20℃を超える陽気な日が続き、日中は半袖でも外出できるようになってきたこの時期。ぽかぽかした気温につられて、アイスクリームを食べる機会が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、寒い日にコタツの中でアイスを食べる至福も捨てがたいですが、外の空気を感じながら食べるアイスクリームも、また格別ですよね。
そこで今回は、2007年から東京・恵比寿でアイスクリーム専門店「ジャパニーズアイス櫻花」を営む、ウィンウィンアソシエ・広報の宮原かおりさんに「おいしいアイスの食べ方の手順」と「もっとおいしくアイスを食べる4つのポイント」を伺いました。
最初からスプーンを入れるのはNG!アイスクリームを食べるときの正しい3つの手順
まずは、今日から実践できる「アイスを食べるときに押さえておきたい手順」です。
今回教えていただいたオススメの手順は下記の通り。
では、順を追って詳しく紐解いていきましょう。
■手順1:手のひらでカップを包み、まずは表面をひと口
皆さんは、冷凍庫からアイスクリームを取り出したあと、どんな風に食べますか? 宮原さん曰く、意識したいのは、「最初にスプーンを入れようとしないこと」だそう。フタを取り外したら、まずは手のひらでカップを包むよう持って体温の熱を送り込んでいきましょう。そのまま軽くスプーンを差し込み、表面を削り落としてまずはひと口目のアイスを楽しみます。
「アイスクリームの温度をゆっくりと上昇させていくことが大切です。ご家庭でお召し上がりの際、アイスクリームが固いからといって、電子レンジで少し温めるという方もいらっしゃいますが、急激な温度変化により舌触りが変わってくることもあるので、オススメできません」(宮原さん)
■手順2:ふた口目は、やわらかい側面から
アイスクリームを食べるとき、無意識に中心から食べ進めていくという方も多いかもしれません。しかし、おすすめの手順は「側面から」食べることだそう。
「手順1」により手のひらの熱でやわらかくなってきたら、今度は側面側にスプーンを入れ込み、ひと口目と異なる風味を味わいましょう。
■手順3:周辺から中心へ、最後までゆっくりと味わう
冷凍庫から出したばかりのアイスクリームを一気に食べると、「冷たい!」「甘い!」という感覚で口の中がいっぱいになり、大枠の素材感しか感じられなくなってしまいます。もちろん、ひんやり感を味わうのもアイスの醍醐味ですが、味わいをより楽しみたければ、周辺から少しずつ中心へ向かって、ゆっくり食べ進めていくことが重要です。
「ゆっくり食べ進めていく間にアイスの温度は約マイナス15℃からマイナス5℃、そしてマイナス1℃…と上昇していきます。最終的にアイスの温度を口の中の温度に近づけていくことで、単なる乳成分のクリーミーさだけでなく、使われている素材のおいしさをも味わうことができます」(宮原さん)
もっとおいしくアイスクリームを食べるための4つのポイント
さらに、ご家庭で「もっとおいしく」アイスクリームを食べるための4つのポイントを伺いました。
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■1:温度変化は大敵!購入したアイスクリームは、すぐに冷凍庫へしまう
家庭で保管する際は、食べるまでなるべく温度変化を与えないことが重要です。たとえ冷凍庫の中でも、開閉時は外の空気が入り、冷凍庫内の温度が上がってしまいます。その影響を何度も受けると、アイスクリームの滑らかさが失われザラザラとした舌触りになり、おいしくなくなってしまうそう。購入したアイスクリームはすぐ冷凍庫に入れるよう心がけましょう。
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■2:木製のスプーンで食べる
先ほどのポイント(1)とも関連してきますが、急激な温度変化を避けるため、木製のスプーンで食べるのがおすすめ。ぜひ「マイスプーン」には木製のものを選んでみましょう。
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■3:種類によって異なる、食べごろの温度を知る
アイスクリームの種類によっても、食べごろの温度は異なります。目安として、下記の温度がおいしく食べられるタイミングです。
・アイスクリーム:マイナス3℃からプラス8℃
・シャーベットなどの氷菓:0℃
■4:カップのまま食べたり、お皿の上で食べたり、味わいの違いを楽しむ
アイスクリームの楽しみ方は自由自在。
カップのまま食べ進めることで、アイスクリーム自体の温度変化を感じながら味わえます。また、たまにはカップからお皿に出して、よく練って食べるのもオススメだそう。同じアイスクリームでも、食べ方によって違いを楽しめますね。
「ほかにも、果実やクッキー・小豆などと合わせてアイスクリームを色々と楽しんでいただきたいです」(宮原さん)
【 まとめ|もっとおいしくアイスを食べるための4つのポイント】
■1:温度変化は大敵!購入したアイスクリームは、すぐに冷凍庫へしまう
■2:木製のスプーンで食べる
■3:種類によって異なる、食べごろの温度を知る
■4:カップのまま食べたり、お皿の上で食べたり、味わいの違いを楽しむ
今回教えて頂いたポイントを踏まえれば、今まで以上に至福のひとときを過ごせるに違いありません。ぜひ今日はお好きなカップアイスを買って、実践してみてください。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- 青山 梓(東京通信社)