水路や象徴的な橋が点在する大阪を象徴するエリア・堂島に2024年8月、新たに開業したアーバンラグジュアリーのアイコン「フォーシーズンズホテル大阪」。水の都とも呼ばれる大阪にふさわしい船の帆をモチーフにした49階建てのビル「One Dojima」の、1~2階および28~37階部分がホテルフロアとなっています。

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「フォーシーズンズホテル大阪」外観

大阪の主要ターミナルである大阪駅や梅田駅はもちろん、人気のナイトスポットである北新地も徒歩圏内の、ビジネスにもショッピングにも便利なロケーションが魅力。

フォーシーズンズホテル大阪の総支配人に就任したアレスター・マカルパイン氏は、大阪・堂島エリアとフォーシーズンズの親和性について、次のように答えています。

「フォーシーズンズホテルは、人と人、人と場所をつなぐ役割を担うことに重きをおいています。

堂島に位置する当ホテルは、オフィス街や昔ながらの飲食店、居住用マンションが混在する地元の人の生活感あふれる地域にあります。この地はかつて米取引所が設置されていた場所でもあり、水路を活かした大阪の発展の歴史を身近に感じることができる特別な立地です。

また、美術館や歴史的建築物が今も残る中之島エリアとも近く、文化的な一面を楽しむのに絶好のロケーションです。便利な立地でありながらも、人情の街としても知られる人との出会いやふれあいも楽しめ、本当の『大阪の魅力』に触れることのできるロケーションだと思います」

そんな大阪ならではの魅力も感じられるこちらのホテルに宿泊したPrecious.jpライターが、客室やレストラン、スパやアクティビティについて、たっぷりとご紹介します。

「フォーシーズンズホテル大阪」が2024年8月に開業!

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1階のエレベーターフロア

全室畳敷きのモダン旅館をコンセプトとした特別フロアや、温浴施設に貸し切り風呂、スパやジムを備えた充実のウェルネスフロア、そして5つのレストラン&バーを有する「フォーシーズンズホテル大阪」。

ホテルの内装は日本の伝統を感じさせるような和のエッセンスが随所に取り入れられ、モダンでありながらどこかほっとするような温かみがあります。

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ゆったりくつろげるホテルロビー
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ロビーではウェルカムティーが提供される

インテリアを手掛けるのは、キュリオシティ、SIMPLICITY、デザインスタジオ・スピンという3つのデザイン会社。そのため、フロアによって、場所によって、違った印象を受けるのもユニークなポイントです。

ロビーや通路、客室など、館内のあちこちにはそれらのデザイン会社が選んだアート作品が点在し、存在感を放っています。日本在住の、ほとんどが新進気鋭のクリエイターたちによる、新しい大阪を表現したというアート作品の数々。ただそこに在るだけで、なんとも言えないエネルギーを感じます。

和モダンな客室「スーペリアルーム」に宿泊

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スーペリアルーム

今回、宿泊したのはスタイリッシュで和モダンな「スーペリアルーム」。お部屋に入ると自動でブラインドがあがり、明るい陽射しとともに目の前にダイナミックな大阪の街並みが広がります。

窓の前にソファがあるため、景色を眺めながらゆったりとくつろげますよ。窓際のテーブルにはウェルカムフルーツとマドレーヌが用意されており、おもてなしの心を感じます。

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コーヒーやお茶などが楽しめる
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ドリンク(有料)も充実

お部屋で楽しめる飲み物は、コーヒーやお茶など無料のものから、冷蔵庫内にある有料のドリンク(アルコール含む)まで種類豊富。

バスルームの窓からも大阪の街並みが見え、開放感たっぷりです。

特別コンセプトフロア「GENSUI(玄水)」を拝見

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グランド畳スイート

フォーシーズンズホテル大阪の28階に誕生した、特別コンセプトフロア「GENSUI(玄水)」。ほかのフォーシーズンズホテルにはない、モダン旅館をイメージした全21室の畳敷きの客室が特徴です。

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高層階のため見晴らしも抜群

GENSUIフロアで最も広い「グランド畳スイート」には、掘りごたつ式のダイニングテーブルも。ベッドルームも畳敷きで、引き戸を閉じればリビングルームとの間に仕切りを設けることができます。

日本人にとって落ち着ける空間であることは間違いないですが、ほかの客室よりもいっそう日本らしさが感じられるGENSUIの客室は、海外からの観光客にも人気です。

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洗面台も広い

2ボウルの広々とした洗面台もうれしいですね。黒を基調とした石を用いたシックで落ち着いた空間は、畳敷きのリビングや寝室とも相性がよく、和の風情を感じられます。

GENSUIフロアのゲスト専用日本茶サロン「SABO」

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日本茶サロン「SABO」
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淹れたての日本茶が楽しめる

