【目次】
- 「勘案」とは?「読み方」と「意味」
- 「勘案する」「勘案して」の正しい「使い方」
- ビジネスで使える「勘案」の「例文」
- 「勘案」と「考慮」「検討」「斟酌」の「違い」
- 「勘案」の「類語」「言い換え」と「英語表現」
【「勘案」とは?「読み方」と「意味」】
■「読み方」
「勘案」は「かんあん」と読みます。
■「意味」
「勘案」は、種々の事情や物事を考え合わせること、いろいろと考えめぐらすことを意味します。ひとつの事柄だけを見るのではなく、複数の事情や条件を考え合わせる際に使われる言葉です。その結果を判断に生かす場面でも用いられます。
【「勘案する」「勘案して」の正しい「使い方」】
■「勘案する」は、複数の事情や条件を考え合わせるときに
「勘案する」は、ある事情だけを取り上げて考えるのではなく、関連する複数の事情や条件を考え合わせる場合に使います。「地域の実情を勘案する」「費用や効果を勘案する」など、考える対象を「~を勘案する」というかたちで表します。
■「勘案して」は、事情などを考え合わせたうえで判断するときに
「勘案して」は、「いろいろな事情を考え合わせたうえで」という意味で使われます。「現状を勘案して方針を決める」「本人の希望を勘案して判断する」のように、その後に判断や決定などの行動を続けることが多い表現です。
■「勘案」を使うときのポイント
「勘案」は、単に「考える」というよりも、複数の事情を総合的に考え合わせるニュアンスがあります。そのため、「さまざまな事情を勘案する」「諸般の事情を勘案して」のように、複数の条件や事情を示す言葉と組み合わせると、意味が伝わりやすくなります。
【ビジネスで使える「勘案」の「例文」】
「勘案」は、複数の事情や条件を考え合わせて、判断や決定をするときに使われます。ビジネスシーンでは、状況に応じてさまざまな使い方が可能です。
■「状況や事情」を勘案する
・「現在の市場動向を勘案し、来年度の販売計画を見直します」
・「各店舗の状況を勘案したうえで、人員配置を決定する方針です」
■「相手の事情や希望」を勘案する
・「取引先の希望を勘案し、納期を調整いたします」
・「社員それぞれの事情を勘案して、勤務体制を検討します」
■「複数の条件」を勘案する
・「費用や効果などを総合的に勘案し、導入するシステムを決定するのがよいかと存じます」
・「市場の需要や競合他社の動向などを勘案して、価格を設定します」
■「さまざまな事情」を勘案する
・「諸般の事情を勘案し、申し訳ありませんが、今回は見送ることとなりました」
・「今後の事業環境を勘案したうえで、慎重に判断いたします」
【「勘案」と「考慮」「検討」「斟酌」の「違い」】
■「考慮」との違い
「勘案」と「考慮」は、意味の重なる言葉です。「考慮」は、さまざまな要素を含めてよく考えること。「勘案」は、あれこれと考え合わせることを表します。「本人の希望を考慮する」「費用や効果を勘案する」のように使えます。
■「検討」との違い
「検討」は、物事を調べたり、よく考えたりすることを意味します。「導入を検討する」「対応策を検討する」のように、どうするのが適切か、具体的な方法や案について考える場合によく使われます。
一方、「勘案」は、複数の事情や条件を考え合わせることに重点があります。「さまざまな事情を勘案して、対応策を検討する」のように、両方を組み合わせて使うこともできます。
■「斟酌」との違い
「斟酌」は、事情や状況などをくみ取って考慮することを意味します。「事情を斟酌する」のように、相手の事情や心情をくみ取る意味で使われるほか、事情を照らし合わせて取捨する意味もあります「勘案」が複数の事情や条件を考え合わせることを表すのに対し、「斟酌」は、事情をくみ取って考慮するというニュアンスをもつ点が違いです。また、「斟酌」には、文脈によって「手加減する」「遠慮する」といった意味が加味されることもあります。
【「勘案」の「類語」「言い換え」と「英語表現」】
■「考慮する」
「考慮する」は、ある事柄を考えに入れて判断すること。「勘案」と近い意味ですが、「考慮」はひとつの事柄にも複数の事柄にも使えるのに対し、「勘案」は複数の事情や条件を考え合わせる場合に使います。
■「考え合わせる」
「考え合わせる」は、複数の事柄を関連づけて考えること。「勘案」と意味が近く、言葉の意味をわかりやすく伝えたいときの言い換えとして使えます。「勘案」のほうが、やや硬く改まった表現です。
■「事情を踏まえる」
「事情を踏まえる」は、ある事情や状況を考慮に入れて判断すること。「勘案」と似ていますが、「勘案」が複数の事情や条件を考え合わせることを表すのに対し、「事情を踏まえる」は、考慮する対象となる事情や状況を前提として判断するニュアンスがあります。
■「考えに入れる」
「考えに入れる」は、ある事柄を考慮の対象にすること。「勘案」よりも平易で、日常会話でも使いやすい表現です。複数の事情を考え合わせることを明確にしたい場合には、「勘案」が適しています。
■「勘案する」を英語で表現すると?
「勘案する」は、文脈の応じて[take A into consideration]と表現できます。「Aを考慮に入れる」という意味で、いくつかの事情を考え合わせる場面でも使えます。
例えば、「実情を勘案する」なら次のように表せます。
・take the circumstances into consideration
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「勘案」は、複数の事情や条件を考え合わせ、総合的に判断するときに使われる言葉です。「考慮する」「考え合わせる」などに言い換えることもできますが、ビジネス文書で少し改まった表現を使いたいときには「勘案」が便利。意味と使い方を知って、表現の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『類語例解辞典』(小学館) /『プログレッシブ和英中辞典』(小学館) /『ランダムハウス英和大辞典』(小学館) /『プログレッシブ英和中辞典』(小学館) /『法律用語辞典』(有斐閣) :

















