白髪が気になり始めたとき、頼りになるのが白髪染めやヘアマニキュア。しかし、使う回数が増えてくると髪や頭皮のダメージが気になるもの。深刻化する前に、白髪ケアにまつわる基本を毛髪の専門家に教えていただくのが一番。
そこで、Hair Orutane代表で毛髪診断士の大谷猶子さんにお話をうかがいました。大谷さんはカットの技術力はもちろん、カラーなどの薬剤にも詳しく、白髪染めや髪のエイジング悩みに応えるプロフェッショナル。以下の回答を参考にして、白髪ケア悩みを解消していきましょう!
髪と頭皮のダメージを最小限に抑える「白髪ケアQ&A」8選
カラーと白髪染めは、アルカリ剤でキューティクルを開き、ジアミンで髪に穴を掘って、そこに染料を入れ込むもの。そのため、髪はもちろん、薬剤が頭皮に残る懸念もあり、髪と頭皮のダメージが気になるところ。一方のマニキュアやヘナ、カラートリートメントは、髪をコーティングするので、ダメージは少ないとされています。それぞれにメリットとデメリットがあるので、ケア前によく確認しておきましょう。
髪に皮脂がついていると、白髪染めが染まりにくい可能性も考えられますが、それ以上に、頭皮のダメージを考えると逆効果に。染める前日は髪を洗わず、自分の皮脂を頭皮に残しておいたほうが、カラー剤が直接、頭皮や毛穴に付着しにくくなり、ダメージから守れることもあります。ぜひダメージケア優先で考えてみてください。
カラーリングも白髪染めも染める工程は同じです。そのため、色落ちを防ぐには、染めた後に開いているキューティクルを閉じ、アルカリ性に傾いた髪を酸性に導く効果のある、カラー用のシャンプーやトリートメントを使うと、退色を防ぐことができます。カラー後から約1週間は、カラー用を使うとよいでしょう。
キューティクルを開き、髪に穴を掘って色を入れているので、髪へのダメージは相応にあります。そのため、約1か月はあけたいところですが、白髪が目立ってくるのが気になり、ストレスだという場合は、無理せず、2~3週間くらいあければOK。髪や頭皮のダメージはトリートメントや頭皮用美容液などを使えば、メンテナンスも可能なので、サロンで相談しましょう。
白髪染めでの頭皮や髪へのダメージを考えたら、髪をコーティングするだけのマニキュアと交互に使うのは効果的といえます。ですが、マニキュアのコーティングが膜となって残っていると、白髪染めが入りにくくなる可能性も。どんなコーティングの膜かにもよるので、サロンと相談するのがベストです。
髪を抜く=毛根が引きちぎられること。ということは、髪を支えている細胞を傷つけることになり、それは大きなダメージに。そのため、抜くことはオススメしません。この傷を修復するために、多くのエネルギーをとられ、メラノサイトの活性にまでパワーが及ばず、近くで白髪が増えることもありえるかもしれません。
超微細な気泡である「ウルトラファインバブル」を高濃度に配合した炭酸シャンプーが登場。この超微細な気泡には、毛穴の奥に入り込み、頭皮の汚れをすっきりと洗浄する効果が。さらに、この気泡とともに「ナノミネラル」も配合されていて、カラー後に残留してしまう化学物質を除去・中和することが可能に。このシャンプーに替えるだけでもダメージが緩和可能です。
自由が丘にあるヘッドスパサロン「キャスパ」は、独自の漢方成分配合のクリームを使ったヘッドマッサージが人気です。このクリームには、頭皮の自己回復を高める効果があるほか、シャンプーでは取り除けない毛穴の中に付着したカラー剤を除去するのにも一役買ってくれます。カラーも施術してくれるので一石二鳥です。
問い合わせ先
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CASPA kampo head spa
コース/カラー&ヘッドスパコース120分~ ¥14,000~(税別)
営業時間/平日 11:00~21:00(最終受付19:30)、土曜 10:00 ~20:00(最終受付18:30)、日祝 10:00 ~19:00(最終受付17:30)
定休日/火曜
TEL:03-5731-7205
住所/東京都目黒区自由が丘2-20-4-202
正しい白髪ケアを行えば、頭皮と髪のダメージは最小限抑えられます。あれこれひとりで悩む前に、上記の基本をしっかりおさえてケアしましょう。
- PHOTO :
- 玉置順子(t.cube/人物)、恩田はるみ(静物)
- HAIR MAKE :
- 尾花ケイコ
- MODEL :
- 真樹麗子(Precious専属)
- ILLUSTRATION :
- きくちりえ(Softdesign)
- EDIT :
- 長田和歌子、佐藤友貴絵(Precious)