【目次】
- 「機会があれば」とは? 「意味」と「ニュアンス」を解説
- 「機会があれば」の正しい「使い方」は? シーン別の「例文」を紹介
- 「機会があれば」は「敬語」として使える? 目上の人に適した表現
- 「機会があれば」は社交辞令や断り文句になる? 相手に与える印象を解説
- 「機会があれば」の「類語」「言い換え表現」は?
- 「機会があれば」と言われたときの「返し方」は?
- 「機会があれば」を「英語」で表現すると?
【「機会があれば」とは? 「意味」と「ニュアンス」を解説】
■「機会があれば」の意味
「都合のいい場面になったら」「タイミング(チャンス)が生じたら」「状況が整えば」という意味を表すフレーズです。
■そもそも「機会」とは?
事をするのに最も都合のよい時機、ちょうどよい折、チャンスを指す語です。「抜け出す機会を伺う」「絶好の機会を逃す」というように使います。
■使用するのに適した「ニュアンス」
「機会があればよろしくお願いします」「機会があればお目にかかりたい」「機会があればご一緒しましょう」というように使用することがあると思いますが、どの程度の希望や依頼なのでしょう。
「機会があれば~」という場合、「必ずやる」「実現させる」という強い意志や確定した約束ではなく、「条件が合えばやってほしい」「条件が合えばやりたい」という、可能性や意思表示を含んでいるため、絶対的なニュアンスはありません。相手の提案をやんわりと受け止めたり、自分の意向を控えめに伝えたりする「クッション言葉」としてもよく使われます。
【「機会があれば」の正しい「使い方」は? シーン別の「例文」を紹介】
■社内ミーティングでの「機会があれば」
社内やチーム内での発言では、意欲や提案を柔軟に伝えるクッション言葉として活用できます。
・新しい業務や挑戦への意欲を控えめに示す場合
「今回学んだノウハウは、機会があれば次のプロジェクトでも試してみたいと考えています」
・自分の知見やリソースの共有を申し出る場合
「以前の事例ですが、今回の案件でも役立ちそうなデータがありますので共有いたします。今回の案件でも、機会があればこのデータを活用してみたいと考えています」
・他メンバーのアイデアや提案に、賛同・協力の意思を示す場合
「とてもおもしろ企画だと思います。機会があれば、私もアイデア出しのブレストから参加させてください」
■取引先相手とのビジネスシーン
対外的なコミュニケーションでは、「機会がありましたら」「機会がございましたら」と言い換えて使用したいもの。
・今後の取引や連携を期待する場合
「今後もお力添えできる機会がございましたら、ぜひお声がけいただけますと幸いです」
・提案や紹介をやんわり受け流す場合(社交辞令)
「興味深く魅力的なご提案をありがとうございます。機会がありましたら改めて検討させていただきます」
・挨拶やお礼とともに今後の接点を継続したい場合
「本日は貴重なお時間をありがとうございました。また機会がありましたら、ぜひご一緒させていただきたいので、引き続き、よろしくお願いいたします」
■上司や目上の人に対するシーン
上司や目上の先輩、知人、親戚などに対しては、よりていねいな言い回しを使って、控えめでありながら意欲や敬意をしっかり伝えましょう。
・指導やアドバイスを仰ぎたいとき
「〇〇さんの営業現場に同行させていただく機会がございましたら、ぜひ学ばせていただきたいです」
・提案や成果物を見てもらいたいとき
「以前お話しした企画のラフ案を作成しましたので、機会がございましたらお目通しいただけますと幸いです」
・食事や交流の誘いに対して(またはお礼として)
「先日はごちそうさまでした。とってもおいしく、楽しいひと時でした。また機会がございましたら、ぜひお誘いください」
【「機会があれば」は「敬語」として使える? 目上の人に適した表現】
例文でも「機会があれば」をていねいな言い方で使用しているように、目上の人に対してはその関係性やシーンによって使い分けるのが“大人の語彙力”の見せどころです。敬語として言い換えてみましょう。
■機会がございましたら
-
最も標準的で汎用性が高い表現。口頭でもメールでも使えます。
-
「またお目にかかる機会がございましたら嬉しく存じます」
■機会がございましたら~幸いです
-
「~幸いです」「~嬉しく存じます」などを付け加えることで、自分の希望やお願いを控えめに伝えるニュアンスが追加されます。
-
「弊社にお立ち寄りの機会がございましたら、ぜひお声がけいただけますと幸いです」
「またご一緒できる機会がございましたら、大変嬉しく存じます」
【「機会があれば」は社交辞令や断り文句になる? 相手に与える印象を解説】
社交辞令や、やんわりと断りたい場合にも使える便利なフレーズですが、そうでない場合も相手が「本気ではない」「断られている」というニュアンスで受け取ってしまう場合もあります。便利なフレーズなだけに注意が必要です。
■使用の際の「注意点」
・本当に実現したい場合は使わない
本気で参加・協力したい案件に対して「機会があれば」を使用すると、「社交辞令で流された」と相手に勘違いされ、せっかくのチャンスを逃すことにもなりかねません。真剣な場合は使わず、「ぜひ〜したいです」「日程を調整させてください」と、意欲を具体的に示すのが正解!
・相手との関係性や真剣度を見極める
「機会があれば」は曖昧な表現ともいえるので、相手の要求に対して「機会があれば」で回答を引き延ばすのはマナー違反です。相手の要求に今の時点では応えられない場合は、期待を持たせず「あいにく現在は難しく…」と、明確かつていねいに断るほうが誠実です。
・感謝や理由を添える
単に「機会があれば」とだけ返すと冷たい印象を与えます。「お誘いへの感謝」や「明確な理由」「時間がないなどの不可抗力的な理由」をセットにして使うことで、配慮に応えつつ相手の顔をつぶさずに断ることができます。
■相手に与える「印象」
「機会があれば」を断りや社交辞令として使うと、相手には主に次のような印象を与えるということを心得ておいてください。
・「これ以上の進展や実現の意思はない」という本音の察知
・「曖昧で誠意に欠ける」という不満
・「優先順位が低い」というメッセージ
「機会があれば」は半ば公認の社交辞令として定着しているため、相手によっては「ていねいな拒絶」と感じてしまうかもしれません。また、角を立てないための配慮のつもりの「機会があれば」でも、「曖昧にごまかされた」「気がないなら断ってほしい」といったモヤモヤした印象を持つ人もいるでしょう。ニュアンスを汲み取らず、後から「いつなら機会がありますか?」と追及されてしまうかもしれません。便利なフレーズや慣れた言葉こそ、実は慎重に使うべきなのです。
【「機会があれば」の「類語」「言い換え表現」は?】
■類語
意味やニュアンスが近いフレーズをご紹介します。
・タイミングが合えば
・条件が整えば
・条件が整い次第
・都合がつけば
・余裕ができたら
・タイミングを見て
・時期を見て
■言い換え表現
ビジネスシーンや目上の人向けのていねいな言い換え表現です。
・折りがございましたら
・ご縁がございましたら
・お時間がございましたら
・お時間が許せば
【「機会があれば」と言われたときの「返し方」は?】
ここまで解説してきたように、「機会があれば」にはいくつかのニュアンスパターンがあります。「機会があれば」と言われた側としての返答も、そのニュアンスを汲み取って応対すべきです。
■基本的な返答
深追いしないで感謝で締めるのが大人のマナー。「いつごろがご都合よろしいですか?」などと詰め寄ることは避け、相手に預けたまま会話やメールを終わらせるのが、相手にとっても気持ちのいい対応です。
■あいさつ代わり、あるいは明らかに社交辞令として言われた場合
次の約束を取りに行かず、お礼と「いつでも歓迎する姿勢」を伝えてスマートに締めくくりたいもの。
「ありがとうございます。その際はぜひ、お声がけいただけますと嬉しく存じます」
「またお目にかかれることを楽しみにしております」
■相手が興味を示しているニュアンスが感じられた場合
実現したい案件で、相手からもまんざらでないニュアンスが感じられたなら、押しつけがましくない範囲で、次の「機会」のハードルを下げる手短な案内を添えて返すのがいいでしょう。
「ありがとうございます。ご参考までに概要を添えておきますので、お時間ができた際にでもご覧いただけますと幸いです」
「ありがとうございます。状況が整いましたら、いつでもご連絡くださいませ」
■提案や商談を持ち越された(断られた)場合
今後の関係性を維持する一言を添えるにとどめましょう。
「承知いたしました。何かお役に立てそうなことがございましたら、お気軽にご相談ください」
「ご検討いただきありがとうございました。またの機会を楽しみにしております」
【「機会があれば」を「英語」で表現すると?】
「機会があれば」は、英語では if I get a chance(自分に機会があれば)、if you get a chance(相手に機会があれば)などと表せます。
ビジネスなど、少し改まった場面では if the opportunity arises も使えます。
・I'll call you later if I get a chance.(時間が取れたら、あとで電話します)
・If you get a chance, could you check this document?(お時間があるときに、この書類を確認していただけますか?)
・We would love to collaborate if the opportunity arises.(機会がございましたら、ぜひご一緒に取り組みたいと考えています)
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ビジネスシーンでの会話やメールで「機会があれば」を使う人は多いでしょう。実際に、「やんわり断る」「あいまいにして返事を避ける」といった、相手の要求に今は応えられないといった際に便利なフレーズです。ただし、過度な期待を持たせたり、完全拒絶と受け取られるなど、ネガティブな結果を招くことも。日本語(日本人)は、「ニュアンスを感じる」「行間を読む」ことありきの言語という側面もありますが、ビジネスシーンではできるだけ曖昧にしないのがルール。日本語がもつやわらかな表現は大切にしつつ、誤解がないよう端的な言葉を添えるなどして使ってくださいね。
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- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉プラス』(小学館)/『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『ビジネス用語図鑑』(WAVE出版)/『ビジネス技術実用英語大辞典』(プロジェクトポトス)/文化庁『敬語の指針』(丁寧語の説明)/Cambridge Dictionary(英語表現の用例) :

















