【PERFUME column】心柔らかに香りを操って、なりたい自分を演出する──大人にとってフレグランスとは、エレガントなたくらみ
空前のフレグランスブームの背景にあるのは、心地よさを通して整えたり、励ましたり、癒やしたりする香りの力の再確認。心情やシーンに合わせて香りに役割をもたせて使い分けることは、経験豊かな大人だけがなしえる、ポジティブでエレガントな嗜(たしな)みです。
「新しいフレグランスを探すことは、自分を上げてくれる夢のある遊び。セルフイメージを決めつけず、感覚に集中するプロセスを楽しんで」
『フェティッシュ』…「セント・オブ・ヨーク」初の香りとして誕生。ムスクの官能を思わせるアンブレットの香りを包み込んだローズやネロリの優しさにスパイシーな芳香が調和。意外性に富んだセンシュアルな魅力を表現。
『ホリック』…シトラスやネロリの清らかさと甘い余韻が絶妙に調和。
『ダーリン』…ローズをキーノートにしつつ、15種類もの精油で複雑で繊細なハーモニーを演出。
『スモア』…フレッシュなトップから時間の経過と共にバニラやチョコレートのリッチな甘さに引き込まれてゆく幸福感溢れる香り。
『モカ』…人を惹きつけてやまないし好品のコーヒーとタバコを極上の香りの世界に昇華。
「フレグランスは、ジュエリーのようなもの。お守りのように自分を支えてくれてラグジュアリーな佇いを叶えてくれます」
ひとつの香りだけでいいのかしら…? 大人の女性の多くは、フレグランス初心者だった若い頃に、似合う香りを懸命に探し求めて数々の名香や話題の香りを経験。自分のなかでのさまざまな成功と失敗、正解と不正解を踏まえて「シグネチャー・フレグランス」との運命の出合いを果たしたことでしょう。
それでもときには、お気に入りの香りに少し物足りなさを感じてしまう日も…。それは、ファッションだけでは表現しきれない機微や意外な一面を、魅力的に演出する役割を香りが担ってくれることを知っているから…。
パフューマーの山藤陽子さんは、「社会と長く関わり、国内外を忙しく飛び回ることも多いプレシャスキャリアは、いいものを知っています。また、新しいものを受け入れる柔らかな感性をもち、自分にふさわしいものを見極める審美眼も磨かれていますよね。だから、まとう香りもひとつに決めつけず、もっと探したいという思いがあるのでしょう」と語ります。
とりわけ、ここ数年でフレグランスに対する意識ががらりと変わり、自分にとっての心地よさを叶えてくれることが選びの主軸に。フレグランスワードローブの再構築が必要なのかもしれません。そうした時代に先駆けて “気持ちいいもの” という価値観を標榜する山藤さんのフレグランスは、上質な天然香料を贅沢に使った個性豊かなラインナップ。気分やシーン、心のベクトルによって、いくつもの “気持ちいいもの” とがあることを気付かせてくれるのです。
実際、経験を重ねるほどに、食べ物やファッションと同じように香りも、受け入れられる幅が広がっているはず。かつては苦手だった重厚なウッディ系やフゼア系、少し気恥ずかしかった妖艶なオリエンタル系やシプレ系も、今なら気負わずさらりと楽しめそうです。
「香りは、ジュエリーのように自分を上げてくれる、魔法のようなアイテムです。決めつけることなく “気持ちいい” と感じるものを自由に操ってたくらむ・・・・。そんな楽しみ方ができるのも、大人の女性の特権です」(山藤さん)
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※掲載商品の価格は、2024年10月7日時点のものです。
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