まさに「大人のカジュアル・ベンツ」!

長く乗るほど実感できる、「GLA」の確かな作り 

エントリーモデルから派生したクロスオーバーSUV
エントリーモデルから派生したクロスオーバーSUV
SUVらしさを増した改良モデル
SUVらしさを増した改良モデル

より精悍になって新登場!

ベーシックに感じるインテリアにこそメルセデスの伝統が!
ベーシックに感じるインテリアにこそメルセデスの伝統が!

メルセデス・ベンツ「GLA」が2014年の日本上陸から3年目の今春、マイナーチェンジを遂げた。フロンマスクの意匠を変え、より精悍な顔つきになっただけでなく、大型フォグランプやアンダーガードを装着することでSUVの雰囲気が増した改良モデルは、今最もモダンなメルセデス・ベンツといえるだろう。昔を知る者は、「いささかカジュアル過ぎるのでは?」と思うかもしれないが、乗ってみるとドイツの老舗らしい、確かな手ごたえが伝わってくる。たとえば乗り味。もともとメルセデス・ベンツは、ステアリングの中立付近にわずかな遊びをもたせ、アクセルもペダルの踏み込みに応じてじんわりとパワーが出てくる味付けを持ち味としていた。シートはやや硬めの座り心地で、日本車のふかふかした柔らかさに慣れたドライバーには、少々異質な感じではあったが、すべては速度無制限のアウトバーンを何時間も走り続けるうえで、疲労を感じさせないようにとの配慮だ。少なくとも90年代半ばくらいまでのメルセデス・ベンツには、どのモデルにもそうした味付けが施されていた。

伝統の乗り味と使い心地は健在なり!

アウトドア向けのアクセサリーも充実している
アウトドア向けのアクセサリーも充実している

「GLA」はかつてほどではないにしろ、やはりメルセデス伝統の乗り味が残されている。ドアの内側に設置されたシート調整スイッチはブラインドタッチで操作でき、丸型のエアコン吹き出し口も、角度の調整がしやすい。こうした細かな部分を体感するにつけ、長い歴史を誇るブランドならではの良さを実感できるのである。目的地や使い方を問わず、「GLA」に乗るときは動きやすい服がいいと思う。これからの季節なら、ニットのポロシャツ、朝晩の温度差が気になるならリネンのサファリジャケットもいいだろう。カジュアルとはいっても、Tシャツにデニムでは気分が上がらない。乗るほどに作りの良さが感じられる「GLA」は、"ラフ"とは違う大人の"カジュアル"なクルマなのだ。

〈メルセデス・ベンツ GLA220 4マチック〉
全長×全幅×全高:4424×1804×1494㎜
車両重量:1480~1510kg
排気量:1991cc
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力:184PS/5500rpm
最大トルク:300Nm/1200~4000rpm
駆動方式:4WD
トランスミッション:7AT(DCT)
価格:449万円(税込)
問い合せ メルセデスコール   TEL:0120-190-610

この記事の執筆者
男性情報誌の編集を経て、フリーランスに。心を揺さぶる名車の本質に迫るべく、日夜さまざまなクルマを見て、触っている。映画に登場した車種 にも詳しい。自動車文化を育てた、カーガイたちに憧れ、自らも洒脱に乗りこなせる男になりたいと願う。