【目次】

【「熟睡の日」とは?なぜ10月9日?】

■「熟睡の日」とは?

10月9日は「熟睡の日」です。一般社団法人睡眠栄養指導士協会が制定した記念日で、睡眠時間が短かったり、睡眠の質がよくなかったりする人に、熟睡の大切さを知ってもらうことが目的として紹介されています。ただし、制定元や認定について、両協会の公式サイトで該当する記載を確認できていません。

■なぜ10月9日?

10月9日になった理由は、ちょっとユニークな語呂合わせから。「10」を「じゅ」、「9」を「く」と読んで、「じゅ(10)く(9)」=「熟」。そこから10月9日が「熟睡の日」になったといわれています。毎日の睡眠は、時間の長さだけでなく、その質も大切です。「熟睡の日」をきっかけに、普段の眠りを見直してみるのもよさそうですね。


【「熟睡」とはどんな状態?睡眠の深さと質の関係】

■「熟睡」とはどんな状態?

「熟睡」とは、文字通り「ぐっすりとよく眠ること」。「熟眠」とも言います。では、「ぐっすり眠る」とは、朝までずっと深い眠りが続いている状態なのでしょうか。

実は、私たちはひと晩中、同じ深さで眠っているわけではありません。眠りには深いときもあれば浅いときもあり、その状態を繰り返しながら朝を迎えています。

■「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

人の睡眠は、大きく「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のふたつに分けられます。レム睡眠は、体は休んでいる一方で、脳は比較的活発に働いている状態。夢を見ることが多いのも、このレム睡眠のときです。一方、ノンレム睡眠には浅い眠りから深い眠りまで段階があります。眠りにつくと徐々に深くなり、その後、浅い眠りやレム睡眠へと移っていきます。こうした変化をひと晩のうちに繰り返しているのです。

また、深いノンレム睡眠は睡眠の前半に多く、朝方に向かうにつれて浅いノンレム睡眠やレム睡眠が増えていきます。

■「よい睡眠」とは?

「熟睡」という言葉からは、「深く眠れば眠るほどよい」と思ってしまいそうですが、深い睡眠だけが朝まで続くのが理想というわけではありません。睡眠にはそれぞれの段階があり、それらを繰り返すこと自体が自然な眠りの姿です。そして、よい睡眠を考える上では、睡眠時間という「量」だけでなく、眠ったことで十分に休養がとれたと感じられる「睡眠休養感」も大切です。

朝起きたときに「よく眠れた」「疲れが取れた」と感じられるかどうか。何時間眠ったかだけではなく、目覚めたときの自分の感覚にも目を向けることが、睡眠の「質」を知るひとつの目安になるのです。


【眠ったはずなのに疲れが取れない原因は?】

■「睡眠時間は足りている=十分に休めている」とは限らない

「昨夜はしっかり寝たはずなのに、朝から体が重い」「十分な時間、ベッドに入っていたのに疲れが抜けない」。そんな経験はありませんか? 睡眠は、時間さえ確保すれば十分というものではありません。必要な睡眠時間には個人差がありますが、睡眠時間が足りていても、眠りが途中で何度も途切れたり、なかなか寝つけなかったりすると、睡眠による休養を十分に感じられないことがあります。

「何時間寝たか」だけでなく、「眠ったことで、きちんと休めたと感じられるか」という感覚が大切なのですね。

■ストレスや生活習慣が眠りを妨げることも

睡眠休養感を低下させる要因はひとつではありません。仕事や人間関係などによるストレス、運動不足、食生活の乱れなど、日々のさまざまな要素が睡眠に影響します。

たとえば、強いストレスや悩み事を抱えていると、ベッドに入っても頭が冴えて、なかなか寝つけないことがあります。また、夕方以降のカフェインや寝酒、寝る直前までスマートフォンを見る習慣なども、眠りを妨げる原因になり得ます。

さらに、年齢を重ねると、若い頃に比べて必要な睡眠時間が短くなったり、途中で目が覚めやすくなったりするなど、睡眠にも変化が現れます。「昔と同じように眠れない」と必要以上に焦らず、現在の自分に合った睡眠を考えることも大切です。

■「疲れが取れない」が続く場合は?

