アサリの季節が到来! 今が旬なら、一度は本格的なボンゴレを味わってみたいと思いませんか? 数あるパスタのメニューの中でも、アサリをふんだんに使ったボンゴレはまさに大人の女性が似合うメニュー。アサリの出汁の旨味がぎっしりと詰まったパスタソースは、ワインとの相性も抜群です。
元々ボンゴレは、イタリア語で「貝類」を意味する言葉。そしてロッソはトマトソースなどの赤、ビアンコはワインの白から来ています。ボンゴレビアンコとボンゴレロッソ、どちらのボンゴレも最高ですよね!
今回、フードジャーナリストとして活躍している岩谷貴美さんに、都内を中心においしくて舌鼓を打ちたくなるような、絶品のボンゴレのお店を教えていただきました! 見ているだけでボンゴレが食べたくなりますよ。
■1:インスタ映えする「biodinamico」の『トンナレッリ ボンゴレ エ ペペローネ』(渋谷駅)
渋谷は、ハイブランドなブランドのテナントが立ち並ぶ百貨店から美術館、さらにはミニシアターなど文化の発信地として今も活気ある街。そんな渋谷で、ゆっくりと贅沢なイタリアンを楽しむのに最適なのがこの「biodinamico」。イタリアンにこだわりのある岩谷さんにこちらの店をお勧めする理由をお聞きしました。
「渋谷って、大人が満足出来るお店が少ないと言われています。でもこちらは、味・雰囲気・コスパと、どれを取っても満足度が高いお店です。ディナーコース(\6,000 税サ別)も、前菜2品、選べるパスタ2品、メイン、ドルチェと、品数も選択肢も豊富で、お値打ち。トスカーナ州やエミリア=ロマーニャ州で修業した湯浅一生シェフの、洗練されているのに、温かみのあるお料理が魅力です」
ディナーコースの選べるパスタの一品『ボンゴレ』は、具材たっぷりの贅沢な一品。インスタ映えもしそうな見た目です。
「ここの『トンナレッリ ボンゴレ エ ペペローネ』は、大粒なアサリだけでなく、パプリカやカサゴも入っていて、まるでペスカトーレのように具沢山。老舗製麺所・浅草開化楼と開発したオリジナルの低加水パスタフレスカが、モッチリしているのに、歯切れがよいのも印象的です」
湯浅一生シェフに、ボンゴレに対するこだわりについてお聞きしました。
「ボンゴレをつくるときに一番大切にしているのは、塩味と旨味のバランスです。その日に入荷する素材の状態に合わせてソースの味を調整しています。うちの麺は、麺自体がモッチリしていて存在感があるので、その食感のインパクトに負けないよう、しっかり麺にソースが絡ませています。熊本・天草産の大アサリは、今の季節ならではなので、是非、今の時期に堪能していただきたいですね」
まさに今が旬ともいえるアサリのおいしさを味わうのに最適と言える、ボンゴレ。ドルチェまで味わえるコースメニューは、ちょっとした贅沢な女子会にも最適。渋谷で、優雅な時間を過ごす際に、利用してみてはいかがでしょうか?