なお、GENSUIに宿泊したゲスト専用の日本茶サロンSABOでは、チェックイン・チェックアウトの手続きも可能。朝7:00から10:30までの間はお弁当、17:00から20:00までは国産ウイスキーやワインなどのアルコールも用意されています。

GENSUIに宿泊する際には、ぜひ立ち寄ってくつろぎたい日本茶サロンです。

最高級の「プレジデンシャルスイート」も

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プレジデンシャルスイート

262平方メートルもの広さを誇る客室、邸宅スタイルの「プレジデンシャルスイート」も拝見しました。

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プレジデンシャルスイートの寝室

大きな窓に面した広いベッドルーム、オフィススペースなどが贅沢に配置されています。

インテリアは、日本を代表する一級河川・淀川の水にインスピレーションを得た青を基調としています。落ち着いた色合いで、ゆったりとくつろぎのときを過ごせです。

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プレジデンシャルスイートのリビングルーム
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リビングにはバーカウンターが付いている

10人掛けのダイニングテーブルやリビングルームがあり、リビングルームの隣にはバーカウンターを備えています。部屋の随所にアート作品や日本の職人による特注の調度品が飾られ、特別な滞在が叶いますよ。

スパ専用フロア「ザ・スパ」にてウェルネス体験も叶う

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「ザ・スパ」エントランス。入って目の前にある上田亜矢子氏のアート作品「テラゾ」が存在感を放つ

36階にあるウェルネスゾーンには「ザ・スパ」、室内プール、お風呂、サウナ、スチームルーム、24時間営業のスポーツジムなどが入っていています。運動やマッサージな、トリートメントなどを通して日頃の疲れを癒やし、リフレッシュすることができますよ。

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カップルルーム
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お風呂も貸し切りで入れる

「ザ・スパ」には、シングルトリートメントルーム、カップルトリートメントルーム、そしてリラクゼーションルームがあります。

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室内プール

室内プールは16m。広い窓から大阪を一望できる、見晴らしのよいロケーションも開放感があって最高です。

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見晴らしのよさも魅力

ハイドロマッサージ機能付きバイタリティープールも備えています。プールからの眺望に、大阪の上空を泳ぐような気分に浸れそうです。

「水の都」を感じる堂島プライベートクルーズ体験

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ホテルのすぐ近くの大川を下るクルーズ

実は大阪の街は、中心に川が流れているところが特徴的。大企業のオフィスが入ったビル群が立ち並ぶビジネスの中心地に水路があるというのは、ほかの都会的なエリアには見られないものです。来年の万博に向けてさまざまな整備を進める大阪では、水上交通をひとつの売りにしたいという思いもあるのだそう。

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リバークルーズの途中、大阪城も確認できた

そんな特徴を活かし、フォーシーズンズホテル大阪では今後、近くの船着き場から発着する「堂島プライベートクルーズ」を予定しています。今回、メディア向けにショートバージョンのリバークルーズを体験させていただきました。

まだ夏真っ盛りの暑い日でしたが、水上で風に吹かれて景色を楽しむ時間は気持ち涼やか。これからの季節はますます快適なクルーズになりそうです。

宿泊の際には、「水都・大阪」を感じられるリバークルーズもぜひ体験してみてくださいね。

ディナーはシグネチャーレストラン「江南春(ジャンナンチュン)」にて

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シグネチャーレストラン「江南春」

ディナーは、37階にあるシグネチャーレストラン「江南春(ジャンナンチュン)」にて。香港出身の一流シェフ・レイモンド ウォン氏を総料理長に起用したこちらのレストランでは、日本の旬の食材を取り入れた本格広東料理が楽しめます。

客室などと同様、こちらのレストランも大阪城や堂島川を望む絶好の眺望が魅力。絶景とともにファインダイニングの上質でおいしいお食事をいただく、思い出に残る体験ができますよ。

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アミューズブーシュ
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前菜3種「半熟卵のマリネ キャビアと共に」「干し梅香るチェリートマトノコンポート」「鮑の清酒蒸し」

今回いただいたコースの最初の一皿は、チリオイルとガーリックオイルで仕上げたイカのマリネ。ぷりっとした食感も心地よく、食欲を刺激する一品です。

そして前菜。広東風の醤油ベースに味付けした「半熟卵のマリネ キャビアと共に」、酸味のあるペッパーを添えた「干し梅香るチェリートマトのコンポート」、きゅうりの上にのせられた「鮑の清酒蒸し」が一皿で登場しました。彩り、味わい、食感が違ったバラエティ豊かな3品でこれからの料理にも期待が高まります。

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「50年熟成陳皮入り 魚の浮袋と鶏肉のとろみスープ」
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「黄金色に輝く蟹の甲羅詰め」

つぎは、体の芯から温まるとろりとした鶏肉のスープ。みかんの皮を乾燥させた生薬の一種である陳皮を熟成させたものと、弾力のある魚の浮袋も入っていて、滋味豊かでほっとする味わいでした。