眠っても休んだ感じがしない状態が続く背景には、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害や、病気が隠れている場合もあります。十分な睡眠時間を確保しているはずなのに日中の強い眠気が続く、眠っている間の大きないびきや呼吸の停止を指摘された、といった場合には、「睡眠の質が悪いだけ」と自己判断せず、医療機関に相談してみてください。


【質のよい睡眠に導く夜の習慣】 

■入浴の時間を整える

心地よく眠るために意識したいのが、入浴のタイミングです。人の体は、体の内部の温度である「深部体温」が下がっていくときに眠気が訪れやすくなります。

就寝の1~2時間前に入浴すると、いったん上がった深部体温が、その後、ゆるやかに下がっていくため、自然な眠りにつながりやすくなります。お湯は熱すぎると体を覚醒させてしまうため、40℃程度を目安に。湯船につかって体を温めながら、気持ちも少しずつ「お休みモード」へ切り替えていきましょう。

■寝る前の光やスマートフォンを見直す

夜遅くまで明るい照明の下で過ごしたり、ベッドの中でスマートフォンを眺めたりするのが習慣になっていませんか? 夜に強い光を浴びると、眠りを促すホルモン「メラトニン」の分泌が抑えられ、体内時計が遅れる原因になります。特にスマートフォンやタブレットなどの画面から発せられるブルーライトは、体内時計への影響が強いとされています。

寝る前は部屋の照明を少し落とし、スマートフォンからも離れる時間をつくるのがおすすめ。眠る直前まで情報を追いかけるのではなく、読書をしたり、静かな音楽を聴いたりと、心身を休息へ向かわせる時間にしてみましょう。

■寝酒に頼らない

「お酒を飲むと眠くなるから、寝酒は睡眠にいい」と思っている人もいるかもしれません。確かにアルコールを飲むと一時的に寝つきやすくなることがありますが、睡眠の後半になると眠りが浅くなり、途中で目覚めやすくなります。さらに、寝酒を習慣にすると、同じ量では眠れなくなり、飲酒量が増えてしまうことも…。眠るためにお酒を飲むことは避け、晩酌も量を控えめにしましょう。

気持ちよく眠るために特別なことを始めるより、入浴、照明、スマートフォン、お酒など、毎晩の習慣を少し見直すことから。眠る前の過ごし方を整えることが、心地よい朝への準備にもなります。


【睡眠のリズムを整える朝・日中の習慣】

■起きたら朝の光を浴びる

気持ちよく目覚めるために、まず習慣にしたいのが「朝の光を浴びること」です。私たちの体には、睡眠と覚醒をはじめとする1日のリズムをつくる「体内時計」が備わっています。朝、目覚めて光を浴びることは、この体内時計を整える大切なきっかけに。起きたらカーテンを開けて、自然の光を取り入れましょう。

実は、朝の過ごし方はその日の目覚めだけでなく、夜の眠りにも関係しています。朝の光によって体内時計が整うことで、夜になると自然に眠りへ向かいやすくなります。よい睡眠の準備は、朝から始まっているのです。

■朝食で1日のリズムを整える

忙しい朝は、つい朝食を抜いてしまうという人もいるでしょう。しかし、規則正しく朝食をとることも、生活のリズムを整えるために大切です。朝食をとることで体に「朝が来た」ことを知らせ、活動する時間へと切り替えていきます。反対に、朝食を抜いたり、食事の時間が日によって大きくずれたりする生活が続くと、睡眠・覚醒のリズムにも影響することがあります。

豪華な朝食を用意する必要はありません。まずは毎朝、なるべく決まった時間に食べることを意識してみましょう。

■日中は適度に体を動かす

夜ぐっすり眠るためには、日中の過ごし方も大切です。適度な運動習慣がある人は、睡眠の質がよくなる傾向があることがわかっています。とはいえ、ハードな運動をする必要はありません。ウォーキングや散歩など、自分の生活に取り入れやすく、無理なく続けられることを意識したいところ。朝から日中は活動的に過ごし、夜になったら休む。そんなメリハリをつけることが、健やかな睡眠のリズムにつながります。

朝の光を浴び、朝食をとり、日中は適度に体を動かす。一見、当たり前に思える生活習慣ですが、心地よい眠りは、ベッドに入ってからだけでつくられるものではありません。「最近、よく眠れない」と感じたら、夜の習慣だけでなく、朝の過ごし方から見直してみてはいかがでしょうか。

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「睡眠」は、毎日のことだからこそ、つい「眠れて当たり前」と考えてしまいがち。でも、1日8時間睡眠をしたら、人生の約3分の1を占める…と考えれば、決しておろそかにはできない時間です。大切なのは、大切なのは、自分に必要な睡眠時間を確保することと、眠ったことで十分に休養がとれたと感じられること。入浴や寝る前のスマートフォン、朝の光など、いつもの習慣を少し見直すだけでも、眠りを整えるきっかけになります。

10月9日の「熟睡の日」には、自分にとって心地よい眠りとはどんなものか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。明日の朝を気持ちよく迎えるためにも、今夜はいつもより少しだけ「眠ること」を大切にしてみたいですね。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『現代心理学辞典』(有斐閣) /一般社団法人睡眠栄養指導士協会 /厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 :