問い合わせ先
- biodinamico
- 営業時間/ランチ:11:30-14:30(L.O 13:30)、ディナー:18:00-22:30(L.O 20:00)
- 定休日/毎週日曜日と第1、3月曜日
- TEL:03-3462-6277
- 住所/東京都渋谷区神南1-19-14 クリスタルポイントビル3F
■2:筒状のパスタの食感がワインともよく合う「La Pastaione」の『パッケリ ボンゴレ ビアンコ』(麻布十番駅)
弾力がある筒状のパスタ「パッケリ」を使ったボンゴレが食べられるのが、麻布十番に店を構える「La Pastaione」。普通のボンゴレは食べ飽きたという食通の場合でも、岩谷さん曰く、こちらのボンゴレは味わってみる価値があるそうです。
「店名に『Pasta』と入っているとおり、パスタを極めているお店です。ひとくちにイタリアンと言ってもさまざまなお店がありますが、とびきりおいしくて凝ったパスタが食べたいときには、私は迷わずここに行きます! パスタだけではなく、ワインに精通している人にも、ぜひその味を確かめてもらいたいです。
こちらの店は、ミシュランガイドでビブグルマンを4年連続で獲得しています。100種類以上あるワインのラインナップも素晴らしいので、ワイン通の方にも自信を持ってオススメできるお店です。
『パッケリ ボンゴレ ビアンコ』(\2,160)は、最近、ディナータイムのアラカルトメニューに登場した新作。パッケリという、筒状のパスタは形がユニークなだけでなく、ソースをたっぷり吸うので、アサリの旨味を余すことなく味わえます。フルーツトマト入りなので、濃厚な味わいながら、爽やかさもあります」
シェフの米永さんにも、ボンゴレにまつわるお話をお聞きしました。
「筒状のパスタ・パッケリを使ったボンゴレは、イタリアで修業をしていたお店で出していたものをベースにつくりました。修行先では、粒のまま散らしていた黒オリーブを、ペーストにして添えたりとアレンジをしていますが、日本では珍しいパッケリを使ったパスタは、南イタリアらしいひと皿です」
まさに、食からイタリアの文化を感じられそうな一品。実は、こちらの店舗のオーナーの篠原正樹さんは、ある人気俳優と幼馴染だそう。もしかしたら店で偶然、遭遇できる可能性もあるかも……?
問い合わせ先
- La Pastaione
- 営業時間/ランチ:11:30-15:00(L.O.14:00)、ディナー:18:00-23:00(L.O.22:00)
- 定休日/月曜日定休
- TEL:03-6809-3420
- 住所/東京都港区南麻布1-6-3
■3:菜の花とあさりの味わいが絶妙な「HATAKE CAFE」の『大粒あさりと菜の花のボンゴレスパゲティ』(新宿三丁目駅)
最後の「HATAKE CAFE」は、好奇心旺盛なオトナ女子にとって外せないスポット「新宿伊勢丹」に位置する人気イタリアン店。こちらの店名やシェフの名前を目にしたこともある人も多いのでは?
「伊勢丹新宿店B1の“健康と美”をテーマにしたフロアにあり、野菜を使ったメニューが充実。TVなどでもお馴染みの神保佳永シェフのプロデュース店です」
イタリアンというと、ややコッテリとした味付けのイメージもありますが、こちらの店舗は産地にこだわった食材を使った女性に優しいメニューがお勧めだそう。
「神保シェフは、出身地である茨城をはじめとする全国の生産者さんとの絆を大切にされていて、とことん素材にこだわる方。ヘルシーに美味しいイタリアンを食べたい時に外せないお店です」
大粒のアサリを使ったボンゴレは、見た目にもボリューム満点。ショッピングの合間に、たっぷりと栄養補給ができそうです!
「ここの『大粒あさりと菜の花のボンゴレスパゲティ』(\2,500 サラダ&ドリンク付き)は、春の限定メニュー。菜の花とアサリの組み合わせが珍しいだけでなく、カラスミが添えられているので、香り高く贅沢な味わい。味わいだけでなく、目でも、香りでも、春らしさを満喫できます」と岩谷さんもお墨付きです。
「HATAKE CAFE」の神保シェフにもお聞きいたしました。
「毎年、春には出始めのおいしいアサリのボンゴレを出しているんですが、今年は甘みと苦味が共存する菜の花を一緒に煮込みました。ふたつの素材がお互いを引き立て合っているので、すごくうちらしいパスタになったと思います」
菜の花とアサリの絶妙なハーモニー。想像するだけでお腹が空いてきますね!
問い合わせ先
- HATAKE CAFE(ハタケカフェ)
- 営業時間/10:30~20:00(L.O.19:30)
- 定休日/不定休(新宿伊勢丹の休館日に合わせた日にちになります)
- TEL:03-5925-8220
- 住所/東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店 B2F
フードジャーナリストの岩谷さんが絶賛するボンゴレは、色鮮やかな野菜とアサリがもっちりとしたパスタと合わさっている写真を見ているだけで、食欲がそそられますよね。
パスタは、その食感だけではなくソースから具材まで、組み合わせによっていくつものレパートリーが楽しめます。旬のアサリを存分に味わうことができるボンゴレ。おいしさが逃げてしまわないうちに、食べに行ってみませんか?
岩谷貴美のフードジャーナリスト日記
※掲載した価格は、特に表記のないもの以外は税込です。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 池守りぜね