「ショートカットにすると頭が大きく見える」。そんな悩みを抱えているなら、それは頭の型が原因かも。どんな髪型でも似合う卵型ですが、頭の型が悪いと、似合う髪型が限られてしまうこともあります。
BEAUTRIUM PENINSULA店のスタイリスト・山根純平さんに聞くと、日本人に特に多いのが〝ハチ張り絶壁〟なのだそう。
「ハチ張り」とは、頭部のサイドが角ばったように張っているため、頭が横に広がって見えること。「絶壁」は、後頭部に丸みがなく、横から見ると直線的に見える、というもの。
「顔が卵型でも、ハチが張っていることで頭が大きく見えてしまう、絶壁で頭のシルエットがきれいに見えない、という悩みをよく聞きます。頭が大きく見える場合は、張っているハチの髪だけを梳いて、悪目立ちしないように収める。絶壁は、頭頂部に高さを出しながら後頭部を丸くカットすることで、カバーできますよ」(山根さん)
それでは、頭が大きく見えず、後頭部のシルエットが丸く美しい、〝ハチ張り絶壁〟を解消するお手本スタイルを拝見しましょう。
■髪型:前髪のしなやかな毛流れと、後頭部の丸いフォルムで「ハチ張り絶壁」をカバー
卵型のショートヘア代表:椿原順子さん(47歳/アクセサリーデザイナー)の場合
椿原さんのHAIR CHART
- やわらかさ(柔→硬)★★★★
- ボリューム(少→多)★★
- 髪の太さ(細→太)★★★
- うるおい(乾→潤)★★
- 白髪の量(多→少)★★★
髪の量が多く、ハチが張って見えるのが悩みだという椿原さん。
「ボリュームが欲しいので髪の表面にレイヤーを入れ、襟足はグラデーションカットで首に沿わせるようにカットしています。このスタイルは、髪を根元からしっかりと立ち上げることが最も重要。頭頂部がペタッとしているとハチの張りが目立ち、全体のシルエットが四角くなってしまいます。トップの髪を起こすことで、菱形になるように気をつけましょう」(山根さん)
■スタイリング:ドライヤーで根元を立たせ、ワックスで「シルエットをつくり込む」のが成功の秘訣
「スタイリングは、ドライヤーで髪の根元をしっかりと立ち上げることが大切。いつもの分け目の逆に向けて髪を乾かしたり、いつもの分け目のさらに奥の髪の毛を持ってくるなど、分け目を気にせず、さまざまな方向からドライヤーの熱を当てると根元が立ち、いつもの分け目も目立たなくなります。根元を立ち上げたら後頭部と頭頂部にワックスをしっかりともみ込んで、シルエットをつくり込めば完成です」(山根さん)
■1:ドライヤーで髪の根元を立ち上げたら、襟足はタイトに抑える
■2:後頭部の髪にワックスをもみ込む
■3: フロントの髪をかき上げながらワックスをつける
■4:頭頂部の毛を立たせるようにワックスをもみ込む
■5:襟足をワックスで抑える
〈卵型ショートヘア スタイリングのコツ3か条〉
- 髪を左右前後に降って根元を立たせる
- 後頭部、フロント、頭頂部にワックスをもみ込んでシルエットを作る
- 襟足はしっかりと抑える
「ドライヤーでしっかりと根元を立たせないと、ワックスをつけてもペタッとしてしまいます。ドライヤーで癖をつけて、ワックスで立っている髪を補強するようなイメージでシルエットをつくってください。最後に襟足を抑えると、立体感とメリハリが出て、後頭部の丸いシルエットが際立ちます」(山根さん)
問い合わせ先
- BEAUTRIUM PENINSULA
- 住所/東京都千代田区有楽町1-8-1 ザ・ペニンシュラ東京4F
- TEL:03-5208-8291
- 営業時間:月・水 11:00〜20:00/木・金 11:00〜21:00/土・日・祝 10:00〜19:00
- 定休日:火曜・第3水曜
大人のヘアカタログ
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 古谷利幸〈F-REXon〉
- EDIT&WRITING :
- 青木 笑