ウォッチ&ジュエリージャーナリストの岡村佳代です。ウォッチ&ジュエリーの世界的祭典、私は勝手に『春の時計祭り』と呼ばせていただいておりますが、『バーゼルワールド2017』が本日3月23日にスタートしました!
『バーゼルワールド』というのは、ウォッチ&ジュエリーブランドが、毎年の新作をスイスの都市バーゼルで盛大に発表するエキシビジョン。
1月に同じくスイスはジュネーブで開催される『SIHH(Salon International de la Haute Horlogerie)』と並び、世界各国から、ウォッチ&ジュエリーブランド関係者、バイヤーや個人顧客のお金持ちといった“お客さま”、そして我々のようなプレス関係者が一気に集結して、ウォッチ&ジュエリーまみれの日々を送るのです。
ウォッチ&ジュエリーの世界は、本当にざっくりいうと、①“カルティエ”率いるリシュモングループ、②LVMH ウォッチ・ジュエリー グループ、③スウォッチ グループの3つに大きく分けられます。
①のリシュモングループに加え、“オーデマ ピゲ”、“ジラール ペルゴ”、“リシャール・ミル”などが出展する『SIHH』に対して、『バーゼルワールド』には②と③、“パテック フィリップ”、“ショパール”、“ロレックス”といった超名門から、その他超マニアックなブランド、規模の小さいブランドに至るまで、おびただしい数のブランドが、巨大なメッセ内にそれぞれ手の込んだブースを出展しています。
その『バーゼルワールド』、昨日(3月22日)は本格スタートに先駆けて設けられている、プレスデー。さっそく乗り込んでまいりました!
個人的な印象としては、プレスデーの盛り上がりに関しては、『ブルガリ』と『ゼニス』が会場の関心と話題を「もっていった!」。
ブランドやグループのヒエラルキーのような雰囲気が、ブースの場所であからさまにわかる『バーゼルワールド』内で、この2ブランドはともに②のLVMH ウォッチ・ジュエリー グループに属しています。しかも、それぞれ、ジュエラーとマニュファクチュールとして高いステイタスを誇る名門だけに、正面エントランス入ってすぐの超一等地に向かい合ってブースを構えています。そんな目立つ場所に、もう、もの凄い人だかりが!
“ブルガリ”と“ゼニス”はそれぞれ、少し時間をずらして記者会見を行ったのですが、その会見に参加するプレス関係者が押し寄せ、ハロウィンの時期の渋谷のようなお祭り騒ぎとなっていました。
“ゼニス”は、超絶な進化を遂げた『エル・プリメロ』の新ムーブメントを、満を持して発表! これに関してはもっと綿密に取材をせねばお伝えできないので後日お届けするとして、まずは“ブルガリ”。
華やかなハイジュエラーだけあって、ヨーロッパやアジアから5人のセレブリティが登壇したのですが、その中でも中国で大人気という若手イケメンスター、クリス・ウーが登場したときの人々のテンションは沸騰寸前。その異様なまでの盛り上がり、熱気に包まれた記者会見は、花火を打ち上げかのごとく、派手なインパクト放ちました。
新作に関しての詳しい情報は後日じっくり取材をして、雑誌『Precious』7月号、『MEN’S Precious』夏号でお届けしますが、ちょっとだけ速報。
“ブルガリ”の偉大なアイコン『セルペンティ』コレクションから初めて、レザーストラップ、しかも自由に付け替えることができるインターチェンジャブルの『セルペンティ スキン』が登場しました! 色、素材ともに多彩なストラップのバリエーション。ストラップやダイヤルで得た「色」の魔法によって、ブレスレットタイプとはまた違った洒脱感を醸し出す美貌のジュエリーウォッチが、またひとつ誕生したのです。
ケースはピンクゴールドとステンレススチールの2種類。発売は2017年5月になります。
現地レポート第二弾は、シャネルの「透ける」カメリアの花時計です。
- TEXT :
- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト