連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変える

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介している連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、世界を変える起業家を支援している「シブヤスタートアップス」社長の渡部志保さんに注目!

国際的なスタートアップのエコシステムを誕生させることを目的に、 渋谷区で活動を続ける「シブヤスタートアップス」について、渡部さんにお話をうかがいました。

渡部 志保さん
「シブヤスタートアップス」社長
渋谷区原宿出身。米スタンフォード大学院修了。’08年からGoogle日本法人、ロンドン支社を経て世界各地のマーケティング業務を担当後、’14年から本社で勤務。’17年にメルカリ米国支社入社、’20年にGoogle投資のAIスタートアップでのマーケティング責任者就任。’21年に渋谷区アドバイザーに就任。’23年2月より現職。

【Tokyo】世界を変える起業家を支援。渋谷を国際的なスタートアップの街に!

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「シブヤスタートアップス」社長の渡部志保さん

渋谷区に国際的なスタートアップのエコシステムを誕生させることを目的とした「シブヤスタートアップス」の社長を務める渡部さん。渋谷区出身で、モルガン・スタンレー証券で働いたあと、Google、メルカリと、時代を象徴する企業で仕事をしてきた。勤務地も渋谷、ロンドン、シリコンバレーと変わり、コロナ禍で日本に帰国していたときに、渋谷区がスタートアップの支援や誘致を進めるための副業人材を募集していることを知り、応募。アドバイザーとして関わることになった。

「キャリアの分岐点に立ったとき、必ずしも業種や役職について考え抜いて判断していたわけではなかったんです。一緒に働きたい同僚や、自分にあった文化がある会社を選んできました。Googleで私の採用を担当した上司が『求める人材はアスリート』と言ったことが印象に残っています。経歴だけでなく『新しい環境において、速く学習し、全速力で駆け抜ける能力を養え』ということ。私もそういう働き方がおもしろいと感じられるタイプ。年齢に関係なく、新しい挑戦ができる環境に身をおいていたいと思っています」

現在は、北米、アジア、ヨーロッパを拠点とする24社の支援に関わっている。ケア・エコノミー(高齢化社会)やファンダム・エコノミー(アニメ、VTuberなど)を含む日本ならではの分野で世界を舞台に活躍する起業家を支援。ビザや銀行口座の手続き、シェアオフィスの提供、市場戦略まで包括的にサポート。ユニークな支援を官民連携で展開する。

「渋谷には訪れる人々の個性や創造性を引き出す不思議な力があると信じています。原宿のストリートファッションやゴスロリといったサブカルなど、この街で生まれた文化が世界中の人を魅了してきた歴史もあります。N.Y.が眠らない街、パリが愛の都なら、渋谷は『イマジネーションのまち』。その魅力を大切にしながら、新しい文化を世界に発信していきたい。私自身、未来がとても楽しみです」

◇渡部志保さんに質問

Q.朝起きていちばんにやることは?
睡眠中の状態を記録するリングをつけて寝ているので、朝起きたらまずそのデータをチェック。
Q.人から言われてうれしいほめ言葉は?
同僚が「流れ弾の嵐の中、(渡部さんは)飄々と歩いている」と。毎日必死なので、ほめ言葉に聞こえました(笑)。
Q.急にお休みがとれたらどう過ごす?
まとまった休みより、日々2〜3時間、空きが欲しい。友達や家族と過ごしたい。
Q.仕事以外で新しく始めたいことは?
茶道や書道。日常があわただしいので、静かな時間に魅力を感じる。
Q.10年後の自分は何をやっている?
想像できない。まったく違うことをやっているかも。
Q.自分を動物にたとえると?
イルカ。主役キャラではないが、社会性が高い。気まぐれに見えて、本気を出せば速く泳ぐ。

PHOTO :
望月みちか
EDIT&WRITING :
剣持亜弥、喜多容子・木村 晶(Precious)