惜しまれつつテレビ東京を退社して約半年。いつだって「現場」を大切にする彼女がPrecious初登場! これまでのキャリアとこれからの展望を語ります。
今回は、独占インタビューの〈後編〉をお届けします。
私が積み上げてきたものはなんだろう。この先、どう生きて、どうありたいのか。自分自身ときちんと向き合う時期がきたと思いました
念願の報道番組で走り続け、体調を崩したのを機に1か月もらった休暇は、大江さんにたくさんの気付きをもたらした。
「2014年に結婚をしましたが、WBSのメインキャスターになったばかりで忙しく、当然余裕もなく、夫婦の時間を大切にできない状況でした。月曜から金曜まで生出演していた丸6年間、平日の夜に夫と食事をしたことは一度もなく…、夫は私が仕事を好きなことを理解してくれていて、朝食をつくってくれていました。夫のサポートがなければ、あの日々は絶対に乗り越えられなかった。でも、その1か月の休暇中に、初めて平日に夕食を家で一緒に食べたとき、夫がとてもうれしそうな顔をしていたんです。ふだんは何も言わないけれど、寂しい思いをさせてしまっているのかもしれない、仕事以外のものを大切にできていない、もっと大切にしたいと痛感したんです」
休暇中は、ヨガに通ったり自家製の味噌を仕込んでみたり、会いたいと思っていた人とランチを楽しんだり。健やかな心身を養うべく、のんびりと過ごした。
「1か月はあっという間でしたが、驚くほど充実した日々でした。なんて豊かなんだろうって。その一方で、私から仕事をとったら何が残るんだろう。私が積み上げてきたものってなんだろう。本当に大切にしたいものはなんなのか。そして、この先の人生、どういうふうに過ごしたいのか。どうありたいのか。自分自身ときちんと向き合う時期がきた、と思うようになりました」
メインキャスターでありながら、コロナ禍や働き方の見直しで月曜、水曜、金曜と飛び石での出演へ。その後は、金曜日のみの出演へとゆるやかにシフトした。
「経済ニュースに関わるなかで、金曜日の夜、その週で特に気になる話題をピックアップして掘り下げるコーナーがあるといいなと思い、ずっと提案していました。同時に、後進の育成という意味でも、月曜日から木曜日は次の人に任せて場数を踏んでもらう。私は1週間かけてひとつの問題を取材して深掘りし、週の総まとめをお伝えする『ザ・追跡』コーナーを担当。そんな理想の働き方が叶いました」
現場に足を運び、自分で取材をして、自分の目で見て感じたことを伝える。かつて“ニュースの裏側”を知りたいと報道を志望した大江さんは退職までの1年間、『ザ・追跡』コーナーに心血を注ぎ、思い残すことのないよう、全国を飛び回った。
「私にとって、テレビ東京はいつまでも働き続けたいと思うほど居心地のよい環境でした。辞めるときも会社と相談しながら時間をかけて計画することができました。感謝の気持ちでいっぱいです。離れる理由はすべて私の問題です。ひとつ目は、体調。悲鳴を上げてしまった心身を、一旦リセットすることで根本的に治したいと思ったこと。ふたつ目は、後輩のチャンスを奪うことなく、組織が健全持続可能であるために新陳代謝が必要だと思ったこと。もうひとつは、仕事ひと筋でおろそかにしてきたことを大切にしたいと思ったこと。この3つの理由で退職を決意してからは、自分がいなくてもなんの問題もないチームになるよう、自分がこれまで得たものは全部、次の人に渡せるよう意識して過ごしました」
全力で駆け抜けたせいもあって、最後の出演を終えたあと、まるまる1か月ダウン。
「ようやく復活したあとはゆっくりと過ごすつもりが、ジムや料理教室に通い、茶道のお稽古を始めたり、味噌づくりを再開したり。さらに“あそこに行ってみたい、あれをやってみたい”という好奇心旺盛な夫のリクエストに付き合って国内外を旅したりと、想像以上に忙しい日々です(笑)。夫が立ち上げた『ルビ財団』の仕事の手伝いもしています。とにかくすべてが新鮮で毎日が楽しく、一瞬一瞬が愛おしい。これまで以上に、自分が今、気になること、好きなものにちゃんと向き合い、大切にしていきたいと思っています」
「気になる現場を取材して深掘りする連載が始まります。よろしくお願いいたします!」
そんな大江さんの連載が、本誌4月号からスタートします。
「TVキャスター時代同様、気になる現場を取材して深掘りしていきたいと思っています。できれば、読者の方が今気になっていること、興味があるものや会いたい人なども知りたいです。それらを、読者代表として徹底調査する人になれたら…と思います。よろしくお願いします」
【Mariko’s Life —最近の暮らしを写真と共に—】
天気のいい日、セントラルパークでのんびり!
よく訪れる旅先は、やはりニューヨーク。「夜景の美しさは格別です。広い空の下、公園でのんびり過ごす時間も好き」
夢だった習い事遠州流茶道に入門!
冷蔵庫には好物の梅干しがぎっしり(すっぱくてしょっぱい梅干し派)。自家製味噌も仕込み中。「お茶のお稽古はわからないことだらけです。謙虚な気持ちで臨んでいます」
奈良の唐招提寺では鑑真和上に思いを馳せて涙。旅の荷物はコンパクトに。
漢字が読めることが増えれば子供も大人も可能性が広がる!
社会にルビ(ふりがな)を適切に増やすことで、あらゆる人が学びやすく、多文化共生する社会を目指す「ルビ財団」。詳細はhttps://rubizaidan.jp/参照。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
問い合わせ先
- アナイ TEL:03-5739-3421
- TASAKI TEL:0120-111-446
- PHOTO :
- 須藤敬一
- STYLIST :
- 望月律子(KIND)
- HAIR MAKE :
- 仲嶋洋輔(Perle)
- EDIT&WRITING :
- 田中美保、濱谷梢子(Precious)

















