最近、Instagramを利用する40代や50代の女性が急増しています。それにともない、新規参加者のなかで、場の雰囲気や暗黙のルールを破ったNG投稿をする「インスタおばさん」の存在が、何かと話題になっています。

SNSとは本来、幅広い人とコミュニケーションを取れる便利なツールであり、ネット上での交流を楽しむもの。せっかくの投稿に対して、見ている人から痛々しいと思われたり、批判されたりするようなことがあっては、お互いにつまらないですよね。

そこで、痛いだけの投稿や周囲に品がないと思われるのでやめた方がいい投稿、また逆に、好感を持たれる投稿や上手な活用法について、ITジャーナリストの高橋暁子さんに教えていただきました。

周囲に「品がない」と思われるインスタグラムのNG投稿

■1:アプリで加工しすぎている自撮り写真

自撮りも加工もほどほどに!

高橋さんによると、インスタグラムの初期のユーザーは20代中心だったのが、今は低年齢化していて、女子高生や10代が増えているのだそうです。そのため、大人の女性の自撮り写真は、ユーザーにあまりよく思われないのだとか。

「インスタグラムは40〜50代にも浸透していますが、ヴィジュアルで勝負する場なので、慣れない大人には敷居が高いかもしれません。10代が顔出しして自撮りを載せるのも、多すぎると嫌がられますが、若年者の場合、ある程度は許されます。

しかし、大人の女性なのに、自撮りがやたら多くて、勘違いや自意識が強すぎすぎるように見えてしまうと、NGを出されるケースも多いです。例えば、浴衣を着てみたから、などの理由があればいいのですが、なんの脈略もない自撮りとか、自分でイケてると思っている感じが出ている自撮りが多すぎると、男女問わず、ちょっと痛いかも…思われてしまいがちですね」(高橋さん)

また、自撮り画像の加工が強すぎるのも、あまりよくないとか。

「『SNOW(スノー)』など、かわいくできるアプリもありますが、目を大きくしたり動物の耳やヒゲをつけたり、大人なのに、そうしたもので加工しすぎていると年齢にそぐわず、微妙な印象になりますね」(高橋さん)

加工写真は友達同士で見ると盛り上がりやすいですが、インスタグラムに投稿するのは、なるべく控えた方がいいかもしれません。

■2:露出度の高い服装の写真

猛暑が続く今年の夏、暑さのあまり薄着になる人も多いと思います。でも、その加減には要注意!

「服装の露出度にも、気をつけたほうがいいと思います。ミニスカートや胸が大きく開いている服を投稿した場合、とくに『大人なのに何やっているの?』という反応をもらいがちです。大人の女性の場合、このあたりは慎んだほうがプラスになります」(高橋さん)

普段着だけでなく、海やプールで撮ったビキニ姿の寄り写真なども、気をつけたいところ。上手なインフルエンサーは、同じプールの写真でも、自分はとても小さく、プール全体の素敵な雰囲気を写して投稿したりしていて、「プールに行った記念に撮った、自分が目立ちたいわけではない」メッセージが伝わり、また写真の撮り方からもセンスを感じさせます。

■3:年齢にそぐわない行動の投稿

「楽しい時間を表現したい」という気持ちで、気軽に日常的な写真を投稿してしまうこともあるかもしれません。でも、あまりにもおしゃれ感のない写真は、インスタ向きではないようです。

「年齢にそぐわない行動が、NGを出されるケースも多いです。ある程度かっこいいとか、スマートでおしゃれといった、一般的に大人の女性に求められるイメージがあると思いますが、安いチェーン店に行ったとか、飲み放題に行っている写真を投稿するのは、そのようなイメージから遠くなります。そもそもインスタグラムはそういうものを載せるところではないので、あまりそぐわないでしょう」(高橋さん)

もちろん、ファーストフードやファミリーレストランを利用すること自体には、まったく問題ありません。ただ、そのことを投稿すると、印象を下げてしまう恐れがあります。投稿時は、撮影した場所がイメージを損なわないか確認してから行うといいでしょう。

■4:恋人の存在を匂わせる投稿

特定の相手がいるような写真は要注意

料理を撮るときも注意が必要です。2人分の自慢に見えて鼻につくので、よくないのだとか。

「最近、計算してちらっと出すテクニックも知れ渡っており、彼氏本人を写さずに食器が2人分あることで、その存在をうかがわせるとか、ブランドのロゴがちらっと写っているというのも、自慢と捉えられる可能性があります。今のインスタグラムでは、おしゃれな空間で思わぬ素敵なものを見つけたり、きれいな瞬間を切り取る感性やテクニックが求められていますね」(高橋さん)

インスタグラムは、かなりセンスが問われる空間。素敵アピールのさじ加減が初心者にはなかなか難しいかもしれません。

■5:イチャイチャしている写真の投稿

ラブラブ写真はひっそり楽しむのがベター

恋をすれば、誰もが幸せな気分になります。“恋は盲目”と言いますが、大人の女性なら、恋にも浮かれすぎないほうがよさそうです。

「パートナーができたからと、のろけとかイチャイチャ系の写真を投稿するのも、『おばさんなのに…』などと思われがちです。10代がやってもNGに見られがちな行為なので、大人がやるとなおさらです」(高橋さん)

ラブラブ写真は、思い出のために残すのは素敵なことです。ただ、それは自分達だけで楽しむようにしましょう。

■6:若者言葉や自虐的な文章

インスタグラムのユーザーは若い世代が多いからといって、若者言葉を多用するのも、無理している感じが出てしまいます。

「タレントの渡辺直美さんがとても上手なんですが、綺麗なかっこいい写真を載せておきながら、コメント欄はネタで落としてバランスを取っています。”言い訳ハッシュタグ”と言いますが、かっこいい写真を投稿しても、#でも金欠 とか#明日からダイエット などのハッシュタグを付けて落とすなど、慣れている人はうまいですね。

でも、大人の女性がそういうのを頑張ってやりすぎると、無理している感じが出てしまうことがあります。自虐的な文章をコメント欄に書くのも、あまりよくないでしょう。やたらに若い感性に合わせすぎた使い方をすると、痛々しいと思われてしまいますね」(高橋さん)

過剰におばさんアピールをする必要もありませんが、無理して若い子に合わせる必要もないので、年齢相応の投稿を心がけましょう。


大人の女性にピッタリなインスタグラムの活用法

こうして見てくると、大人の女性はやはり、若い世代より使い方に注意したほうがいいことがよくわかります。では、好感を持たれる投稿はどういうものか、インスタグラムを上手に活用するにはどうしたらいいのでしょうか?

■1:ハッシュタグを利用して情報収集やモチベーション向上

インスタ検索のコツを覚えると便利です

高橋さんによると、インスタグラムはヴィジュアルメインのSNSですが、その特性を生かして、情報取得やコミュニケーションに使っている人も多いそうです。

「例えば、#金沢と検索すると、金沢旅行で投稿された写真がたくさん出てくるので、人気の観光スポットを知ることができます。また#ダウンジャケット と入れれば流行の色が、お店の店名で検索すると、人気のメニューがわかったりします。

あと、#プチプラコーデ と入れると、いくらでもプチプラの服をおしゃれに着こなすコーディネートが出てきますよ。ユニクロでもおしゃれに着こなすと、フォロワーさんは増えるんです。それから、子どもの写真に#5か月、#1歳などのキーワード付けることによって、同い年の子がいるママと交流したり、悩みを相談し合ったりすることもできます」(高橋さん)

情報収集は確かに便利ですが、他にも、自分のモチベーションを上げるために、写真を載せるという方法もあるそうです。

「ハッシュタグに#お弁当とつけて、お弁当の写真をアップして自分の励みにしたり、#ダイエットの場合は体重をあえて晒すことによって、頑張ろうという気持ちを喚起することもできます。あと最近は、#大人の勉強垢(垢=アカウント)で、資格試験の勉強をしている人が、学習時間や参考書などの写真と共に、一生懸命勉強を頑張っている様子をアップしていることもあります」(高橋さん)

同じ志を持つ仲間と繋がることで、目標に向かっていく気力を保つことができるようです。

■2:テーマを決めて運用し、複数アカウントをつくって効率的に情報管理

また、アカウントのテーマを決めて運用するのもよい方法だそうです。

「ファッションなら今日のコーデとか、料理だったら夕飯の写真とかを載せてみる。コーディネートを載せていると、『どのブランドの服ですか』といった質問や、料理なら、『レシピを教えて』といったコメントが来ることがあります。お金をかけずとも、工夫やセンス次第でその投稿を見たいと思う人は現れます。まずは無理をしないで、自分の得意な自信のある分野の写真から、投稿していくといいでしょう」(高橋さん)

また、インスタグラムの特徴として、複数アカウントをつくることができます。テーマごとにアカウントを分けたほうが、より効率的に使うことができるそうです。

「料理用のアカウントをつくり、料理のアカウントだけをフォローするようにすると、料理の情報がタイムラインに集まってきますので、やり取りが効率的にできますし、同じ趣味の友達が広がったりすることもあります」(高橋さん)

■3:インスタ上手なアカウントをフォローして勉強

ここまで伺ってきて、いろいろな使い方があることがわかりましたが、逆に自分はどのように使ったらいいのか迷ってしまう人もいるのでは。

「まずは、ひたすら人のアカウントを見て、自分のアカウントをどう運用していくか、やりたいイメージをつかんでから始めるのがいいと思います。好きなタレントさんやインフルエンサー、同年代の女性などをフォローすることによって、流行をちょっと勉強するといいかもしれません。

投稿するからといって、必ずしもすごいところに出かけて行かなきゃいけないというわけではなく、好きなものを追求していることのほうが、むしろかっこいいと思われます。先輩方のいい点を真似していきながら、インスタグラムを上手に活用してみてください」(高橋さん)

最近は、LINEなど他のSNSは使わずに、メッセージのやり取りさえ、インスタで全部済ます若者もいるとか。興味や関心だけで繋がることができるので、年齢性別関係なく交流することができるのも、インスタの魅力です。

まずは、いろんなアカウントの投稿をじっくり見て研究し、それから何を投稿するかを決めて、楽しんでみてはいかがでしょうか?

高橋暁子さん
ITジャーナリスト
(たかはしあきこ)LINE、Instagram、Twitter等のSNS、10代のSNS利用、情報リテラシー教育が専門。『ソーシャルメディア中毒-つながりに溺れる人たち-』(幻冬舎)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)等著書、メディア出演多数。一児の母。元教員。
高橋暁子公式サイト
この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
あわいこゆき