そして蟹の甲羅に蟹身とココナッツスープ、パン粉を詰めて焼き上げた一品「黄金色に輝く蟹の甲羅詰め」。蟹の形をした透き通るゼリーは、ジンジャーゼリーです。最初はそのままいただき、その後アツアツの蟹身にゼリーを溶かしながらいただくのがおすすめとのこと。ココナッツのまろやかな甘みとジンジャーのピリッとした辛味が旨みたっぷりの柔らかい蟹身にからんで、極上の味わいです。

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「伊勢海老の上湯蒸し クコの実と卵白を添えて」

メインには伊勢海老の上湯蒸しを。鶏肉を出汁にして仕上げたソースとからめていただく、食べ応えのあるぷりっとした伊勢海老は贅沢な味わい。ソースに浮かんだスナップエンドウとクコの実もアクセントに。

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「揚州焼飯 江南春スタイル」
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「鏡花水月 豆腐花のデザート」

海鮮が有名な揚州の焼飯には、干し貝柱、ナマコなどが入っています。海鮮の旨みたっぷりの焼飯は、コース料理の最後でありながらもペロリといただけました。

デザートは繊細な手業が光る一品。レイモンド総料理長自ら豆腐を細かく切っているという「鏡花水月 豆腐花のデザート」です。豆腐の下の部分をつなげたまま切ることで、シロップにつけたときにふわっと花のように開くのだそう。レモン風味のさわやかなシロップと舌触りのよい豆腐でヘルシーにいただけるスイーツです。

芸術品のようなデザートに、目も舌も楽しみ、コースを締めくくることができました。

「バー・ボタ」で食後の一杯を

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「バー・ボタ」

37階にある「バー・ポタ」は、中央で目を引く円形カウンターと大阪の伝統工芸を融合させたコンテンポラリーなバー。こちらも見晴らしのよさが魅力で、カクテル片手に大阪の夜景を楽しむことができます。

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「道頓堀スライダー」¥2,500

大阪随一の繁華街・ミナミのにぎやかさを表現した「道頓堀スライダー」や、大阪ならではのパンチがきいたロングアイランドアイスティー「大阪アイスティー」(¥2,500)など、オリジナリティあふれるカクテルやジャパニーズウィスキーなどをお楽しみあれ。

朝食は「ジャルダン」にてメインを選べるビュッフェスタイルで

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フレンチビストロ「ジャルダン」

朝食は1階のダイニング「ジャルダン」でいただきました。こちらは大きな窓に囲まれ自然光が差し込む明るい店内と、緑豊かな屋外のテラスエリアからなるフレンチビストロ。

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テラス席も

朝食からランチ、アフタヌーンティーにディナーまで、さまざまなシーンでお食事を楽しむことができます。これからの気候のいい季節には、緑に囲まれた屋外のテラス席が気持ちよさそうです。

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パンも充実
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和洋のメニューが並ぶ

朝食は、メインが選べるビュッフェスタイル。パンにソーセージやベーコンなどを添えて洋食で構成するもよし、ごはんを軸にごはんのお供や焼き魚などとあわせて和食で構成するもよし。

メインは大きくスペシャリティ、ヘルシー、ケージフリー卵、スイーツの4つのジャンルが用意されています。

スペシャリティは「クロワッサンベネディクト」、「和牛テンダーロインすき焼き」、「焼きおにぎり」という3種の卵料理。ヘルシーは「キヌアポケボウル」といった野菜たっぷりのメニュー、ケージフリー卵は「オムレツ」や「ポーチドエッグ」といった卵料理、スイーツは「バターミルクパンケーキ」と「ジャルダンフレンチトースト」です。

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焼きおにぎり

和のエッセンスを大切にしているフォーシーズンズホテル大阪ならではのメニュー「焼きおにぎり」をメインにセレクトしました。

ただの焼きおにぎりではなく、焼きおにぎりの上にのりとかつお節、ポーチドエッグがのせられて、オランデーズソースがかけられています。和をメインに、やや洋風のエッセンスもプラスされた、まさに焼きおにぎりのエッグベネディクト。

それなりにボリュームはありますがしっかりと塩味のきいた味で、食欲を刺激されてビュッフェを楽しむことができました。


今後は、今回体験したリバークルーズのような、「水の都」としての魅力を再確認できるような体験、特に水路を活用したアクティビティを強化していきたいと総支配人は話します。ウェディングや船上パーティー、ヘリコプターで古墳を見学できるツアーなど、ラグジュアリーホテルならではの体験も増やしたいとのこと。

今後ますます、大阪ならではの魅力あふれる体験が叶うラグジュアリーホテルへと進化するであろうフォーシーズンズホテル大阪。2025年の万博に向けて盛り上がる大阪へ訪れる際には、ぜひ宿泊してみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者
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WRITING :
小林麻美