【目次】
- 6月8日は「大鳴門橋開通記念日」|四国と淡路島を結んだ日
- 大鳴門橋とは?鳴門海峡に架かる本四連絡橋のひとつ
- 1985年に開通|大鳴門橋が果たした交通の役割
- 「渦の道」とは?橋の下から渦潮を眺める観光スポット
- 明石海峡大橋との関係|神戸淡路鳴門自動車道でつながるルート
- ビジネス雑談に使える「大鳴門橋開通記念日」の豆知識
【6月8日は「大鳴門橋開通記念日」|四国と淡路島を結んだ日】
建設省が認定している「日本の橋百選」に選定されている大鳴門橋(おおなるときょう)。1985(昭和60)年、徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市(淡路島)を結ぶこの大鳴門橋が開通しました。その開通日である6月8日を「大鳴門橋開通記念日」としています。
【大鳴門橋とは?鳴門海峡に架かる本四連絡橋のひとつ】
大鳴門橋は全長1629m、中央支間長876m、幅25mの、鳴門海峡を渡る吊り橋です。鳴門海峡は渦潮で有名ですが、この鳴門海峡をまたぐように走るのが神戸淡路鳴門自動車道。その一部が大鳴門橋で、本州(兵庫県神戸市)から淡路島を経由して四国(徳島県鳴門市)を結びます。
【1985年に開通|大鳴門橋が果たした交通の役割】
大鳴門橋の歴史は1960年代の高度経済成長期にまで遡ります。この橋の建設は、四国と本州を結ぶ重要な交通路を確保するためのプロジェクトとして位置づけられました。特に、淡路島と四国を結ぶアクセス方法の拡充が求められていたのだとか。
大鳴門橋が開通した1985年は、高度経済成長を経て豊かになった日本がバブル経済へ向かう直前の、最もエネルギッシュでバイタリティにあふれていた時代です。
例えば、為替レートをドル安に誘導する「プラザ合意」によって急激な円高に。国内の景気対策として超低金利政策が実行され、これがのちのバブル経済の引き金となりました。半年間に渡りつくば科学万博(EXPO'85)が開催された年でもあり、9月に任天堂が発売したファミコンソフト『スーパーマリオブラザーズ』は世界的大ヒットに。「新人類」という言葉が生まれ、阪神タイガースが21年ぶりのリーグ優勝と日本一を決めたのも1985年でした。
日本中が沸き立っていた時代に、淡路島と四国を結ぶ大動脈として大きな役割を果たす大鳴門橋の開通は、交通・物流・経済の面で極めて大きな役割を果たしたのです。
■安定した交通の確保
人流も物流も、フェリーによる海上交通に頼るしかなかった淡路島と徳島間。ただでさえ特殊な海流をもつ鳴門海峡ですが、台風や濃霧などの悪天候時に船が欠航すると、交通が完全にストップしてしまうというリスクを抱えていました。これが大鳴門橋の完成により、天候に左右されにくく24時間安定した往来が可能になったのです。
■関西圏との一体化
1998年に明石海峡大橋が開通したことで、神戸淡路鳴門自動車道が全通。これにより徳島を始めとする東四国エリアと関西圏がダイレクトに結ばれました。かつては船を乗り継いで数時間かかっていた徳島〜神戸・大阪間が、車や高速バスで最短約1時間へと大幅に短縮されたのです。
■高速バス網の発達で公共交通の軸に
大鳴門橋の開通とそれに続く全通で、四国における高速バス文化の爆発的な発展をもたらしたことは、地域住民に劇的な変化をもたらしました。 徳島や高松などから関西方面へ向かう高速バスが頻繁に運行されるようになり、ビジネス、医療、ショッピング、進学など、四国の住民が関西圏へ日帰りで往来することが当たり前になったのです。
■物流の効率化と四国ブランドの全国展開
温暖な気候の徳島や高知は、野菜や果物、水産物の一大生産地。 大鳴門橋を含むルートが確立されたことで、採れたての新鮮な農水産物を、その日のうちに、あるいは翌朝一番に関西や関東の大消費地へ一気に運ぶことが可能になりました。なにより「鮮度を保ったまま大量輸送できる」 という物流の変革は、四国の産業を大きく支えていくことになりました。
【「渦の道」とは?橋の下から渦潮を眺める観光スポット】
雄大な景色のなか、吊り橋である大鳴門橋を車で走行するのはさぞかし気持ちいいことでしょう。けれど鳴門の絶景を堪能するなら、大鳴門橋に備えられた遊歩道「渦の道」が最適では? さくっとご紹介しましょう。
■渦上45m、全長450mの空中散歩
大鳴門橋の橋桁内(車道の下部)に造られた海上遊歩道「渦の道(うずのみち)」。風圧の影響を軽減するための網構造のフェンス越しに潮風や波音をダイレクトに感じながら、雄大な鳴門海峡の景色を左右に眺めることができます。全長450mの海上散歩ですが、途中4か所にガラスの床が設けられ、45m下の鳴門海峡の渦を覗くことができるのだとか。休憩所も4か所あり、ここからの眺めも絶景!
