「常夏月」ってなんと読む?「つねかづき」ではないですよ!

本日はいきなり語原クイズを出題します。

【問題1】「大和撫子(やまとなでしこ)」の語原は?

日本女性に対するほめ言葉として定着している「大和撫子」の語原に関し、以下の選択肢の中から正しい記述を選んでください。

1:もとは「大和」は「都会」を意味し「都会的な美女」をいう言葉だった

2:もとは「日本のすべての国民に慕われる英雄」という意味だった

3:植物のナデシコの外来種に対し「日本の」という意味で「大和」がついた

「大和撫子」の語源に関する記述として正しいものを選んでください。
「大和撫子」の語源に関する記述として正しいものを選んでください。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 3:植物のナデシコの外来種に対し「日本の」という意味で「大和」がついた です。

中国から渡来した「唐撫子(からなでしこ)」との区別で、この呼び名ができました。
中国から渡来した「唐撫子(からなでしこ)」との区別で、この呼び名ができました。

「大和撫子(やまとなでしこ)」は、植物のナデシコに関し、日本の在来種を、平安時代に中国からの渡来した外来種「唐撫子(からなでしこ)」と区別するためにできた呼び名です。平安時代の宮中には、どちらの種も植えられおり、広く愛でられていたようです。当時は和歌が通信手段ともなっており、撫子の花も、よく歌に取り入れられました。

和歌では、人を花にたとえる手法も、よく使われますよね。当時はまだ「大和撫子といえば女性」という感覚はなく、男性をこの花にたとえた和歌も多く残されています。歴史を経るにつれ、「人を花にたとえるのは、女性をほめるとき」という感覚が根付き、「日本」を意味する「大和」とつく「大和撫子」は「日本女性を誉め称える表現」として定着したようです。

では、2問目にまいります。

【問題】『常夏月』ってなんと読む?

「陰暦6月」の異名「常夏月」の正しい読み方をお答えください。

ヒント:この言葉に使われる「常夏」は、「大和撫子の花」の異名でもあります。

<使用例>

「大和撫子の花の盛りの時期だから、陰暦6月を『常夏月』とも呼ぶのね」

かな6文字です。
かな6文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 常夏月(とこなつづき) です。

なぜ「大和撫子」を「常夏」と呼ぶかといえば…解説をお読みください。
なぜ「大和撫子」を「常夏」と呼ぶかといえば…解説をお読みください。

「大和撫子」は、花を咲かせる時期が初夏から秋まで…つまり、美しい花を長く楽しめる植物なのです。この花期の長さが「常夏(とこなつ=いつでも夏)」というイメージにつながったようです。現代の誉め言葉としての「大和撫子」には「りんとしている」「芯が強い」というイメージもあると思いますが、それはこの植物の「長く花咲かせる強さ」にも重なります。

最後に、どのような姿の花か、画像でおさらいしておきましょう。

向かって左が「大和撫子」、右が中国からの渡来種「唐撫子」

ふたつの花を比べると、「唐撫子」は華やかで愛らしく、「大和撫子」には清楚かつ静謐な美しさを感じませんか? 日本には「わびさび」があるように、わかりやすく派手で豪華なもの以外の美しさに感嘆する文化がございますね。そうした感覚にも「大和撫子」の花の風情がマッチしたものと思われます。

***

本日は、日本文化と関係の深い「大和撫子」の花の話題にからめ、

・大和撫子…もともと、外来種の「唐撫子」に対する在来種の呼び名

という豆知識と、

・陰暦6月の異名…常夏月(とこなつづき)

の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国立国会図書館ホームページ/tenki.jpホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)/photo ACホームページ
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ILLUSTRATION :
小出 真朱