の楽しみ方。


また、それぞれの料理に合わせたワインペアリングが用意されている点も『KOBAYASHI』の魅力。シャンパーニュからボルドー、ブルゴーニュの グラン・ヴァンなど、こだわりのメニューと見事に共鳴するワインは、『KOBAYASHI』の世界観をより一層引き立てます。
8月からは夏の食材をふんだんに使った料理も登場の予定だとか。

店を出た後も、美味しく幸せな余韻がつづく『KOBAYASHI』の“新華”を、ぜひご堪能ください!

【店舗詳細】

『KOBAYASHI』
予約TEL:050-1809-4801
時間:17:00〜23:00
定休日:日曜日・不定休
席数:カウンター8席・個室5部屋(2名席、4名席×2、6名席、8名席)
料金:カウンター¥38,500〜・個室¥36,300〜 ※いずれもサービス料別
最寄り駅:六本木駅、六本木一丁目駅
住所:東京都港区六本木3丁目3-29 六本木アーバンレックスB1
ホームページ:https://shiroi-r.com/
 

この記事の執筆者
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