■回遊式展望室
遊歩道の先端にある展望室は、大鳴門橋の橋桁空間を利用した回遊式。ここのガラス床からは、眼下の渦潮や轟音がとどろくエキサイティングな潮流を体感することができます。
【 明石海峡大橋との関係|神戸淡路鳴門自動車道でつながるルート】
本州と淡路島は明石海峡大橋が、淡路島と四国は大鳴門橋が繋ぎます。ふたつの大きな吊り橋が、淡路島を挟んで本州と四国を1本の高速道路として結んでいるのです。
鳴門海峡を有する瀬戸内海には、本州と四国を結ぶ3つのルートの本州四国連絡橋があります。
・神戸淡路鳴門自動車道(神戸・鳴門間):1985(昭和60)年に大鳴門橋が完成、1998(平成10)年に明石海峡大橋が開通したことで全通。
・瀬戸中央自動車道(児島・坂出間):1988(昭和63)年に瀬戸大橋が完成して全通。JR本四備讃線も通る。
・西瀬戸自動車道(尾道・今治間):1999(平成11)年に開通。瀬戸内しまなみ海道とも呼ばれる。
【ビジネス雑談に使える「大鳴門橋開通記念日」の豆知識】
■6月8日は「大鳴門橋開通記念日」と「世界海洋デー」
6月8日は「世界海洋デー」でもあります。世界が共有する海や、個人個人の海とのつながりに思いをはせ、海が人間の生活に果たす重要な役割や、海を守る大切な方法についての認識を高めることを目的に、2008年12月5日の国連総会にて制定されました。
■幻の新幹線スペース
道路4車線が供用されている大鳴門橋ですが、上部に6車線の自動車専用道路、下部に新幹線規格の鉄道を備えた2階建て構造。道路2車線と鉄道2車線を追加できる、まだ活用されていないポテンシャルを供えているのです。
全国で唯一、新幹線空白地帯である四国。岡山県早島と香川県坂出市を結ぶ瀬戸大橋も新幹線規格を含む構造で整備され、橋梁部では複々線構造となっているなど、新幹線を通すインフラがすでに整備されています。また、海底を通す案も消えてはいないよう。将来、本州と四国を繋ぐのは一体どこ?
■設備点検にAIも活躍
2025年、大鳴門橋は開通から40周年を迎えました。当時の最新技術や工法を用いて建設された橋も、点検やメンテナンスは年月を追うほど慎重にならざるを得ません。最近では自動化技術やAIを活用した点検システムが導入され、橋の状態をリアルタイムで監視することが可能となりました。老朽化を早期に発見し、適切なメンテナンスを行うことで安全が確保されているのです。
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イタリアのメッシーナ海峡、カナダのセーモア海峡と並び、世界三大潮流のひとつに数えられる鳴門海峡ですが、渦潮の規模と、それを生み出す奇跡的な海底地形のメカニズムで唯一無二といわれます。そんな鳴門海峡を渡る大鳴門橋。その絶景を、一度は体験してみたいものですね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉プラス』(小学館)/『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『世界大百科事典』(平凡社)/本州四国連絡道路株式会社( https://www.jb-honshi.co.jp/corp_index/ )/渦の道( https://www.uzunomichi.jp/ ) :

















