さあて、いよいよ迫ってきました。

メンズプレシャス秋号の発売日・10月6日!

今回の大特集はずばりパンツ

股の名を・・・いや、またの名をズボン!

最旬トレンドパンツから

流行を超越した名品パンツまで、

これ1冊でお腹一杯!となるほど、こってり濃厚にお届けいたします。

しかし、大人の着こなしにおいて、本当にパンツって大切です。

いい大人がジャケットであまりにもお洒落をしようとしたり、

トレンドのデザインを追いかけすぎると、痛い目を見るのが常。

(どんなデザインかは言えませんけど)

だから、今の気分を反映するなら、まずパンツから!が正解なのです。

あくまでも個人的な見解ですが、

時代遅れのジャケットだってトレンドのパンツを合わせれば格好良く見えるもの。

しかし、その逆はイカンのですよ!

なので私の買い物ポリシーは、

ジャケット=長年着られるクラシックかつシンプルで中庸なもの、

パンツ=トレンドをダイレクトに反映したシルエット

これを基本に、毎年色んなパンツを買い漁っている次第です。

そんな私がメンズのクラシックスタイルを考察するに、

ここ十数年のパンツトレンド(ファッション全般に言えますが)とは、

「シルエットを削る歴史だったように思います。

プラダやジル・サンダーのミニマリズム旋風がファッション界を席巻した

90年代後半においても、実はいわゆる「細身」と

称されるパンツだって、裾幅21㎝程度。

しかしそれからどんどんその細身度は増していき、

もはや21㎝では細いとは言えません。

裾幅18㎝だって当たり前なのです。

そう、もはや削るところがない・・・!

というわけで、これからのパンツはずばり、

シルエットを「足す」時代!

しかしいきなりワイドパンツにはいけませんし、

日本人、そして大人には、太いパンツはちょっと難しいかもしれません。

てなわけで前置きが長くなりましたが、

今大人が買うべきパンツとは、こんなものなのではと

私は提案いたします!

 

イタリアのファクトリー、

ヴィガーノ(VIGANO)のネイビースラックスです。

昨今定着している細身スラックスのように見えますが、さにあらず。

こちら、実は2タックなんです!

かなり浅めのアウト2プリーツ。

で、それの何がエライのかと申しますと、

腰回りのシルエットに

ちょっぴり丸みが出るわけです。

ワタリ34㎝、裾幅19.5㎝。

現在主流となっているシャープ感はそのままに、

少しだけゆとりを感じさせるシルエット。

そう、これこそが今後来るであろう潮流を

もっともいい塩梅に取り入れたパンツなのです!

うーん、なんだか90年代を彷彿とさせますね。

だってこのシルエットをさらにつきつめていくと・・・・

  この人になりますから。 (あれ、思ったよりアリかも?) しかし、さすがにこれは大人のスタイルとしてはちょっと先鋭的すぎ。 やっぱり上写真くらいのシルエットがちょうどいいと思います。    

  ちなみに裾のダブル処理も、 今後は少し細くなっていくことが予測されます。 今や5㎝だって当たり前の時代ですが、 それでは少々スポーティすぎ。 90年代のスタンダートともいえる3.5㎝幅、 そろそろ来ると思いますよ!       ・・・しかし、これはもうないだろ!というトレンドが 数十年を経て再び新鮮に見えてしまうところに、 ファッションの面白さがありますね。 だって、

    1990年前後/MCハマー    

  2011/ウミット・ベナン   なんか・・・・ちょっと似てますからね!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
TAGS: