2017年9月、歌手の安室奈美恵さんが突然、1年後の引退を発表しました。日本中が騒然となり、特に、安室ちゃんとともに青春時代を過ごしてきた、「アムラー世代」にとっては衝撃的なニュースでした。あれから、1年が経ち、安室奈美恵さん引退の日を迎えたアムラー世代は、どんな思いでいるのでしょうか。

安室奈美恵さん引退の日を迎え、アムラー世代はどんな思いでいるのでしょうか。
安室奈美恵さん引退の日を迎え、アムラー世代はどんな思いでいるのでしょうか。

アムラーブーム最盛期のころに、高校時代を過ごした3人のアラフォー女子に集まってもらい、「安室奈美恵と私」をテーマに語り合ってもらいました。

参加してくれたのは、高校時代にアムラーブームの真っただ中にいた3人のアラフォー。当時は、「たまごっちにはまっていた」というウェブライターのMさん40歳、「超高速でポケベルが打てた」という会社員のTさん39歳、「スカートを切って短くする勇気はなく、ウエスト部分で幾重にも折って履いていた」という主婦のYさん38歳です。

女子高生が元気だった時代。私たちは、「アムラー」だった!

ミニスカートに厚底ブーツ。みんなが安室ちゃんの真似をしていたあの時代…
ミニスカートに厚底ブーツ。みんなが安室ちゃんの真似をしていたあの時代…

茶髪のロングヘア、細眉、厚底ブーツ、小麦色の肌…男ウケを狙っていないアムラーファッション

M:高校のころ、茶髪のロングヘアに、細眉が流行ってたよね。ファッションは、ミニスカートに厚底ブーツが定番。いわゆる、アムラー! みんな、安室ちゃんの真似してた。

Y:小麦色の肌に憧れて、日焼けサロンで焼いてた子とかもいたよね。私なんか、田舎の女子高生だったから、日サロとか行けなくて、小麦色のファンデーション塗ったりしてたよ(笑)。

T:なんかさ、アムラーファッションは、男ウケとか関係ないんだよね。

爆発的なヒットになった、プリクラ・カラオケ・小室ファミリー

アムラー時代に登場したプリクラ
アムラー時代に登場したプリクラ

M:私、アムラー時代に撮ったプリクラ、まだ持ってるよ。友達のヤマンバも一緒に写ってる(笑)。

Y:プリクラ! 懐かしいな~。プリクラって、今もあるけど、あの時代に登場して、爆発的なヒットになったんだよね。

T:そうそう。あと、カラオケもすっごい流行ったよね! 放課後、友達とみんなでカラオケ行かなかった? 安室ちゃんもそうだけど、華原朋美とかglobeとか、歌うのはほとんど小室ファミリーの曲だったよね。

M:私、安室ちゃんの『Chase the Chance』を歌ってたよ!「夢なんて見るモンじゃない語るモンじゃない叶えるものだから」って歌詞がなんかいいんだよね。

Y:私は『SWEET 19 BLUES』をよく歌ってたな。もう、名曲です! 確か、同名のアルバムは、トリプルミリオン突破したんだよね。

安室奈美恵さんの「20歳で結婚」に衝撃! 記者会見でのファッションにも注目が集まる

人気絶頂の時に、結婚・出産したのが衝撃的だった安室奈美恵さん
人気絶頂の時に、結婚・出産したのが衝撃的だった安室奈美恵さん

バーバリーのミニスカートにカルティエのラブリングが話題に

M:安室ちゃんといえば、人気絶頂のときに、結婚・出産したのが衝撃的だった。たしか、20歳だったよね。

T:そうそう。記者会見のときのファッションも話題になったよね。黒のタートルネックに、バーバリーのミニスカート。指輪は、カルティエのラブリング! ずっとロングヘアだったのに、あのとき初めてショートカットにして。それも、かわいかったな。

Y:1年間、産休・育休をと取ったんだよね。産休前と後に、NHKの紅白歌合戦で、『CAN YOU CELEBRATE?』を歌ってたのを覚えてる。復帰のとき、途中で泣いちゃって歌えなくなったのを見て、私もうるっときたな。

人気絶頂期の産休・育休の勇気。女子高生のカリスマから国民的歌姫に

1年休んだブランクがキャリアに影響しなかった安室奈美恵さん
1年休んだブランクがキャリアに影響しなかった安室奈美恵さん

M:人気絶頂期に、1年も休むなんて勇気がいることだよね。学生だった当時の私にはまったくわからなかったけど(笑)。今、仕事をするようになって、その覚悟ってすごいなって思える。

T:でも、1年休んだブランクなんて、まったくキャリアに影響なかったよね。その後、九州・沖縄サミットのイメージソング『NEVER END』を、小室さんと一緒に、各国首脳陣の前で披露してたし。もう、ここまでくると、女子高生のカリスマじゃなくて、国民的歌姫だよね。

小室プロデュースを離れて、安室奈美恵さん自身によるセルフプロデュースへ

「SUITE CHIC」から、よりアーティスト傾向が増したように感じられた安室奈美恵さん
「SUITE CHIC」から、よりアーティスト傾向が増したように感じられた安室奈美恵さん

ヒットチャートではなく、自分の道を突き進んでいる感じが、かっこいい!

M:小室プロデュースを離れたのはその少し後だよね。R&BのプロデューサーやHIP HOPのアーティストとコラボしたプロジェクト「SUITE CHIC」から、よりアーティストっぽい傾向が増した感じ。私は、むしろ、このころからの安室ちゃんが好きかな。ヒットチャートとかじゃなくて、自分の道を突き進んでいる感じが、かっこいいと思った。

Y:私は、ぶっちゃけ、このときはあんまり安室ちゃんの曲聞かなかったかな。そのあと、また聞き出したのは『Baby Don' t Cry』からだな。ドラマの主題歌だったんだけど。30歳を目前に、いろいろ悩む時期で。仕事のこととか、恋のこととかさ(笑)。そんなときに、この曲にすごく救われた。考えてもわかんないときもある。でも、その先に望みがある。だから、泣かないで。って、いうような歌詞なんだけど。落ち込むと、今でもこの曲を聴いちゃうんだよね~。

安室奈美恵さんの楽曲と、人生の節目がリンクするアムラー世代

安室奈美恵さんの『BEST FICTION』は、10代、20代、30代と、3年代をまたいでミリオンセラーになった
安室奈美恵さんの『BEST FICTION』は、10代、20代、30代と、3年代をまたいでミリオンセラーになった

T:なんか、私たちアムラー世代は、安室ちゃんの楽曲と、人生の節目がどうしてもリンクしてきちゃうんだよね。

M:私は、ヴィダルサスーンとのコラボレーションが印象的だったな。特に『NEW LOOK』のCMがオシャレで、ガーリーで、かわいかった! 私は個人的に、この曲が収録されたアルバム『BEST FICTION』が、安室ちゃんのエポックメイキング的な作品だと思ってる。

Yちゃんの好きな『Baby Don' t Cry』も収録されてるよね。小室プロデュースから離れて、そのあとも第一線で走り続けていたけど、このアルバムからさらに高みにのぼった感があるんだよね。

T:『BEST FICTION』は、ミリオンセラーになったしね。10代、20代、30代と、3年代をまたいでミリオンセラーになったってニュースになってたよね!

2017年9月、安室奈美恵さんの引退発表の衝撃!

安室奈美恵さん引退のニュースをテレビやネットで見るたびに、いろんなことを思い出して、いろんなことを考えた
安室奈美恵さん引退のニュースをテレビやネットで見るたびに、いろんなことを思い出して、いろんなことを考えた

平成最後の今年に、安室奈美恵さんの引退…。ひとつの時代が終わる

Y:引退発表は去年の9月だったよね。もう、衝撃的すぎて!

M:「私の青春が終わっちゃう!」みたいな寂しさも感じたよね。

T:そういえば、平成も今年で終わるしね。なんか、ひとつの時代が終わっちゃうって感じ。

Y:引退発表から1年。安室ちゃんのニュースをテレビやネットで見るたびに、いろんなことを思い出して、いろんなことを考えた気がする。

M:引退発表後、すぐに流れていた、携帯会社のCMとかね。やっぱり、自分の人生をリンクさせちゃった。'90年代の女子高生の憧れだった渋谷のスクランブル交差点で、小室さんがつくった楽曲を、時代ごとの携帯電話を持った安室ちゃんが歌っているわけで。

引退発表から引退までの1年間、「安室ちゃんイヤー」で人生を振り返る

T:引退発表を聞いたときは寂しかったけど、1年間、安室ちゃんイヤーみたいになって、ゆっくり、安室ちゃんとの思い出をかみしめて、いろんなことを振り返って、かけがえのない時間だった気がする。

M:Huluで安室ちゃんのドキュメンタリー映像が毎月配信されたり。アムラー世代としては、贅沢な1年間だったよね。でも、もう、本当に終わっちゃうんだよね……。

感謝の気持ちで一杯です。「ありがとう、安室ちゃん!」

安室奈美恵さんの曲にたくさんの元気をもらったのは、アムラー世代だけではないはず
安室奈美恵さんの曲にたくさんの元気をもらったのは、アムラー世代だけではないはず

Y:昨年末の紅白歌合戦で歌った『Hero』も感動したな。リオデジャネイロ・オリンピックのテーマソングだった曲ね。真っ白なドレスで歌った安室ちゃんが、かわいくて、きれいで、神々しくて! 「応援ソングとしてつくってもらった楽曲」って、MCで言ってたのを聞いて、「この曲だけじゃないよ。私は、安室ちゃんの曲にいっぱい元気をもらったよ」って思った。寂しいけど……、感謝の気持ちでいっぱいです。

T:ありがとう、安室ちゃん!

この1年、パフォーマンスを通じて、私たちにたくさんの思い出をくれた安室ちゃん。みなさんには、どんな思い出を残してくれましたか?

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
ニッタハル (晴レノ日スタヂオ )
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